魔導師生活 【7】
「ただいま~」
「あら要くん、お帰りなさい。お昼は食べる?」
言われて時計をみる。
いつの間にかお昼の十二時を回っていて、今更ながらお腹が鳴った。
「食べます。だけどちょっとアイリの部屋に」
お母さんがご飯を用意してくれている間に、アイリの部屋へ行く。
ノックをすると、「はい」と言う声が聞こえて、そっと扉を開けた。
「おはよう、アイリ」
「おはよう」
お昼ご飯を食べた後なのだろう。
ベッドの横にある机の上には、お盆の上に乗った空のお皿が置かれていた。
それから今日、ついさっき言われてきたことをアイリに話す。
シャーロとリサのこと、それと寮のこと。
「へぇ、そんなところがあるんだね」
アイリは知らなかったらしい。
「それで要はどうするの?」
「うん、行っても良いかなとは思ってるけど、アイリも一緒が良いな……って」
左手が自然と自分の頭の後ろにいって、そこをぽりぽりと掻く。
照れくさいときの癖だと言われたことがある。
「有り難う……」
ぽつりと聞こえた声に、え? と聞き返した。
何故お礼を言われるのかと思っていたら、顔を赤くしたアイリがこちらを向く。
「私の事も考えててくれて、有り難う」
どうやら、午前中で女の子二人と出会ったとか、いきなりこんな話をしてくるもんだから、ヤキモチを妬いたとのこと。
……可愛い。
「俺は、アイリが一番好きだから」
「う、うん」
沈黙が流れる。
俺は気恥ずかしくて視線をそらした。
左手を頭の後ろに回して掻くという癖も出ている。
「要くん! ご飯できたわよ~」
その時沈黙を破ったのは、下の階から大きな声で俺を呼ぶ、アイリのお母さんの声だった。
驚いて、肩が大袈裟に揺れてしまった。
「じゃあ、ちょっと行ってくるね」
俺はそう言うと、アイリに微笑む。
それからご飯を食べに、下の階へおりた。




