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佐久間は考えていた今の時点で残された最良の選択肢は相打ち、自分が勝利する活路など微塵も見出せない、ないと断言できる、ならば相打ちの中でもより最良の戦術を捻出する事に集中した、巨人への有効手段はレールガンの一射のみ、スティンガーはその布石で使うとして2発、巨人は佐久間の殺意に反応して躱わす、数年待ってもらい修行を積み無の境地を開眼する迄待って貰う選択肢は当然ないだろう、ならば脳の信号を受け身体が反応する最短で0.1秒の世界での戦いを強いられる事となる。
マッハ5で射出されるタングステン弾、時速にして5,400Kmになる0.1秒ならば150m、一応空気抵抗での速度低下を考慮して100m、しかし佐久間は絶対的確実性を持って50mと判断した“50m”あの巨人に対して50mとはほぼ重なると言っても過言ではなかったその距離ならばいくら鈍重な巨人でもひと踏みで瞬殺、超伝導システムは使えないのだ自殺行為でしかなかったが相打ちと決めたのだ佐久間は問題ないと心に決め巨人へ向かって行った。
巨人迄500m弱、多分もう数回例のやつ来るであろう、佐久間は警戒しながら進む案の定、巨人は右手を横に振ると佐久間が嫌がる方を打ってくる辺り何処まで読まれているのか不安になった、もしかすると“相打ち”も巨人には読まれているのではと一抹の不安を抱く、佐久間は衝撃波の下へ滑り込んだ開いていたハッチが弾け飛ぶこれで巨人が火炎系の攻撃を隠していれば相打ちどころの話ではなかった109式は立ち上がり進み出すと巨人も109式へ向かい進んできてくれた一気に距離が詰まると右手は使えまいと佐久間の慢心を嘲笑うかの様に巨人は右手を辻斬りの様に斜めに振る、佐久間は目を見開いた無手と思われていた巨人の右手には剣が握られていた光の加減でこの距離まで近付かないと見えないのだろうか、そんな事を考える余裕もなく佐久間はその剣筋をずらす為スティンガーを撃つ、巨人はその剣を止め左手を前に出す、当然だった左手には装飾の施された円形の盾を携えていた。
巨人の前に爆炎が拡がる、佐久間はここぞと巨人の足元へ入り込もうとしたが巨人の方が一枚上手であった巨人はスティンガーを受けた盾をそのまま振り下ろしてきた、剣は攻撃、盾は防御、日本人のDNAにはそう刻まれているのだろうか、いや武士は盾など持たないのだそもそも刻まれてすらいなかった、巨人は盾で109式を押し潰しにきた2、3歩後退したがその程度で躱せる訳もなく激しい衝撃と共に109式は大地に押し付けられたHMDS内の微かな明かりだけで目の前は闇、共に押し潰される瓦礫の砕ける音が響く、生きながら押し潰される恐怖、ハンドガンでもあれば自死も問わないだろう佐久間は109式の強固さを怨んだ。




