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82.絶望




 絶望だぜ。


 とある有名漫画の二次創作にハマっている腐男子の友人が、教科書を見ながら言った。


 兄ちゃんに、十八歳以上しか読めない二次創作の漫画と小説を読んでいる事がばれて、スマホもパソコンも取り上げられた。

 そりゃあ、俺は、十七歳だよ。

 本当は読んじゃいけないよ。

 ああ、そうさ。俺が悪いんだ全部俺が。

 うう。けどだからって。スマホもパソコンも取り上げるなんて。

 もう十八歳になるまで絶対に読まないって、誓約書を書いて、兄ちゃんに持って行ったのに。

 うう。信用できないって。とりあえず、一週間は我慢しろって言われて。

 俺が悪いからさ。

 そう俺が、悪いから。

 嫌だって泣き喚いたりしなかった。

 ふ。ふふ。

 あんだけ読んでいるのにさ、自分で漫画も小説も書ければいいのにさ。

 書けないんだよな、これが、不思議と。

 いや、不思議じゃねえか。

 俺は、読む事に特化した人間。

 読む事だけを選んだ人間なんだ。

 え?そんなの決めつけんなって。書けるかもしれないだろうって。

 ふふ。そうだな。決めつけちゃ、いけないな。

 書けるかもしれないよな。

 けど、今は無理だ。

 うん。今は、我慢の時だ。

 だから、ふふ。できれば、俺の前でスマホを見せないでくれ。

 奪い取ってしまうかもしれないから。

 ふ。ふはは。

 薄っぺらい自制心を笑ってくれよ。











(2024.4.8)




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