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宿坊あやかし奇憚  作者: あやと
52/106

宿坊あやかし奇憚#26

本殿の鈴を鳴らし賽銭を入れると2礼2拍手をし手を合わせる


ここで普通の人ならば、何処其処から来た某ですと


住所・氏名・お願い事と続くのだが・・未来は違った。




『こんにちは~♪未来です』


挨拶のあと自分の名前を言い世間話に入る



『今日は修学旅行で来たので、こちらに寄らせて貰いました』


「そうか。そうか。よく寄ってくれた。縁と言うのは嬉しいモノだな」


等と・・・先程の晴明神社でも世間話に興じていた


傍目には熱心にお願い事をしている様に見えるから


未来の願いは沢山あると思われているのだが・・





『修学旅行でこちらに来た、ご縁で寄らせて頂きました』


「・・・。」


―― ・・・無視?ここの方って人見知りかなぁ?


確かに何か居るんだけどなぁ・・



神様と話しているのか、違うモノなのかは未来は考えない


願い事をしない未来にとって意味が無いからだ。




未来は目を明けると首を傾げた


「未来が早いのって珍しいね~?」


『うん・・』


「どうかした?」


『ううん』


「戻って着替えたら御飯にしよう」


『賛成♪』



今日のランチはラーメンだ。と言う訳でランチと言うより昼御飯


とんこつラーメン


ジャージャー麺


あっさり塩ラーメン


鶏骨ラーメン


更に炒飯・餃子・から揚げを頼むとテーブルが一杯になる


未来はその光景だけでも嬉しげに、まずはラーメンから頂く


『ん~濃厚~♪とんこつ100%~♪』


ラーメンを食べつつ炒飯を食べ唐揚げを頬張りながら


半蔵のジャージャー麺を見つめる


半蔵の方は慣れたもので肉味噌と温玉を絡めた麺を小皿に取り分け渡す


『ん~♪御飯も進みそう!!』


ライスを頼む半蔵を横目に


「炭水化物祭りだねぇ・・・」


呆れる美弥がポツリと呟いた






















『・・・ックシュン』


未来が真夜中に何故か目を覚ますと白峰神宮だった


寒さに身震いしながら


『あ~もしかしてこれ夢?


昼間にここの方に話してもらえないの気になってたのかなぁ?』


しっかり夕食とコンビニデザートまで平らげホテルのベットで寝た筈だ


未来は、こんな所に居る訳は夢だから。と結論付けた


「お嬢。大丈夫ですか?」


くしゃみをした未来に半蔵が上着を脱いで掛けてくれる



―― へぇ~。半蔵も出演するのか・・・




夢だと思っている未来は暢気に考えているが・・・


実はホテルを抜け出し出て行った未来を半蔵が追ってきたのだ


「お嬢。何故またこんな所に?」


『ん~?昼間に御挨拶したんだけど無視されたからかなぁ?』


「だからって真夜中に来なくても良いじゃないですか?」


『だって明日帰るし・・


まぁ。これって夢だから帰ってからも来れるんだけど・・』




―― 夢だと思っているのか・・?


それはたいした問題ではないが・・何故ここなんだ?




未来が外に出てからスーッと流れる様に移動し


かなりの速さで白峰神宮に着いた。


運んでいるモノが居なかったから浚われたにしては不思議に思っていた半蔵だが


何も出てこないので「何故か?」は解らずにいた





『せっかくだから・・御挨拶して帰るよ』


未来は半蔵に言うと鈴を鳴らし2礼2拍手し


『こんばんは♪お昼に寄らせて貰った未来です


明日帰るのでまた寄らせて貰いました


お賽銭は無いんですけど・・・』



夢だと思ってる未来は声に出して言っている



―― 神社で長いと思ったら話しをしてたのか?


未来は・・・神が見えるのか




半蔵が驚いているとフワリと灯明が灯り


ギィィィ・・・音と共に社殿が開く



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