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俺の恋愛フラグ、全部百合に吸われてない?  作者: 星恋 hosiko


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12/31

俺が無茶すると、二人とも怖い

今回は少しシリアス寄りの救出回です!


レン、

またしても無茶します。


そしてミアとフィア、

かなり本気で怒ります。


つまり、

だいぶ大事にされてます。

 その依頼は、

 夕方に飛び込んできた。


「子供が森で行方不明?」


 ギルド内がざわつく。


 受付嬢が険しい顔で頷いた。


「採取に入ったまま戻ってなくて……捜索隊を出します」


「場所は?」


 ミアがすぐ聞く。


「北西の森です。ただ最近、《ブラッドベア》の目撃情報もあって……」


 嫌な名前来た。


 絶対強いやつ。


「危険ですので、無理は――」


「行く」


 ミアが言った。


 フィアも頷く。


「助けたいです」


 二人とも迷いがない。


 俺は小さく息を吐いた。


「……だよな」


 まあ。


 ここで止める選択肢、

 最初からない。



 森は薄暗かった。


 夕方のせいで視界も悪い。


「こっちに足跡」


 ミアがしゃがみ込む。


 フィアが不安そうに辺りを見る。


「怖がってるかもしれませんね……」


「早く見つけよう」


 俺は剣を握り直した。


 しばらく進む。


 すると。


「っ……!」


 小さな声。


 木の陰。


 そこに、

 泣きそうな顔の少年がいた。


「いた!」


「大丈夫!?」


 フィアが駆け寄る。


 少年は震えていた。


「ま、魔物が……っ」


 その瞬間。


 森の奥から、

 低い唸り声が響く。


 ズシン。


 重い足音。


 木々の間から現れたのは、

 巨大な黒い熊だった。


 赤い目。


 鋭い爪。


「《ブラッドベア》……!」


 フィアの顔が青ざめる。


 デカい。


 今までで一番デカい。


 しかも明らかに強い。


「フィア、子供連れて下がって」


 ミアが前へ出る。


「レン、援護」


「了解!」


 熊が咆哮する。


 空気が震えた。


 次の瞬間。


 突進。


「速っ!?」


 巨体なのに速い。


 ミアが剣で受け流す。


 でも重い。


「っ……!」


 押される。


 まずい。


 俺は風魔法で加速し、

 横から斬り込んだ。


 ガキィン!!


 硬っ。


 全然通らない。


「レン下がって!」


 ミアの声。


 熊の腕が振り下ろされる。


 避けきれない。


 その瞬間。


 白い光が身体を包んだ。


 フィアの補助魔法。


 身体が軽くなる。


 ギリギリ回避。


「助かった!」


 でも。


 熊はすぐ次の攻撃へ入る。


 まずい。


 長引く。


 フィアは子供を守りながら魔法。


 ミアも押され始めてる。


 なら。


「レン!?」


 俺は走った。


 真正面へ。


「こっちだクマ野郎!!」


 熊が俺を見る。


 赤い目。


 怖い。


 でも。


 今ならいける気がした。


 風を纏う。


 加速。


 俺は木々の間を駆け回った。


 熊が追ってくる。


「レン戻って!!」


 フィアの叫び。


 ミアも顔色を変える。


 でも。


 これでいい。


 二人なら。


 今なら。


「ミア!!」


 フィアの魔法陣が輝く。


 白銀の光。


 ミアの身体が一気に加速した。


 次の瞬間。


 黒い閃光みたいな斬撃。


 熊の動きが止まる。


 一拍遅れて、

 巨大な身体が崩れ落ちた。


 静寂。


「はぁ……っ、は……」


 俺はその場へ座り込む。


 生きてる。


 マジで危なかった。


 すると。


 足音。


 ミアだった。


 無言で近づいてくる。


 怖い。


 なんか怖い。


「……レン」


「はい」


「バカ」


「すみません」


 即謝罪。


 ミアは珍しく、

 本気で怒ってる顔だった。


「死んだらどうするの」


「いやでも、あれしか――」


「それでも」


 声が少し震えていた。


 その後ろで、

 フィアが泣きそうな顔をしている。


「ほんとに、心臓止まるかと思いました……」


 あ。


 これ。


 本気で心配させたやつだ。


 俺は困ったように笑う。


「ごめん」


 すると。


 フィアがぎゅっと俺の服を掴んだ。


「次やったら怒りますからね……!」


「今回も怒ってるだろ」


「怒ってます!」


 ミアは小さく息を吐いた。


 それから。


 ぽつりと言う。


「……でも、助かった」


 不器用な声だった。


 俺は少し笑う。


「お役に立てて何よりです」


「調子乗るな」


「理不尽!」


 でも。


 二人とも、

 ちゃんと俺を見てくれてる。


 それが少し嬉しかった。

第12話ありがとうございました!


レン、

ついに“守られる側”だけじゃなく、

ちゃんとパーティを支える動きができるようになってきました。


もちろん無茶はしています。


かなりしています。


でも今回、

ミアもフィアも本気で焦ってました。


恋愛感情とは違う。


けれど、

「失いたくない」と思うくらいには、

レンはもう二人にとって大切な仲間なんですよね。


そしてミア。


怒る時ほど感情が分かりやすい。


次回は少し静かな回!

戦いのあと、

三人が初めて“本音”に近い話をします。

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