第35話 防衛戦2
「仕留めたか?」
「見えないが……敵は判断が遅れたようだぞ!」
「もう少し火力を上げたいな……」
3人は何かを話しておったがわっちには聞こえんかった。そして左の頭からは血が出ておって左側は赤く見えておった。恐らく左頭部から流れる血が目に入ったんじゃろう。やりにくくなってしもうた……
「貴様ら……俺ごと殺そうとしたな?」
「これはこれはザンクス少将……殺そうなどと滅相もない。あなたが危機に瀕している様に見えたので助けるために手榴弾を使ったのですよ。」
「そうか……しかし貴様らは戦士の決闘に水を差した。それは万死に値する。」
「おやおや、あなたは少将ですよね?私は准将……どちらが立場が上か理解していないのかね?」
「俺はもともと雇われ兵だ……明日の飯を食う為に戦ってるがよ……テメーみたいな人を消耗品としてしか扱ってねぇような奴は勘弁ならねぇんだ!」
「同感じゃ!」
途中から話は聞いておったわっちもようやく起き上がった。止血もしたから目は見える。
「おい、これはこっちの問題だ!部外者はすっこんだら!」
「おいおい、こんな傷負わされておいて部外者なわけなかろう?それに……ようやく戦士の顔をしたお前さんを見れたんじゃ!共闘と洒落込もうぞ!」
「フッ……おもしれぇやっちゃ!乗ったぜねぇちゃん!」
「裏切り者か……」
「やってしまいましょう!」
敵は3人プラス周りを取り巻く複数名……だが、勝てる!
「行くぞ!おっさん!」
「おうよ!ねぇちゃん!」
わっちは刀で、おっさんは大剣で……周りの者を切り伏せる。
「おっちゃん!いいのか?」
「何がだ?」
「仲間斬ってんだぞ?」
「はっ!コイツらはもう仲間じゃねえ!第1俺の仲間なら……」
「おっ!大将が寝返った!なら相手は変わるな!」
敵兵がまさかの敵兵と戦闘を開始しだしおった!
「俺が集めた仲間は俺の背中を見てついて来た奴らだ!俺の背中に自然と着いてくる!大体今回の作戦、俺の部隊は乗り気じゃなかった!だが、俺は大将、皆の生活の為に受けたが……やっぱり人の道を外れるべきじゃねえな!」
この男軽口を叩いておるが先程より動きにキレがある。どうやら真意は確かな様じゃな。
「漢らしい漢じゃ!ならばわっちは背中を預けよう!」
「おう!任せな!」
やはりこの男は筋を通す男だった。みるみるうちに仲間が増え、あっという間に軍勢となった。
「まさか敵と敵が組むとはな……」
「どうしますか?引きますか?」
「仕方あるまいここは引こう……報告もあるもんだしな。」
「どこへ行くというんじゃ?」
わっちは准将の真後ろにいた。
「遺言があるならば聞くぞ?」
「それは貴様の方だ!!」
銃を抜いた奴らだが……わっちの刀が一閃。腕を斬り飛ばした。
「呆気ないのぅ……」
2人はそのまま胸まで裂けていた為即死した。1人は間合いからすこし離れていた為即死は免れたが声も上げられず痙攣しておった。
「さて、邪魔者は消えた……続きをやろうか?」
再び男との戦闘へ戻るが……
「ふはははは!もう良い!」
「はぁ?」
「決着は着いた!今回は我々の負けで良い!」
「はぁ!?なんでじゃ!白黒つけされんか!」
わっちは怒鳴ったが男は笑っておった。
「その威勢やよし!この世界に生きてれば再び剣を交える事もあろう。決着はそこで、今度は正々堂々と戦おうぞ!」
そのまま高らかに笑い奴は去って行きおった。
「ち……つまらん……」
「はいはい、馬鹿言ってないで止血して!」
そう言って包帯を渡して来たのはさっきのミックというガキじゃった。
「貴様は第1師団の者と言ったな?」
「ええ、そうよ。でも、コーネリアやメアリーさんには数え切れないくらい世話になったの。だからあの2人からのお願いなら私は動くって決めてるのよ。」
「人徳というやつか。」
とにかくここは守れたぞ……メアリー……
ここまで読んで頂きありがとうございました!
次回更新もお楽しみに!
戦場での裏切り……あまり良いイメージはないでしょう。ですが、裏切る側も家族のため領民のために生き残らないといけない。そんな世の中が戦国時代。裏切らないために娘や息子を人質に取るというのは定石でした。皆さんはこの考え方はどう思いますか?




