宿坊あやかし奇憚 外伝 美弥2
部屋に入ると美弥は早速、友達に電話した
『あ・・未来? 私。うん。見つかったよ♪
ヒビ入っちゃってたんだけどw 治ると思うし
半蔵さんに占ってくれてありがとうって言っておいて?
うん。じゃぁね~』
それからキツネを机の上に置くとウエットティッシュでゴシゴシ拭く
「おい!・・そんなにゴシゴシ拭いて大丈夫か?!」
『大丈夫よー!・・・多分』
「た・・多分?」
クスクス笑いながら一番下の引き出しから石膏を取りだす
『ヒビを埋めるには丁度良いけど・・艶々した感じにはならないよね・・』
ニスを塗れば・・・なんとか・・う~ん・・と考える美弥に
「おい。大丈夫か?・・・大丈夫なのか?」
不安げに聞くキツネ
『五月蝿いなぁ~私これでも美術部なんだから
要は目立たなくなれば良いんでしょ?』
「まぁ・・そうだけど・・・そうだ。さっきの占いって何だよ?」
『あぁ。あんたが捨てられたって聞いたんだけど場所が判らないから
友達の未来の所に居る半蔵さんに場所を占ってもらったのよ』
「占いで判るのか?!」
『判ったじゃない?・・・さぁ出来た♪ あとは乾いたら上から塗れば大丈夫!』
「おぉ!!ありがとう美弥!!」
『お礼は・・そうね~』
「お・・お礼?!」
『え? だって助けてあげたじゃない?』
「いや。まぁ・・・そうだけど・・お前・・助けた相手を脅迫してるのと同じだぞ?」
『そう? 感謝は態度で示してもらわないと。』
「・・俺が出来る事なら・・・;」
『出来るわよ? 』
「・・何だよ?」
『まだ言わないw さて・・乾くまで暇ね~』
ノートPCを開くと軽快にキーを叩く
「何してるんだ?」
『え~? 霊視』
「は?! そんな物で出来るのか?」
『出来るわよ?見る?』
そう言いながら美弥はキツネをPCの方に向ける
「なになに?・・夢占いおねがいします? こっちは・・守護霊を視て下さい?
私のオーラの色を視てください?・・・何だ?」
『視て欲しい人が書き込んで 出来そうなのに答えるのよ』
「こんなので・・・色とか霊とか視えるのか?」
『視得ないって意見もあるけど・・視得ないって思った時点で視得ないと思う。』
「視得ないと思ったら視得ない?」
『うん。自分で限界を作ってるって事でしょ?』
「お前・・視得るのか? その・・オーラとか・・」
『うん。未来のは、オレンジに金を溶いた様なのだし・・たまに光るんだけどw
半蔵さんは、深い蒼に銀を散らした様なの』
あの2人って面白いのよね~そう言いながら美弥は画面を見つめる
『あれ・・これ・・』
「ん?」
『お母さんがお婆ちゃんのお稲荷様を捨ててしまいました・・・って・・
これって・・もしかして?』
「俺?!」
『じゃない? ・・・どうする?』
「どうするって?」
『ムカつくでしょ?』
「この子に罪は無いだろ?」
『そうだけどさー ・・・あぁ。まだ祟る力無いの?』
「神使いになれなかったからなぁ」
『神使いだったらヤルの?』
「罰はあるだろ?
あ~ぁ。捨てられなかったら伏見で許しを得て神使いになるんだったんだよな・・」
『ふーん・・・伏見に行けないの?』
「あぁ。行くには力が少し足りないからな・・」
『私・・行くわよ?』
「何処に?」
『京都。』
「連れてってくれ!!」
『お礼考えておいてね?』
そう言うと美弥はにっこりと笑う
キツネは声も出なかった




