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暴君姫と7人の勇者  作者: 礫(レキ)
第2章 サウスウエスト大陸編

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ep15-8 港町の裏の顔

酒場の隅で虚ろな顔の男が、初老の男を

相手にくだを巻いている。


「いいか〜?おれはだいだい〜、こんにゃとこ

 ろりなんか来たくねかったんだ、

 わかってんのか!」


初老の男も飲んではいるが、相手があまりに

酷い酔いかたなので、少々手を焼いていた。

「ダンナ、わかりますけどね。程々にして

 おきましょう。」


カラン、カラン。


グレンとナギが酒場に入って来た。

「あれ?ツイストですか?」

ナギは、ちょっと呆れた顔をしていた。


「そうだな、だいぶ出来上がってるし、

 迷惑掛けているみたいだ。」


と、グレンは足早にツイストのところ

まで行き、

ゴツン☆

ツイストの頭を一発叩いた。


「痛い!」

ツイストは頭を抑えた。

「すみません。連れが御迷惑掛けた

 みたいで、申し訳ありません。」

グレンは深々頭を下げた。


「いえ、いえ。こっちも暇だったんで

 助かったんですけど、辛いことが多い

 みたいですね」

と、初老の男は言った。


「は?なにが辛いんだ?」

ナギが冷たく当たる。


「皆さん、遠いところから来たんですよね?

 大変ですね。」

初老の男はほろ酔いで、話し掛けてきた。


グレンもツイストの飲み物を奪い取って、

酒を飲みながら、

「この街で、怯えてるこどもを目にしたが

 あれは何だ?」


「あ〜。スラムの子だね。」

「う〜ん。週一ぐらいに聖域のやつらが来て

 回収するんだよ、スラムは見栄えが悪い

 からね、特にこどもは観光客に物乞いする

 だろ、それが許せないらしいよ。」


「ほう。捕まえどうするんだろうな。」

初老の男は首をひねりながら、

「噂じゃ、何かの儀式に使うらしいけど…

 なんだかね。」


ナギが欠伸をしながら、

「ここって、軍隊ないのに平和みたいね。」

初老の男は、苦笑いして、

「そりゃ、それより怖い奴がいるからね」


「これさ。」

初老の男が、腕をまくり腕を見せた。

手に何かが刻まれてる。


いや、刻まれているのではなく目玉が埋め

込まれている。

ナギが、口を抑えた。


「な、なんだ。これは?」

「う〜ん。監視しているらしい。」

…。

「誰が?」

「そりゃあ、聖域だよ。」

そういうことか、見た目、自由にさせておいて

裏ではこんなことをしているのか。


ナギが腕の目玉を気にしながら、

「監視って、何か罰則はあるの?」


「あまり見たことはないが、こいつに

 喰われるらしい。」

「喰われる?…」


グレンとナギは小声で、

(ここの人って、人外に成っちゃってる

 ということですかね?)

(多分そうだ。 脳が侵されてないだけで、

 体は支配されてる。)

と話した。


「いた!こんなとこでいちゃついてちゃ

 だめでしょ?」

ディーとリンクとタウが合流してきた。

ディーがかなり出来上がっていて、俺に

抱きついてきた。


コイツも酔っ払いか。

リンクを睨んでみた。


「言っておくが、私は出来る限り止めた

 んだぞ。」


「先生に触らないで!」

ナギがディーと揉め始める。


初老の男は、俺達に半ば呆れて、

「私はそろそろ帰りますね。」

と言って帰ってしまった。


酔い潰れてたツイストが目を覚まし、

目の前に置いてあった、帽子をみて、

「何だよ、オッサン忘れてったな…

 届けてやろう」

と、言ってふらふら歩いて行った。


グレンも仕方なく、ツイストの後を追った。


「お〜い、オッサン。帽子、帽子!」


初老の男が振り返ったと思ったら、

初老の男の頭が路地に、転がった。


「嘘だろ、オッサン。なんで…。」

目の前には目玉が巨大化した怪物が、

こちらに近づいて来た。


目玉の怪物の腕が、飛んできてツイストに

襲いかかったが、ツイストは素手で跳ね

除けた。


「舐めんなよ。人外、オッサンが

 何したんだ!」


その様子を見ていたグレンは、

隣りにいたナギに、

「ツイストって、意外と熱いやつなんだな。」


ナギは頸を振って、

「飲み仲間が殺られてキレているだけなん

 じゃないですか?」

と、冷たく言った。

ここまで読んで頂いた方、

本当にありがとうございます。


次週の展開は、怒りのツイストが遂に覚醒?

地下街の最下層で、衝撃の展開が…。

港町の人々をグレンはどうする??

という感じになっていくと思うので、

次週も御期待下さい。


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