第27戦目 内通者
その一報はまさに青天霹靂でした。
「何があったと言うのです!」
「詳しい事は分かりませんが毒殺の可能性が高いと……」
「やはり国の内部に内通者が……」
報告を聞いた私とコーネリアの反応は同じでした。
「まずは、内通者を暴く方が先決かもしれませんね。」
「あの、その件なのですが……」
ソロソロと手を挙げたのはマーヤでした。
「既にセレナ様が動いてくれてるようです。」
「なぜあの人が?」
「分かりません。しかし内通者がいるのは以前から分かっていたらしく……証拠集めをしていると言ってました。」
「姫様が会合に参加した際も裏切られましたし、かなり奥まで侵食されていると考えるべきでしょう。」
「どうしますか?」
コーネリアの問いに私は少し思案します。
「セレナに任せましょう。あの人は戦闘力もありますし、頭もキレますから逃げる時は逃げるでしょうから……」
「では、私がセレナ様との橋渡しをしますのでメアリー様達はそちらに集中してください。」
「頼みましたよ。マーヤ。」
「はぁ……それでアンタが手伝うと?」
「はい……」
私の前にいるのは戦闘力皆無のチンチクリンだった。
「あのさ、今すぐ帰ってメアリー呼んできて。小一時間説教するからさ。」
「いえ、メアリー様はこれからコーネリアさんと各師団の団長さんと作戦会議に出ていますので……」
「あのクソガキ……逃げたわね。」
私の脳裏にはメアリーが真剣な表情でかつ目が泳いでる様子が手に取るようにわかった。私に呼び出されるのが分かっててこの子にそう言ったのだろう。
「あの子へのお仕置きはまた今度にするとして……マーヤは戦闘は苦手なんでしょ?私の護衛なんて出来ないでしょ?」
「はい、なので書類整理やその他雑務を手伝うようにと言われてます。」
「ふぅーん……確かに前も私の仕事場来てた時の動きはまぁまぁだったわね。」
「それじゃあ……」
「でも、あなたじゃダメね!」
私は敢えて彼女を突き放した。理由は簡単だ。
「あなた人を殺せないんでしょ?こんな魑魅魍魎渦巻く政治の中でそんな甘い考えじゃ私まで巻き込まれるの。それならまだフェスの方が……いや、あの子は前に私の作った資料で遊んだ挙句鼻噛んで捨ててたわね……」
あの子をしばく口実が増えた所で何も得はないが……
「はぁ……私は補佐なんていらないけどこのまま帰ってもメアリー達の邪魔になるだろうし。それを分かっててあなたもここに来たのでしょ?」
「はい、私は戦闘者にはなれませんから……」
この子も分かってるのでしょう。騎士団には向いてないと、それでもいるのは自分にできる事を必死に探してるから……
「……いいわ、書類まとめくらいは出来るでしょうし、その代わり、自分の身は自分で守りなさいよ!」
「は、はい!」
ここまで読んでいただきありがとうございました今回は少し短めです。
太平洋戦争が始まる前、アメリカは対日本を想定した作戦を立てていました。しかし、本当に日本との戦争を推奨していたのはソ連のスパイだったと言われてます。当時のアメリカ大統領トルーマンはかなりの反日思想だったと言われております。スパイによって思想を変えられた可能性もあり、戦争を本来する必要すらなかったのかもしれませんね。




