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晶はバスを町の中心部手前で停車させた、佐久間は車外に出て上空を見上げていた。
“装備109”災害救助には絶対に必要のない装備、対テロ装備とは言われているがそれはまさしく軍事兵器だった、外装アーマーとは違い完全密閉型、肩にスティンガー改良型を4連装でき左腕には航空機用20㎜バルカン砲、そして右腕には3回射出可能な小型レールガンを備え各種光学機器搭載、出力は通常の外装アーマーの15%増、先だって陸自にプレ配備された正式名称“109式陸戦強襲歩兵装備”もしこの装備が増産されれば前線における戦闘そのものが変わってくる兵士は敵の銃弾を避ける事なくただ突き進み敵を殲滅する、機動性も高く搭載センサーの補助により戦車の砲撃を躱わす程度は容易であった、もしこの兵器を止める存在があるとすれば同種の兵器だけであろう。
町の中心部では火の手が上がり黒煙も彼方此方から登っていた、夜は完全に明け朝の新鮮な空気に満ちた空間に焦臭い臭いが混じっていた巨人は町の中心部を蹂躙していた何か目的があってこの町に現れたのだろうか、もしくは通過点にたまたまこの高千穂があったのだろうか巨人は方向を変え晶達に背中を見せた。
「誰か聞こえるか、そっちへ向かっているぞ」
「佐久間っ!どうするのこんな巨人相手はできないよ」
五十嵐の危機迫る悲痛な声がヘルメット内に響いた。
「とりあえず何でもいい車両があればそれで逃げろなければ走れ!」
あの冷静な佐久間の取り乱す背中を晶は黙って見守っていた、すると巨人越しの北側上空にローター機の機影が現れた既に情報を得ているのか巨人の遥か上方に高度をとっている、多分あれに装備109が搭載されているのだろう晶は信号弾を打ち上げた、赤い光の帯が天空高く舞い上がってゆくローター機はそれに気付いたのか機首を傾けこちらへ向かってきた、巨人はゆっくりと上空を見上げたがローター機の高度は手を挙げて届く距離ではなかった佐久間は外装アーマーをパージすると装備109の到着を待った。




