タイトル未定2026/05/21 12:12
「薫、床腐ってるから気をつけて」
嘉代はそう言うが月明かりだけの暗闇で足元に気をつけろとは無理があった、私は一応すり足で一歩一歩確実に進んだが3人は構わずズカズカと進んでゆく視界が赤外線にでもなっているのかそう言えば裕二がそんな事を言ってた事を思い出すが軍人ではないし別に欲しいオプションではなかった、いざとなればナイトビジョンを使えばいい事であるわざわざ眼球を弄られる必要性は感じなかった、すると廊下は突き当たり中庭を取り巻く様に回廊になっていた中庭を月明かりが照らす、植物が揺れていた風で揺れているのかそう思った途端に植物から蔦が伸びガラス戸を割った、何本も何本も伸びてくる映画で見る様な異星の植物、私は逃げ場を失い壁に張り付いたそこに蔦が伸びてきて私の首に巻き付いた、ガンさんがそれを引きちぎったすると中庭に照明が明々と灯り途端に蔦はスルスルと戻っていった、その照明は廊下までを照らし幾分歩き易くなった、回廊を90°程廻った所で地下へ降りる階段があった嘉代を先頭に4人でその階段を降りて行った。
地下へ入った途端、廃病院の佇まいは近代的な研究所へ変貌した、白を基調とした金属製の壁に囲まれLED照明だろうかそれが眩しい程に廊下を照らしていた実際目を細める程であった、廊下は一本道、突き当たりにガラス張りの扉その奥に部屋があるのだろうかその奥に更に扉がある二重扉、ひとつ目の扉を潜ると当然2枚目の扉との間に閉じ込められる、天井からかなりの風が吹き下ろしてくるエアシャワーだ、クリーンルームへ入室する際にあるあれであった続いて青いレーザー光が空間を乱舞する消毒、ウイルス対策だろうかこれは初めての経験であった、それが終わると2枚目の扉が開いた閉じ込められた訳ではなかった、両壁が迫りきて押し潰されるそんなシーンを想像していた相変わらずの妄想癖であった。




