困ったときは悩まずに相談だ
あと半月したらGWですね。
まぁ旅行に行くとしてあまり冒険していない感じ。
本当は飛行機乗ってあの島へとかあの国へとか行きたいところ
こんな人が行き交う中でそんなとこ行ってられない。むしろ、疲れる。
そういうのは人の少ない時にまったりとしたい。
まぁ仕事している以上無理かなって。ほんと日本の労働ってだるい。
老後の楽しみに取っておくなんてしたら、目は衰え身体は衰え・・・。
できることも少なくなってくるのに楽しめるのか?
若いうちにできることをしとかないと後悔しそう。
と言っているわりにGWは冒険しない私って・・・どうよ。
アルヴァンは食堂に案内され席に着いた。その食堂の一画は頑丈な石材の床と大きな机と椅子が用意されベリーゴッドン専用のスペースが設けられていた。ピッチとパッチがお茶と果物を運んできた。
「アルヴァン様。粗茶です。」
ピッチが言った。
「果物も召し上がってください。」
パッチが言った。
「あぁどうも。」
アルヴァンはいびつな形をした果物を手に取って不思議そうに観察した後でひとかじりした。そして、止まった。
「あ・・アルヴァン様?悪いものでも食べましたか?」
シドは恐る恐る聞いてみるとアルヴァンは小声で言った。
「おい・・おまえらこれってもしかして。」
「サルサルサです!」
ピッチとパッチは一緒に言った。
「すげぇく上手い。」
「アルヴァン様。言葉が変です。」
シドは呆れながら言った。
「おい。お前ら何しに来たんだ。話を進めろ。」
ベリーゴッドンは不機嫌そうだった。
「念願だったんだぞ。トゥンダッダ族がなかなか食わせてくれなかった。」
「そうですね。主に祭事用の果物ですが、今は量産できるようになったのでよく振舞われるようになりました。」
ピッチが嬉しそうに言った。
「量産できるようになった?」
「魔水晶を使って安定して管理することができるようになったので。」
パッチが言った。
「おまえらすごくないか。」
アルヴァンが褒めたことでピッチとパッチは喜んで「誉められちゃったね。」「ねぇー。」と言い合っていた。
「だから!さっさと話しを進めろ。」
ベリーゴッドンは怒鳴った。
「はいはい。えっとまずはお前らと別れた後の話からするぞ。」
アルヴァンはベリーゴッドンたちに今までの話をし始めた。エネヴァーとギンガルで衝突したときのこと。テスカトリポカが主犯としてエネヴァーに力を貸していたこと。そして、今ルジェルバで企てようとしていることを。
ベリーゴッドンはしばらく黙って聞いた後でアルヴァンに言った。
「お前ら一体何がしたいんだ?」
アルヴァンとシドは互いに見合いながら考えた後でベリーゴッドンに言った。
「俺ら一体何がしたいんだ?」
「なんで俺に聞くんだ?そもそも、こぶ付きなったんだろ。安全なところへしばらく身を潜めるんじゃないのかよ。」
「そうなんだが巻き込まれてしまったんだから仕方ないだろう。それに悪いことだとは思っていない。ルジェルバをヒルマが管理してくれればエネヴァーへの抑止力になるのは間違いない。」
「お前、問題に頭を突っ込みすぎだ。そもそも、もう俺らの目的は終わっているんだぞ。ディオクレイシス王はいなくなって、品格者狩りもベルリッツ王国が陥落した今する必要もない。イレイアに固執する必要もないだろ。」
「ベリーゴッドンってまともだな。」
「それは褒めているのか?」
「しみじみ思っているよ。ただ、俺もあのクソ神に狙われているからな。因縁ってやつだ。今回のこともそうだが、俺はあのクソ神を許せない。だから、巻き込んじまったイレイアには後ろめたさを感じている。」
「お前つくづく魔物らしくないな。それで、ここに来た本当の目的はなんだ?」
「ギンガルの町人をここに移住させてほしい。」
「・・・どれくらいいるんだ?」
「1万・・・くらいかな?」
「そんなに受け入れられるか!」
「けど、エネヴァーの襲撃以降グラッツが統治するようになって少しは減っているかも・・。」
「こんな小さい島だぞ。その人数をどうやって・・」
ベリーゴッドンの話にピッチとパッチは食いついてきた。
「アルヴァンさん本当ですか?」
「やったね。パッチ。」
「やったね。ピッチ。これで人手不足は解消だ。」
ベリーゴッドンはピッチとパッチに言った。
「お前ら、なんで合意する気になっているだ。そもそも、移住先、食糧、そいつらの生活はどうするんだ?」
アルヴァンはベリーゴッドンに言った。
「お前も人間にそこまで施そうとしてくれるんだな・・・。」
「うるさい。どちらにせよ人間を受け入れるなんて無理だ。」
「ベリーゴッドン様、このままだとみんな過労死しちゃうよ。」
ピッチは真剣な眼差しでベリーゴッドンに訴えかけた。
「お家はベリーゴッドン様がクラフトボックスであっという間に作れます。」
パッチは楽観的に言った。
「俺に労働させる気か!冗談じゃない。」
ベリーゴッドン様は機嫌を損ねた。
「アルヴァン様。この堅物上司に何とか言ってください。」
ピッチとパッチはアルヴァンに言った。
「うーん。こいつ頑固だからな。」
「おい!聞こえているぞ。」
アルヴァンは少し考えた後でふと思い出したかのように言った。
「魔導士がほしいんだっけ・・・。」
ベリーゴッドンは身構えた。
「それがどうした。」
「ギンガルにはいるぞ。」
「だからなんだ。」
「別に・・ただベリーゴッドン様がこの島の発展に尽力しているかお力添え出来たらなぁ・・って。けど、人間を受け入れる余力がないそうだからあきらめるしかないのかなぁ・・。」
ベリーゴッドンはアルヴァンの白々しい交渉にイライラした。
「アルヴァン様。ギンガルって何が有名なんですか?」
ピッチがアルヴァンに問いかけた。
「モッフィーだ。」
「モッフィーってあのウサギの魔物ですか?けど、絶滅したんじゃなかったんですか?」
パッチがアルヴァンに問いかけた。
「ふふふ・・実はギンガル近郊にまだ生きていたんだ。そして、養殖して精肉と毛皮を産物として発展させたんだぞ。」
「うわぁすごいですね。けど、グラッツ様たちが食べちゃったんじゃないですか?」
ピッチがアルヴァンに言った。
「安心しろ。ユリスの研究所に種を保管してあるから問題ない。もともと、魔界に放すつもりだったからな。」
「ここでモッフィー飼えるんだって。ピッチ。」
「お肉と毛皮は嬉しいね。パッチ。」
「毛皮の鞣しや縫製も職人がいるから問題ない。あっけど受け入れる余裕がなかったんだ。あぁ残念だな。」
アルヴァンはピッチとパッチに視線を送った。それを意図を汲んでピッチとパッチはベリーゴッドンに言った。
「ベリーゴッドン様。ダメなんですか?ウサギ飼いたい。」
「なんでお前らの親みたいになっているんだ。」
「ベリーゴッドン頼む。受け入れてくれないか?」
アルヴァンも頭を下げた。
ベリーゴッドンは折れた。
「分かった。けど、グラッツと駐在している魔物はどうするんだ?」
「ユリスが偵察している。そして、リカルドが頑張る。」
「具体的に何も話が進んでいないんだな。」
ピッチが話に割って入って言った。
「一層のことまとめてこっちに飛ばしてしまえばいいんじゃないですか?」
「おい、何言っているんだ。」
ベリーゴッドンはピッチに言った。
「交渉できそうなのはグラッツ様だけですよね。他の魔物がどういう考えか分かりませんが最悪ベリーゴッドン様が石化させれば大丈夫です。」
「そんな上手くいくのかよ。」
アルヴァンは言った。
「アルヴァン様ありかもしれませんよ。ルジェルバにおびき寄せたとしても駐在する魔物がギンガルに残る者も出てくると思います。それだったら一層のことおびき寄せた後でギンガルごとこっちに飛ばして残りの魔物の処理を行えば簡単にことが片付くと。」
シドはアルヴァンに言った。
「ギンガルごと飛ばす魔力って。膨大な魔力な必要だぞ。不可能だ。」
「なら、魔水晶を使いましょう。あれに移動魔法を誘発させるようにさせれば一人の魔力で膨大な力を補えます。ただそのために魔水晶をギンガルの至る所に置く必要があります。」
パッチの提案にベリーゴッドンが突っ込んできた。
「おい!その魔水晶誰がやるんだ。」
「ベリーゴッドン様。頑張ってください。」
ピッチとパッチは揃ってベリーゴッドンに言った。




