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佐久間はバギーに人員を乗せUの字手前の頂点へ向かった、同じく由依も奥の頂点へ向かうが行きは病院へ向かうローター機に搭乗してそのポイントを目指した迅と加藤はUの字の底へ徒歩で向かい晶は高千穂高校へ残り全体の調整と新たなる脅威発生に備えた。
佐久間の班がまず作業を開始したこの地点は田畑が多く民家はまばらで倒壊家屋も少なかったが高齢の方が多く更に人員を割くと捜索にあたる者と避難所へ誘導する者に別れ先に進んだ、迅と加藤の班はそれぞれ佐久間と由依のいる方向を目指した由依の方向へ向かう加藤の地域は佐久間の地域と同じく民家は少ないもののこちらはかなり倒壊家屋があり移動速度は自ずと遅くなっていった、迅の班は高千穂町の中心部地域でRC造も多く倒壊家屋は少ないが道には避難民が溢れ誘導と捜索に忙しかった、病院へ向かっていた五十嵐であるが宮崎へ移送が必要な患者はおらず通常避難と医師と高齢患者を連れ高校へ戻ってきた、これによりここへ運ばれてくるであろう怪我人等への医療行為は現地医師に任せ五十嵐はローター機を使い高千穂周辺地域を周る事ができた。
行動開始から45分が過ぎ順調すぎる展開に控えていた晶はモニター前で怖くなっていた、救護所には転んで膝を擦りむいた子供と同じく階段を踏み外し膝を強打した老人の2名、重篤な外傷を負った患者は、今現在では見受けられなかった“今現在”では、更に15分後倒壊家屋から救出された多臓器外傷を負った患者が運ばれると救護所には堰を切ったように重篤な患者が搬入されてきた、それをモニターで見ていた晶は五十嵐に連絡を入れ至急ローター機と自身がここへ戻るように告げた、五十嵐は晶へトリアージを頼むと告げると晶は急ぎ救護所へ向かった。
救護所の前は入りきらぬ患者がシートの上に並んでいた晶は順番にトリアージカードを患者の手首に巻き状態に合わせカードの端を千切ってゆく、途端にプレッシャーに押し潰されそうになる晶の判断ひとつでその人の命が左右されるのだ“もし判断を誤れば”そんな思いがグルグル巡ると余計に判断を誤りそうになる、当然トリアージを勤める知識は持ち合わせているが同じ状態でも年齢によってそれは違うはずであるしかしそこまで判断は出来ないと手こずっていると患者は増え続けていた、五十嵐は言っていた『人とは思わず物として見ろ』と、しかし自分には現状でそれに徹する事は出来ない、だが、晶は吼えた自分の中の人間性を全て吐き出し本能だけで生きる獣になりこの状況を打破しようと。




