王様と剣
昔ソードは剣を握ることすら嫌だった。
ソードは王家の子供。
いずれ跡を継ぐものとして強くならなければいけなかった。
毎日まいにち朝早く起きて王様と稽古をしてたと言う。
「ダァーーーっっ。タァー。」
ソードが今とは違う剣を持ち王様に向かって走った。
強く握りしめた剣を振り降ろすと王様は微動だにせず右手で持っている剣を軽く横振りしてソードの剣を弾き飛ばした。
「あっ...。」
ソードが飛んで行った剣を見てる間に王様は鞘でソードの腰を切った。
切ったと言っても鞘なので血とかは出ていないが。
「ソード‼よそ見をするな。それになんだ‼その動きは‼」
王様は普段とても優しく大きく包んでくれる人だけど稽古のときはいつも厳しかった。
「どんなときでも相手を見ろ。そして負けそうになっても気を抜くな。」
王様は常に言っていたと言う。
「今日はここまで。風呂でも入って汗を流そう。」
稽古が終わると王様は笑顔でソードに言った。
毎日まいにち稽古をしてもソードは強くなりたいと願ってなかったので成長しなかった。
「ソード。今日はここまでだ。」
いつもなら汗を流そうと言ってくれる王様が初めて言わなかった。
それどころかいつもの笑顔がなかった。
ソードはありがとうございましたと王様に言い片付けて城に入ろうとしたとき王様に呼ばれた。
「ソード。着替えたら王座の間に来なさい。」
まだ歳が一桁のソードは王座の間にはあまり入っては行けなかった。
だから小さいながらに成長しないソードに対して怒られるのかも、出ていかされるのかも、見捨てられるのかも。
そんなことが頭に過った。
ソードは風呂をさっさと済ませ王座の間に向かった。
トントン
「入りなさい。」
中から王様の声が聞こえそっと大きな扉を開いた。
王様が王様専用のイスに座っていてこっちに来なさいと言うので静かに近付いた。
「なんでしょうか?」
俺は重たい口を開いた。
すると王様はソードに向かって言った。
「実はね、わたしも昔はやる気がなくていつまで立っても強くなれなかったんだ。」
ソードと同じくらいの時に王様も毎日特訓に励んだ。
でも戦いは怖いしみんなの先頭に立つのも嫌だった。
そんなときに1人の人に出逢ったんだ。
「その人って女性ですか?」
ソードは聞いた。
「その人の名前は江藤メグリ。わたしたちの敵なんだがとても優しくていい子だった。」
王様は遠くを見つめてた。
王様と王女様、キャドさんにキャメリさんが一緒に旅をしていたころその江藤メグリに出逢った。




