第39話 戦いへ……
私は単身で動きます。暗殺は単騎で行うものです。そして極秘任務ゆえ私単身で知ってるのはコーネリアのみにしてある。
「ふぅ……」
どこにいるか……正直、これは勘に頼るしかない。クローバー元帥を獲る。その一点に集中します。作戦参謀ですが後ろに下がるタイプではないはず……むしろ前線で指揮を取り味方の士気を上げるタイプ。拠点は3つ……そのうちの1つにいるはずです。
「……あれは……?」
私が見たのは敵が進軍してる最中の隊列でした。ここで彼らと交戦するとするならば数は圧倒的に足りません。しかし引くにしろ進むにしろ気付かれれば一巻のおわり……今は隊列が行くのを待つしかないのです。
微かな音はおそらく気が付かない。でも、姿を見られれば襲われる。殺気も消さ無ければならない。隊列を尾行するという手もあるが……などと頭を巡らせ始める。すると狐が1匹後ろにいた。飼われてるのなら殺すしかない。しかし野生の様だ。ならば利用するのみ。
「これあげるから向こうまで思いっきり走ってくれない?」
私が見せたのは携帯用非常食の干し肉だった。銃を構えたとて撃つとは思えない。これで撃つ様なら相当殺気がかってる。つまりこれから私の行く先に大物がいる可能性は高くなるという事にも繋がる。
私は干し肉を少し切って食べさせてから残りの干し肉を遠くへ投げたすると狐はすごい勢いで駆けていきました。隊列の兵士たちはすぐに音の方へ向きましたが狐と知ると再び隊列を整え進軍しました。そうして隊列の足音が消えたところで再び私は歩みを進めます。
その頃コーネリアはというと……
「全く……あの人は……」
「貴様は……」
コーネリアはフレア軍曹と相対していた。恐らく重要拠点の一角を任されるだろうと私は読んでその中でもフェスが倒された場所からもっとも離れた場所に来ると踏んでコーネリアをそこへ送りこんだのです。
「全くあの人には何が見えてるのでしょうね……」
「その口ぶり……やはりメアリー指揮官は生きているのだな!コーネリア!」
フレアはものすごい踏み込みで間合いを潰してきました。獲物は槍……コーネリアはナイフだ。
「……速いですね。」
「その割に対応してるんだな!」
フレアの槍さばきはやはり素晴らしい腕でした。しかし……
「フェスほどではないですね。」
「なんだと!?」
「終わらせますよ!」
フェスが亡くなって怒ってるのは私だけではないのです。コーネリアもアネリーもだ。そしてまだ知らないソラやマーヤ、セレナやレイもだ。みんなこの戦争に勝ってフェスを安心させなければならない。
「懐が安全地帯だと思うな!」
「!?」
なんとフレアは持ってた槍を手放し素手に切り替えたのだ。その拳はコーネリアのこめかみを捉えてしまった。
「比べられるのが嫌いでね!そのフェスって奴がどのくらいすげーやつかは知らんがな……知らない奴に比べられて負けるのなんざー許せねぇんだ!」
コーネリアはなんとか左腕でガードしていた為意識までは飛ばなかった。しかし額が割れたのか少し出血していました。さらにフレアは既に武器をナイフに変えていたのです。
「あなたは……拳銃は使わないのですね。」
「ほぉ、知ってるのか……流石は天才指揮官の右腕だ。俺にはあんなもん必要ないんでね。それに……使わなくても勝てそうだ。」
「……ふふふ……じゃあ……殺してもらおうかしら……私を……だけどそんなに弱くもないのよね!」
コーネリアのタガが外れた。先程のスピードとは段違いに早くなった。
「おぉ!まさかのギア上げか!?」
勝負はまだまだここからだった!
ここまで読んでいただきありがとうございました
次回の更新もお楽しみに!
米軍からフォックスと呼ばれた男がいた。その方は特攻で死んだと思われていたがかろうじて生きていました。そこから終戦後も戦い続け最後は上官からの正式な書面で終戦を知り率いた隊の武装を解除したそうです。




