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テト  作者: 安田丘矩
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テト ちょこっと番外編~ピッチとパッチの開拓生活~ 

今の子たちって電話を取らないとよく聞きます。

こんなの場数だろと思うのですが、今のご時世通話じゃなくて

ラインなどのやり取りが主流だから電話する機会がだいぶなくなってしまったとか。

学校に友達専用のアドレス帳をもって住所と電話番号を書いてもらって

年賀状とか連絡を取っていたのが、今じゃ簡略化されてスマホ一個で事足りる。

これは便利になったことによる一つの弊害のようなものなのだろうか。

それとも時代による衰退と考えるべきか。

正直、働いているとアナログなことも大切だと感じるときがある。

メールの文面を呼んで100%と相手の意図を汲むことはまず難しいし、

ニュアンスによっては意味合いが変わってくることもある。

電子化された声ですが電話でのやり取りって今でも大切だと思います。

かと言って今の子たちが果敢に電話を取ってくれのかと言われたら難しいかも。

噛み噛みでいいんです。そうやってしどろもどろに電話をしてきたんですから。

むしろ対応されている側は微笑ましいので積極的に電話を取ってほしいですね。

ここはシロモンド諸島のとある島。ここにはトゥンダッダ族が暮らしサルサルサをはじめ南国植物や果物の栽培を行い生活している。特に何もない島故に渡航者もなく排他的な島だった。

だが、とある日にベリーゴッドンと名乗るでかい岩の塊と小さく可愛らしい悪魔2匹がやって来た。魔水晶を探しにここまで来たがベリーゴッドンはトゥンダッダ族が守り続けてきたプリオットの洞を争うとして互いに衝突する。

だが、2匹の可愛らしい悪魔の活躍によりトゥンダッダ族を仲介しさらには勧誘に成功する。プリオットの洞とは別に採掘場を建てそこで水晶の採掘がはじまった。


あれから数年の年月が経った。今、シロモンド諸島のどうなっているのだろうか。

ピッチとパッチが島の現状をお話ししましょう。


「皆さんこんにちは。シロモンド諸島観光大使のピッチです。」


「パッチです。」


「今日はこの島の今についてお話していきたいと思います。」


「よろしくお願いします。」


「まず、ビーチエリアから。ここはリゾートエリアになっており、ヤシの木で組み立てられた宿泊施設が建てられ海のレジャー用品はもちろん、スパも完備しております。」


「さらに海底から汲み上げた天然海洋水を温度調整し温泉として利用、入浴を楽しむことができ夕焼けを見ながら湯船につかることができます。」


「船着場が作られたことにより、外海からの交易客はもちろん大陸からの観光客にも対応しています。船着場を中心に市場や簡易宿、商店も建てられ経済的な窓口へと発展しました。」


「ここで村の代表のチムチャッカ様にお話を伺いたいと思います。チムチャッカ様この島の発展についてお話を伺ってもよろしいでしょうか。」


ピッチに問われたチムチャッカはしどろもどろに答えた。

「えっシロモンド諸島は・・目まぐるしいはっ・・・発展により、生活的にも文化的にも・・・豊かになった。初めは・・島を汚すことなど許されないと反対したが新し・・くなることはいいものだな。」


「ありがとうございました。さて次はトゥンダッダ族が住む密林エリアです。トゥンダッダ族が住むこの島はスコールが発生しやすく、湿気も多いため木の上に建てられたり高床の家がほとんどです。」


「なので地面は採掘でクズになった軽石や石灰岩を砕き混ぜ通気性のある土壌に改良し粘土を素焼きしレンガを作り敷き詰めました。住居も今までより広い造りのものが建てられ快適になりました。」


「村の畑は魔水晶応用し、温度を一定に保つ水晶と水分量を一定に保つ水晶、害虫を遠ざける水晶を転々と設置したことにより植物を健康的に管理することができるようになり、収穫量が大幅に増加することができました。」


「ここで、村の長老のチムトッパ様に伺いたいと思います。チムトッパ様この村の発展をどう思いますか?」


パッチがチムトッパに問いかけると静かに答えた。

「そうだね。今まではそのままの生活を維持していければ一族として生理的な生活ができると思っていた。だが、様々ないい所を取り入れた結果皆の生活も改善されより健やかに暮らせるようになったと感じている。変わることに抵抗はあるが変わることは決して悪いことじゃないと思える。」


「素晴らしいお言葉ありがとうございました。では次は我が拠点と採掘場について見ていきましょう。」


一番最初にベリーゴッドンがクラフトボックスで建てた宮殿は外観も凝った作りに装飾され周囲の熱帯林に馴染むように色合いも調整されている。

「では中に入って行きましょう。宮殿の中は全部で10室あり、正面の大きなお部屋はベリーゴッドン様の自室になります。部屋の中は魔水晶だけでなく蛍石や宝石が壁一面に埋め込まれ間接照明で幻想的な輝きを放つように設置されています。」


「僕たちの部屋は、その横の小さい部屋です。大きいベッドとクルクルと回るシャンデリアが印象的なお部屋になっています。」


「基本的に外出することが多いのであんまり物はありません。大切なものはベリーゴッドン様の大きなお部屋に隠してあります。」


「食堂、大湯、書庫、倉庫、客室4部屋の完備しており、急な来客にも対応できます。」


「そして、採掘場はベリーゴッドン様が内部を常に頑丈に形成し直しているため崩れることはなく安心して掘削作業を行えます。最近では、水晶だけでなく金や宝石なども発見され大忙しです。」


「そのため採掘場の横では精製してインゴットを作る窯や研磨機を用意され島の新たな産業として担っています。」


「ここでこの採掘場の責任者のベリーゴッドン様にお話を伺いたいと思います。ベリーゴッドン様、今のお気持ちは?」


「お前ら話が長い。」


「仕方ないじゃないですか。しばらく時間が経つと忘れられてしまうんですから。」

ピッチが言った。


「思い出してもらうために今の現状を踏まえて説明してあげた方が親切です。」

パッチが言った。


「おまえら一体何になりたいんだ?」


「話は逸れましたがベリーゴッドン様お話しお願いします。」


「えっ・・当初の目的はおおむね達成されたと思っている。だが、魔導士が必要だと思う。今魔水晶を作れるのは俺しかいない。それでは俺は休めない。島はだいぶ良くなっているが次は魔導士の勧誘が急務だ。」


「けど、ベリーゴッドン様。魔導士ってどこにいるんですか?それに魔導士より今は労働者の方が不足しているんですよ。トゥンダッダ族の皆さんも畑とこの採掘場でのことで手いっぱいでリゾートエリアも常に人手不足で大忙しです。」


「そもそも、リゾートエリアはお前らが作れって言っただろう。」


「俺らはただ遊ぶところがないから欲しいって。それに温泉が完成した時ベリーゴッドン様いち早く一人入っていたじゃないですか。」


「それはそれだ。」


「ずるい。ねぇパッチ。」


「ねぇピッチ。」


「それにいつまで油を売っているんだ。早く持場に戻れ。あと、俺の部屋にガラクタを隠すな。」


「ガラクタじゃありません。大切なものです。」

ピッチが言った。


「コレクションです。」


「もういい。さっさと戻れ。」


ピッチとパッチは生返事をして採掘場へと戻って行った。


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