ep17-3 獣人部隊
聖域のジッタの研究施設では、ミントが
引き続き、研究を続けていた。
そんな時、久しぶりに研究内に呼出音が
鳴り響いた。
ミントは、ようやくかと思い通信機を取った。
だが、ミントが想像していた相手ではなかった。
「はい。ミントです。」
「…。元気そうだな、カーチスだ。」
「へ、陛下。なぜ?」
「ま、色々あってな。どうだ、首尾は。」
「はい。頭数は揃いましたが、戦力強化にあと
数日あれば戦闘可能性な状態になります。」
「そうか。指揮官がおまえでなくてもか。」
ミントは、少し口籠ったが、
「…。できれは、直にみたいですが遠隔で
モニタ可能なので、陛下のご自由にして
頂いて問題ありません。」
といって、内心を悟られないようにした。
「なにか、懸念があるのか?」
ミントは、リスクについて説明した。
「幾重にもガードは掛けていますが、事故は
必ずといっていい程起きます、その時の
対処を忘れずにしていただければ。」
と、丁重に説明した。
「お前でないとできないのか?」
と、カーチスが少し不機嫌そうに聞いた。
ミントは慌てて、釈明した。
「いえ、ボタン一つなので誰でも可能です。
部隊は廃棄となりますが…。」
カーチスは薄ら笑いを浮かべて、
「次はすぐに作れるということか?」
「データがありますから…すぐにでも
とは言っても数日はいただきたいです。」
と、深々と頭を下げ言った。
「1週間後にジッタにガルタに出兵させる。」
「奴ら、もうそこまで来てるのですか?」
と、ミントは驚いた。
「いや、どうやったかは知らんが、イダイト山
まで来ている奴もいる様だ。
全く、想定外もいいとこだ。」
と言って、通信は切れた。
ミントは腕組みをして、イダイト山に出たと
いうことは…まさか地下街の最下層を
通過したのか?
いやいや、有り得ない。あそこを抜けるには
精霊の加護が必要不可欠だ…
しかし、イダイト山に出たという事実が
ある以上疑う余地がないのか。
幽霊城より戦力が上がったとみるべきかも
しれないな。
ミントは、獣人たちを見つめながら、
(ジッタに指揮…か。お前等ついてないな。
一人でも生きて戻ればいいが…)
カーチスが、ミントとの会話を終了したあと、
ジッタの主邸にやって来た。
入口を勢いよく開けると、いきなりカーチス
に切りかかってきた。
「なかなか、主人に似て下劣な出迎えしか
できんのだな。」
バーン!!
カーチスが右手を振ると、家屋の半分が吹き飛び
カーチスに切りかかってきた者は、頭部が潰れ
内臓が飛び散っていた。
奥からガタガタ震えた、受付らしき者が
出てきた。
「あ、あの。もしやカーチス様でしょうか?」
「わかるのか?一般庶民には合ったことが
ないが?」
受付の者が、カーチスの前に慌てて来て
土下座をした。
「御無礼の程、御容赦下さい。」
「そんなことはどうでもよい!ジッタの
ところに案内しろ!」
「わ、わかりました。地下の奥の間に
いますので呼んでまいります。」
カーチスは、受付のものを制止して
「どうせ来んわ!私が行くから良い。」
と言って自らジッタの元へ行った。
カーチスは奥の間のドアを破壊して入って
いった。
「ひぃぃ。お許し下さい。」
ジッタはカーチスが入るなり土下座で謝った。
「再三再四の呼び出しに応じなかったのは、
万死に値するが、一度だけチャンスを与える。
1週間後、ガルタに出兵し、ナギ姫を
確保せよ。 失敗は許さん、いいな。
それと、ミントから部隊を受領しておけよ。」
といって、カーチスはジッタ邸を後にした。
ジッタ邸を出ると、カーチスの側近が待って
いた。
「全く!有りえんぞ。私自ら出向くなど。」
「申し訳ありません、私どもの制御が
効かぬため…御容赦ください。」




