タイトル未定2026/05/21 12:11
「まぁ好きなとこに掛けて」
ガラス張りのカーテンウォールに映る東京の夜景、もう少し早く来れば最高の夜景を楽しめたであろう時刻は0:52、東京はゆっくり短い眠りに着こうとしていた、そのカーテンウォール前のデスクで嘉代は裕二を呼び刀を受け取ると何処かへ電話を掛け始めた、部屋中に埋め込まれているスピーカーから呼び出し音が聞こえてくる5コール鳴って相手が出た。
「なんだ嘉代、こんな時間に」
その声を聞いて急にソファーに寝転がっていたガンさんが飛び起きると憤怒の表情で拳を震わせていた。
「あっ博士かい夜分遅く済まないね、実は裕二があんたのご同朋を保護したみたいでねどうしたらいい?」
保護とはいささかおかしな表現をしてるなと思ったが裕二から聞いた話と照合するに複雑なニュアンスがそこにあったのだ、私はガンさんが暴れ出すのではないかと警戒し気をなだめる意味でデキャンタから褐色の液体をグラスに注ぐとそれをガンさんに渡した、無言で差し出したのでガンさんは気付かない『ん』とだけ声を掛けると視線は嘉代に向けたままグラスを受け取りソファーに寝転がってくれた、いい歳をして本当に世話の焼ける大人である。
「埒が明かないね今からそっちへ行く、明日?嫌だよ昼間にそこまで行くの何時間掛かると思ってんだ、話し自体は明日で良いよだから部屋を3つ4つ用意しといておくれ朝食もな」
そう言って嘉代は電話を切ると聞いてきた。
「清井君、貴方明日の予定は?」
「あっはい、ちょっと確認してみます」
私は携帯を取り出し24時間営業の土門を呼び出し庄崎に明日の予定を聞いて貰った、土門からの折り返しで明日、明後日の案件はない事はわかったが押上での処理費用を請求された東京の最低時給が1226円にも関わらずその30倍のタイムチャージを請求されたのである報酬からの相殺ではあるがあの場合お前達の保身から必要性を感じただけで別に公にしてもこちらは痛くも痒くもなかった、にも関わらずこの金額は、まぁゲレンデの費用を考えれば後数十回請求されても文句は言えないが本当に庄崎は守銭奴であった。
「あっ千早さん問題ありません」
「やめてちょうだい千早さんとか、嘉代ねぇで良いよ無理なら嘉代でも、あっクソババアは殺すわよ、まっ冗談だけど清井君は車持ってる?」
「嘉代さん私も清井君はちょっと、薫で構いませんよ」
「分かった、じゃ薫車は持ってる」
「持ってはいますが案件の都合で家に置いてきています」
「じゃ取ってきてくれるチケットは出すから、博士の所遠いのよ」




