タイトル未定2026/05/11 02:58
「隊長、実は⋯」
話出した途端、隊長が有無を言わせず撤収の指示を出した私は抵抗した。
「隊長、違うんです⋯」
「道明寺、全て忘れろ撤収だ」
またもや隊長は聞く耳を持たず一方的に話を終わらせると無線を遮断した、何なんだ、『全て忘れろ』だと、その件はさて置いても聞くべき事はまだあるだろう突如火の手が消えた事を知らぬとは言わせない隊員のボディカメラの映像を基地でモニタリングしていた筈だ。
「道明寺晶さんですか、申し訳ありませんちょっとよろしいでしょうか?」
次から次に何なんだ今度は黒スーツの男達が私を取り囲んでいた私は無視すると男達に背を向けティルトローター機へ向き一歩踏み出した、途端にアーマーの全重量が私の身体を襲いその場に崩れた、1人が外部強制パージボタンを押すとアーマーの重量から解放されたが何故この装備の事を熟知しているのだと疑問がよぎる、スキンスーツのパワーも既に落ちていた、まるで身体を象られた陶器の中に閉じ込められている様な感覚、指は動かせども腕や足は全く動かないでいた私は両脇を抱えられると引きずられミニバンへ連れて行かれた、後部座席に手荒く投げ入れられると正面には顔に大きな傷のある女が無愛想に紫煙をくゆらし座っていた女は私を呼びつけておいて視線も合わさず窓の外を眺めているだけ、私を煽っているのかそんな安い挑発には乗らないぞと身構えると女は携帯灰皿で煙草をもみ消すとおもむろに私の額に手を当てた┈┈┈┈┈┈
┈┈┈┈┈機内で由依が私に話しかけてきた。
「晶さん何があったの誰かに連れて行かれてたけど」
「スーツに不具合が出て身動き取れなくなってね」
最新技術が聞いて呆れる、このスーツはとんだポンコツだったパワーが落ち身動き取れなくなるとは災害現場でこんな事が起きれば救助どころかこちらの命も危ういのだ、急遽メンテを施して貰い再起動はできたが本当に細心の注意を払って頂きたいものだった。
機は軽くロールすると機種を東へ向けた、窓からは綺麗な満月が覗いていた。




