妄想使いとして
俺たちはヒィユとキャッティのところに向かって走った。
「なんとか終わったよ。ヒィユ、キャッティはどんな?」
ソードが聞いた。
「大丈夫。安静にしていればすぐに治ると思う。お兄ちゃんたちはケガしてない?」
大丈夫だと伝えるとヒィユはよかったと言った。
「キャッティがケガする前にリア・ロードの戦いを終わらせてればよかったのに。力不足でごめん。」
俺は寝ているキャッティの頭を撫でながら言った。
「別にあんたのせいじゃないよ。みんな無事だったし。あんたのお陰でわたしもキャッティちゃんの治療に専念出来た。あの..ありがとね。」
ヒィユが初めて優しい言葉をかけてくれた。
もうそれだけで十分だった。
最初は守れなかった仲間をロストがいたからみんながいたから頑張れた。
アニメの主人公みたいに上手く戦えない。
特別強いわけでもない。
逃げちゃうし弱音吐くし
男なのに泣くし
ダメダメな俺だけど
でもみんなと居れば強くなれる。
妄想使いとしてやれることはやりたい。
と、そう思えた瞬間だった。
「キャッティちゃんが回復するまで次の街に行くのはやめてここに泊まりましょう。」
リィムが言い妄想で家を出した。
キャッティを部屋まで連れていき横にさせた。
「どうぞ。」
リィムが俺たちにホットミルクを入れてくれた。
ありがとうと言いみんなで飲んだ。
ホットミルクだけにホッとした。
今日はいろいろ疲れたから。
俺が現実世界に行ったことはとりあえず秘密にしといた。
「今回はリア・ロードに守り神の大切なものを取られずに済んだがまたきっと奪いに来るよな。ハアー。」
ソードがため息をついた。
「リア・ロードやザング・ロードは守り神の大切なものを奪って集めて何をする気なんだろうな?」
俺はみんなに問いかけた。
でもいくら考えても答えなんて出なくてみんな疲れたから各自部屋に戻ることにした。
「ロスト。今日はありがとうな。でもなんで俺現実世界にいたときみんなの記憶なかったんだろう。」
ロストに言った。
「リィムがあの時とっさにエリクだけでも逃がして。あたしたちのことは忘れて安全な場所にと願ったみたいだよ。」
「みたいだよって。どうして知ってるんだよ。」
俺はロストに聞いた。
「コリンが言ってた。コリンはリィムの心の声が聞こえるから。」
なるほどと思った。
そして俺はもうひとつ聞いてみた。
「わざわざ俺を安全な場所に逃がしたのにどうしてロストはまた俺を連れ戻したんだ?」
別に嫌じゃなかったぞ。むしろ嬉しかったと添えて言った。
「リィムが刺されてエリクを安全な場所にと願ったあとに涙を流しながらエリクの名前を呼んだそうだ。きっとコリンは気付いたんだろうな。助けてくれるのはエリクだと。」
だからそれをコリンはロストに言って俺を迎えに来てくれたらしい。
「とか言って1番俺に逢いたかったのはロストなんじゃないの?」
俺は笑いながらロストに言った。
そんなことない。と言いながらロストは顔を赤らめていた。




