ep15-5 石化の術士
周囲の石化された、仲間たちは全員石化
を解除した。
しかし、キサラが見つからなかった。
「カレン!キサラは何処に行ったんだ。」
「⋯。敵の正体がわかったと連絡があった
あとは連絡はないです。」
エルが復活してゼノンの方に歩いて来た。
「お前等こそ、何処に行ったんだ?2日も姿を
見なかったぞ。」
「な、何言ってんのよ、私たちは長くても
1時間くらいしか最下層に行ってないわよ。」
と、ミアが驚きながら叫んだ。
「さ、最下層に行ったのか?」
エルがいつになく焦った顔で、言った。
「だ、ダメなの?」
ノアが慌てて、聞いた。
カレンが、神妙な面持ちで、
「あそこは時空のバランスが酷く不安定で、
無事に帰れて良かったです。」
ゼノンは、エルの襟首を掴んで、
「お前等が襲われたのはいつだ。」
エルは不機嫌そうに、ゼノンの手を振り
ほどいた。
「昨日じゃないかな?」
ゼノンは青ざめ、
「ま、不味い。早くキサラを救出しないと⋯」
と、呟いた。
ミアがゼノンの顎を持って、
「どういうこと!ゼノン。」
「石化して、48 時間以内に石化を解除
しないとそのままだ⋯死ぬことすら
出来ない。」
と、膝から崩れた。
「カレン残り時間は!」
「推測6時間。モニタには反応があるので、
まだ生きてます。」
クリフとシープがゼノンの肩を叩き、
「いくぞ。」
ゼノンは、大きなため息をついて、
「あの時の二の舞にはするわけにはいかない。」
と言って立ち上がった。
石化された、キサラに足を置いて時計を
チラチラみている獣人がいる。
「メヒィ様、奴らは来るでしょうか?」
メヒィは首を傾げて、
「ま、来たら石にするし、来なければ破壊する
だけだからね。」
メヒィは、考え込んで
「まぁ、無理じゃないかな⋯僕の術を破る
なんて簡単にできるわけないからね。」
ガタガタ。
「でもコイツなんなのかな。また動けるって、
今まで見たこと無いけど。」
カレンを先頭にグレン達は、徐々にメヒィの
いる場所に近づいて来た。
「ん?メヒィ様、来たみたいです。」
メヒィは不機嫌な顔になり、
「全く、どうやって来たんだろう。
ま、いいさ。見ていなよ、仲間が切り
刻まれる様をね。」
うっ。
メヒィが口から血を吐いた。
「化け物か!石化していて剣をどうやって
使うんだ。」
「メヒィ様大丈夫ですか?」
「平気、平気。しかし、油断できないね。」
ガンガン。
「なんだ。アイツラはドアの開け方も
知らんのかな?
ライ、うるさくてかなわん。開けてやれ。」
ライがドアを開けようとした時、
ゼノンの槍がライごと切裂いた。
ライはそのまま消滅した。
「キサラ!助けにきたぞ。」
メヒィがため息をついて、
「蛮族が⋯ドアは開けるものだ、切り刻む
ものではないぞ。」
と、言ってグレンを睨んだ。
グレンは目を閉じたまま、メヒィを槍で一突き
した様に見えた。
「ふぅ。危ない、やるね。石化の対策を
してきたんだね。ま、でも無駄、君達は
ここで終わり。」
メヒィは、握っていた手を開き、そこには
無数の目が付いていた。
「瞼くらい、通過しちゃうからね。僕の
本当の目は。ハハハハ。」
次の瞬間、メヒィの手に付いていた無数の
無数の目から夥しい血が流れ出した。
「待ってたわ。やっと手を開いてくれたわね」
「うゎぁぁ!!血が、血が、止まらない。」
メヒィが、膝をついてもがいていている
ところに、ミリネが現れて、
「状態異常を扱う術者を駆逐するのが我が一族
の役目なの、あんたなんかにやられたら、
御先祖様に顔向けできないわ。」
と、上から見下す様に言った。




