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ゲネプロ  作者: 真鍋
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タイトル未定2026/05/21 12:12

 私はゲレンデを渋谷に回した、時刻は2:30を少し回っていた渋谷ヒカリエの前には3人姉弟が整列して並んでおりこれから遠足にでも行くのかとその姿に想像してしまった、子供の頃は私と晶同様に仲睦まじく遊んでいたのだろうか、ガンさんが裕二を虐めそれを嘉代に叱られるそんな構図しか浮かばなかった車を停車させるとハザードを点滅させる、助手席に裕二、後部座席にはガンさんと嘉代が私が先だと争っていた、あながち私の描く構図は間違ってない様である。


「何方に向かいますか?」


「とりあえず箱根に向かって貰えるかしら」


「うーんどうだろ、この前の噴火で彼方此方規制されてるから、まぁ行けるとこまで行ってみます」


 結局、厚木JCTから271号に乗り小田原西まで行けたが1号線、箱根以西は一般車立ち入り禁止で先に進めないでいた、時間が経つにつれ交通量が増えだし行く車と戻る車で休日の箱根の装いを見せ始めていた、私は埒が明かないと使いたくはなかったが禁断の手法、ダッシュボードから“五七の桐”が刻印されたカードを取り出しゲート前でそれを警察に指し示した。


「厚生労働省の者です、先で緊急を要する疾病の発生が確認されました、同乗するのは医師と看護師です」


 言って私は笑いそうになった裕二と嘉代はわかるがガンさんは贔屓目に見て整体師が良いとこであった。


「薫、貴方いい物持ってるわね、それ本物?偽物?」


「残念ながら本物です、私達は訳あって厚生労働省で、まぁなんと言うか何でも屋をやってます」


「人助けをねぇ、人を困らすのが得意なアンタらがねぇ」


 嘉代はまた目頭を押さえていた年齢的なものか泣き上戸なのか、口ではああ言いながらも長女として弟が気掛かりなのであろう私も同じだった、嘉代が枝道へ入ってくれと指示をしてきたゲレンデはゲレンデたる道へ入ってゆく、しかし両側から迫り出す枝葉は勘弁して欲しかったこの車両はマット塗装なのだ思った途端に左のフェンダー辺りで嫌な音がした、そんな酷道を15分程走ると急に開けた場所に出た、目の前には片方が蝶番から外れた鉄扉がぶら下がる門が現れた、その奥、ライトに照らされるのは職業柄よく見る建物、白塗りの低層で壁は蔦で埋め尽くされ窓から漏れる明かりは皆無、それは廃病院だった土地柄から考えると心療内科系とみて間違いないであろう、ここに皆の言う博士が居るといのだろうか私の脳裏をマッドサイエンティストと言うワードが流れてゆく、しかし裕二の話では遥か昔、鎌倉時代にこの地球へやって来たという既に少々の事では驚かない耐性は付いていたが鎌倉時代とは源頼朝、北条政子、もしくはあの義経と会った事があるのだろうか機会があれば聞いてみようと3人に続き院内に入って行った。

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