表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
72/165

73.涼やか




(………久しぶりに力を使って、精神が昂って、疲労を感じて、ないのかな?)


 凍夜いてやは確りしている佇まいにも、ポメラニアンになっていない事にも不思議に感じつつ、凛矢りんやへと近づいた。

 栞太かんたの居場所を聞き出す為だ。

 弩九どくから聞いた話では、近くに居るはずなのに姿が見えない。

 どこかに隠しているに違いないのだ。


姜芳きょうほうはどうして宝貝パオペイ万花衣ばんかいを使っていたのかな?)


 ふと湧いた疑問。

 共に人間界に下りて来た燧乎すいこは、姜芳きょうほうの元へと向かった。

 弩九どくから聞いた人間界の居場所へと仙界から下りる途中で、空に浮いている姜芳きょうほうを発見したので、燧乎すいこをそちらへと向かわせたのだ。

 姜芳きょうほうは、宝貝パオペイ万花衣ばんかいを使用していた。

 何か緊急事態が起こったのだ。

 凍夜いてや燧乎すいこも助っ人に向かった方がいいと判断して、燧乎すいこが向かったのである。


凛矢りんや、あの子は、栞太かんたはどこに居るのか、教えて」


 間近で立ち止まった凍夜いてやは、球体の水の牢に閉じ込めていた凛矢りんやの顔の部分だけ水を退かせた。

 意識は失っていないはず。多分。

 だが、返事がないところから見ると、もしかしたら気絶しているのかもしれない。


凛矢りんや

「………」

凛矢りんや

「………」

「りーんーやー」

「………」

「………」


(………呼吸できるように調整していたはずだけど)


「そなたのぺらぺらの力に負けて、気絶しておる。ふふ。最たる妖力と仙力を持っていたとて。このような薄っぺらい水の牢を打ち破れぬとは。使う術を持たぬがゆえか。ほんに宝の持ち腐れよの。まあ、そなたにも言える事ではあるが。訊き出す事があるにもかかわらず気絶をさせるなど。ふふ。ほんに修行不足よの」

「………暑苦しいからさっさと離れてくれないかな」


 凍夜いてやは背後から抱き着いてきた九尾の妖狐に言った。

 現実問題として、ふよふよ浮いていて体重をかけられていないので重たくはないし、九尾の妖狐の身体は涼やかだったのだが、何故だかとっても暑苦しかったのだ。











(2024.4.5)




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ