第11話:達摩兄弟、再び大暴れ!
試合は終盤、勝負の分かれ目となる7回裏を迎えていた。
球場の熱気は最高潮に達し、一挙逆転を狙う荒武者ジャパンの応援歌が地鳴りのように響き渡る。
この回、攻撃の口火を切る打順は4番から。
「……ここからや。流れを一気に引き寄せるで!」
気合を入れ直して打席に向かったのは、4番・ファーストの達摩厳。
相手投手の手痛い失投を見逃さない。厳のバットが強烈なスイングで振り抜かれると、打球は夜空を切り裂く高弾道を描き、そのままライトスタンドへと飛び込んだ!
――ガキィィィンッ!!
『行ったぁぁぁーッ!! 4番・達摩厳、この日2本目となる特大のホームラン!! 荒武者ジャパン、執念の反撃弾が飛び出しました!!』
ベンチが大歓声に包まれる中、興奮冷めやらぬうちに続く5番・サードの達摩豪が打席へ。
「兄貴に続けや!」
豪快に振り抜いた打球はレフト線を鋭く破るツーベースヒットとなり、塁上で力強いガッツポーズを叩きつける!
さらにチャンスを広げたい荒武者打線。6番・鈴江誠也が執念の眼光でボールを見極め、フルカウントからの変化球を選んで四球で出塁。ノーアウト一、二塁と好機を拡大する。
続く7番・森島翔太は懸命に食らいつくも、惜しくも内野フライに倒れてワンナウト。
しかし、続く8番・若武健矢が驚異の粘りを見せる。相手投手の厳しいコースの球をファウルでカットし続け、最後は四球をもぎ取ってみせた。これでワンナウト満塁!
球場の興奮がピークに達する中、打席には9番・ショートの猿飛英恵が入る。
「さあ、ここからがあたしの見せ所だよ!」
英恵が気負うことなくきりっとバットを構えたその瞬間、DWAのベンチから監督のトロイ・フルマンが動いた。
「選手交代だ。ピッチャー、ダイアナ・ムーンストーン。そしてキャッチャー、アポロ・ムーンストーン」
球場がどよめく。
マウンドへゆっくりと歩み寄るのは、あの魔球「ムーンライトボール」を操るサブマリン左腕、ダイアナ。そしてマスクを被るためにベンチから駆け足で向かうのは、その双子の兄であり圧倒的なパワーを誇るアポロだ。
ファン待望の「双子バッテリー」が、絶体絶命のピンチを断ち切るべく、ついに荒武者打線の前に立ちはだかる!
満塁のチャンス、一打逆転の好機。
くノ一・猿飛英恵と、月の女神・ダイアナの宿命の対決が、今まさに始まろうとしていた――!
(第12話へ続く)




