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「ちょいと痛いが自業自得や裕二」
巌は刀を鞘から抜くと掌をかざし人型の中にある裕二の意識体を探ると迷いなく刀を刺し慈照に声を掛けた。
「先生、そっちはどないや逃げてへんか」
「大丈夫ですこの程度の魂魄ならば問題ありません」
「さよかぁ」
巌はそう言うと刀を引き抜き血を払うように刀を振った、薫、慈照、雪女すら何が起こるのかと固唾を呑んでいたが一向に何も起こらず警戒を解けないでいると痺れを切らした薫が聞いた。
「ガンさん次は?」
「はぁ?何言うとんねん仕舞や」
誰しもその言葉の意味が分からず首を傾げていたがしばらくするとスロープを降りてくる足音に一斉に其方を見た、裕二であった。
「酷いよ兄貴、もう少し待ってくれても⋯」
「アホか何でこないな所でお前の絡み見なあかんねん、それに大事なとこありゃしませんて」
巌は笑いながら刀で人型の股間の辺りを叩いた。
「ちょっと兄貴ぃやめて下さいよ、そんな汚い所叩かないで下さいよ」
「うっさい、ほら」
巌は刀を裕二に渡し害星人の納まる人型を指差した。
「お前の大好きな時間や、先生もお疲れやさっさと始めや」
「あっそれだったら解決してます」
皆は一斉に裕二を見た。
「何や人質見つけたんかい」
その問いに答える事なく裕二は抜身のままの刃を害星人の納まる人型に刺し慈照に術を解いて構わないと告げた慈照は大きくため息を付き一瞬フラついたが慌てて薫が慈照を支えた。
「何や先生、結構無理しとったんちゃうかぁ」
「面目ない寄る年波には勝てませんね」
人型は傷みの所為だろうか全身を痙攣させていたが裕二が柄を捻ると刃を横に薙いだ途端に膝から崩れ落ちた。
「容赦ありませんね」
人型からは魂魄の気配が消え慈照はそっと手を合わした。
「でっ裕二さん人質は?何処か他の場所に監禁されてるの?」
裕二は薫の問いに辺りを見回す、それを見た巌は両手を広げ呆れ顔で言った。
「おいおいおい、ほんま大丈夫なんか?とりあえず生かしておいた方が良かったんちゃうか」




