魔導師生活 【4】
「しゅたっ」
こっちまで聞こえるか聞こえないかくらいの声で言って着地した少女は、ほんのりと顔を赤くして下を向いた。
何なんだ一体。
背丈は俺より少し低いくらいだが、幼い感じは全くしない。
整った輪郭の白い肌には、顔のパーツがバランス良くおかれていて、思わず見とれてしまうほどだ。
落ち着いた雰囲気を放っている少女は、少しお色気な服を着ていた。
……その、む、胸元が開けている。
スカートと言って良いのかはわからないが、それもとても短く、最早スカートではない。(スカートが何なのかよくわからなくなってきている)
少女は俺に近づくと、全体をジーっと見つめてから口を開いた。
「貴方が、要か」
「そう、ですけど」
「異世界人だと」
「……はい」
一体この少女は誰なのか。
不思議に思って見ていると、視線は自然とスリムな足の方に……って違う。
確かに足も綺麗だけど。うん。
「異世界人で魔導師認定をされる者がいるのは、希だ」
「はぁ……」
「というか、そもそもこの世界に来る異世界人は少ないのだが」
まぁ、そりゃこんな異世界に来る人なんて、そういないだろうよ。
それがどうしたって言うんだい。
「今までの異世界人で魔導師認定をされたのは一人だけ」
「えっ、いるの⁉」
驚いて、体が前に乗り出す。
それでも無表情な少女は続ける。
「要は二人目だ。良かったら、寮まで来てみないか?」
寮という言葉に反応する。
一人目に魔導師認定された人は、その寮にいるのか。
気になった俺は、うん、と返事をしていた。
長い道のりを歩く。
目の前を歩く少女は、慣れた足取りで地面を踏んでいた。
さっきから坂道が続いていて、緩やかな坂だとしても長い為、少し疲れてきた。
「なぁ、いきなり現れて、君は誰なんだ?」
まだ名前を聞いていない。
それに、何故俺の名前を知っているのか。
少女は振り向く。
黄土色っぽい、ウエーブがかった長い髪が揺れた。
「私は、ウィン・シャーロ。シャーロとでも呼んでくれれば」
「お、おう」
寮までいく間の会話は、それだけだった。
シャーロか。
アイリと同じように、魔導士なのだろうか。




