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戦いの女神とまで言われた天才指揮官ですが降格したので問題児を集めて新しい部署で自由にやらせていただきます!  作者: ねこ


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第22話 逃走

 メアリー指揮官の言葉に皆ポカンとしてしまいます。そんな中メアリー指揮官は続けます。


「第5師団が後ろに控えてます。彼らには既に作戦内容を伝えていますので……」

「ま、待ってください!それはこの人数では戦えないという事ですか?」

「それもありますが、何よりここは地形が悪いのです。」


「地形ですか?」

「ここは森の中、しかも敵国の中です。四方どこからでも攻撃がきます。私がここへ来たのは作戦を立てる為の現状把握です。そしたら第8、9師団を見殺しにしようとしてました。そしてあなた方第10師団も殺そうとしてる。許されるはずありません。ですから攻めるより護る事にしたのです。」


 私たちは驚いてしまいました。なぜならその意向は本部の考えと逆行していたからです。


「そんな事して大丈夫なのでしょうか?」

「何がです?」


「上官の意向を無視した作戦など最悪死刑もあり得ますよ!」

「安全地帯から指示しか出さない連中の言葉に重みなどありません!皆さんは私より年上です。しかし亡くなるには早すぎます。本来なら安全地帯にいる彼らが先陣を切るべきなのです。」


 メアリー指揮官の考え方は甘いです。そんな甘い考えでこの世の中を……いえ、この戦争という舞台でやっていけるのか不安になるくらいの甘さでした。


「なので取り返されないようにはしますが、これ以上の進行はしません。皆さんよろしいですか?」


 周りのみんなは頷いていました。メアリー指揮官からはなんとしても私たちを助けたいという強い意志を感じたからです。


「わかりました。撤退します。ですが、このまま撤退で大丈夫なのですか?」

「先程も言いましたが、ただ撤退するのではありません。敵を引きつけ、その上で万全を尽くし迎え撃ちます。なのでのんびりはしていられません。直ぐに下がりますよ!」


 私たちはほとんど物資を持たず必要最低限の物を持ち撤退しました。本来なら相手の物になると困る物はなるべく廃棄してから撤退するのですが……それを行わないのは少し焦っていたのでしょうか……


「よし、ここまで戻ってきましたね。では、皆さん手筈通りに。予想では2日後に今ある最大値で攻めてくるはずですから。」

「こちらも手筈は整っております。」


 第3師団の方でしょうか?そして第9師団、第8師団の方たちもちらほらと見受けられますがどこか安堵しているように見えます。


「では、見張りに相手が進軍してくるまで待機、情報は密にお願いします。」


 そうしてメアリー指揮官はテントに入ってしまいました。


「どう思いますか?」

「何がよ?」

「私の作戦です。上手く行くと思いますか?」


 私はメアリー……室内にいたセレナについ弱音を吐いてしまいました。


「はぁ……!アンタ絶対他の人の前でそんな事言わないでよ!士気が下がるんだから!」

「……ごめんなさい。」

「でも……まぁアンタも年相応ね。今までアンタが考えた作戦はどれも被害は最小で成果を出してるものね。」

「そうですね……だから不安なのです。次は上手くいかないのではと……」


 また1つセレナは大きなため息を吐きました。


「はぁ……大丈夫よ、メアリーは1の作戦が失敗したら2の手、3の手まで使ってるじゃない。だから外のみんなも楽観的で今もリラックスできてる。だから大丈夫よ。」

「……そうだといいのですがね。」


「そこまで思い詰めるのなら何か不安材料があるのかしら?」


 セレナの言葉に私は重たい口を開きました。


「不安材料は山ほどあります。敵戦力の調査の不十分さ、地の理解、兵たちの健康管理に武器の整備と……」

「やかましい!!」


 そこまで言うとセレナは私に鉄拳制裁を落としました。


「そこまで迷ってたら勝てるもんも勝てないでしょうが!それにみんな武器の手入れもしてるし、健康管理は私がしてる!地形だってアンタが行って見てきてる!敵戦力はどのくらいかわからないけど、こちらの士気を下げられる奴なんてそうそういないわ!それにそんな奴いてもこっちにはフェスがいる!アイツはいるだけで士気を上げてくれるわ!だから心配ないわ!」


「……鉄拳制裁で教える必要ありましたか?」

「もう1発気合い入れて欲しいの?」

「いいえ、元気はもらいました。ありがとうございます。私と、フェスで引きつけます。あとはセレナ……あなたの指揮にかけますね。」


「任せなさい。アンタの部隊は……いいえアンタの作戦は正しかったと証明してみせる!」


 私に出来る事を最大限する。そして勝つ。みんなで笑って帰る為に!

 ここまで読んで頂きありがとうございました


 今回作中に出てきた作戦は形は違いますが硫黄島で使われた戦法の1つです敵を島に引き付けてから一網打尽にします。この戦法はペリリュー島、そして台湾を護るために金門島でも使われています。では、なぜ日本は負けたのでしょう?それは兵站を軽視したからです。実際ガナルカナル島では戦死者より餓死、病気で亡くなられた方の方が多かったそうです。飲まず食わずで日本を守ってくれた英霊たちに感謝を…

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