↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宿坊あやかし奇憚  作者: あやと
40/106

宿坊あやかし奇憚#14

「あら半蔵さん。1人という事は・・未来ちゃん今日からだっけ?」


酒はあるが摘みが足りないと思い、買い物に出たら八百屋の女将に声を掛けられた


「はい。今日から行きました」


お土産楽しみねぇだとか言われたが半蔵は半分以上聞いていなかった


「はい。おつりと・・おまけ」


ぼーっと受け取り意外な重さに見れば買った物の倍に膨れ上がっていた


「いや。こんなには・・」


「いいから。私の気持ち」


女将は年甲斐もなく頬を染めると「また来てねぇ」と手をふる


それは調味料を買った店でも・・


1週間の仕度が面倒だからと惣菜を買った店でも続き


商店街をちょっと歩くだけで買い物袋が両手に沢山になってしまった・・



―― そう言えば・・こうなるから2人で買い物に来てたんだっけ



未来が居ると女将達は半蔵にオマケと称して品物を破格によこす事は無い


半蔵が居ると未来に旦那達がこれまた品物をよこす事が無かったから・・



――始めて未来が一人でお使いに行った時は


オマケの多さと重さに泣いて帰って来たっけ・・



懐かしむ様に半蔵は苦笑いするとガクリと項垂れる



―― 恋しいと思うにはまだ1日も終わってねぇし・・



半蔵は、はぁぁぁぁぁ・・と深い溜息をついた













『未来~!お風呂良いよ~・・・何見てるの?』


美弥がバスルームから出ると未来が何やら一生懸命に外を見ている


『ん~?鎧武者・・』


未来は窓から外を見たまま答えた


「へぇ~お祭りかなにか?」


『ううん。自主行進』


「・・・自主行進?」


訝しがりながら未来に並んで外を見ると鎧武者が行進よろしく歩いている


『カッコイイよね~』


「いや。幽霊見て言われても・・てか落ち武者じゃない?あれ」


『どっちだって現代で見る事ないじゃない?』


「そりゃそうだけど・・・早くシャワーしちゃいなよ~御飯行こう」


『そうだね♪』


御飯の言葉につられ未来はバスルームに消えた



―― う~ん・・刀持ってる姿は半蔵の方が格好良いかな~?


そういうのをカッコイイって言うのかな?


・・解らないや。まぁ・・御飯♪御飯♪



さっさとシャワーを済ますと着替え御飯に行く事にした











―― 静かすぎる・・・



普段は未来が目の前に居るから、あれやこれやと話しながら食べる


半蔵は、もそもそと焼き鳥を食べると酒で流し込んだ


自分で作った方が美味いが・・


それも食べてくれる人が居るから張り合いもあるというものだ。



―― 今頃、宿の飯でも食ってるのかなぁ・・はぁぁぁぁ・・・









「ん~美味しい!!未来これ美味しよ~」


『どれ?』


美弥が美味しいと言った鶉(うずら)のロースト京水菜添えを皿に取り分けてくれる


未来もお返しに和牛のグリエルを美弥の皿に乗せた


『ん~美味しい♪』


「あっこれも美味しい♪思い切って来て良かったね~?」


『うん』




半蔵の予想はまったく外れ・・未来達の高校では学習の計画書さえ出せば


事実上、全て自由行動となっている


高校生の2人にホテルでディナーはちょっと早い気もするし


高いイメージだったのだが美弥がウエブ割を見つけて予約となったのだ



2人は京野菜をふんだんに使ったディナーを堪能し


デザートのアイスクリーム栗きんとん乗せを食べ


「『ん~♪』」幸せの声を揃って上げた





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。