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38.三千歳草
三千歳草。
仙界、人間界、妖怪界。
この三つの世界が共存する、栞太が飛ばされた異世界の名称である。
互いが互いを憎しみ殺し合う三つ巴の戦いが長い年月、続けられていたのは遥か昔。
今は小さないざこざがあった場合には、三界の者が手と手を取り合って解決に当たるという、比較的平和な世界を保てるようになっていた。
「けひっ。本当にほいほいついて来やがった。このバカ虎め」
人間界。
鶏の鶏冠のような髪型、常に猫背の若者の男性である盗人、來凱は、檻の中で眠っている荊を見下ろしては、独特の笑い声を発して振り返った。
今回初めて手を組んだ妖怪、心槍を。
(2024.3.24)




