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高校生活……風紀委員所属になりました。

すみません更新遅れてしまいました。


今回の話は完全に繋ぎ回です。


 高校生活。

 ―――それは、青春の代名詞。

 ―――それは、人生の分かれ道。

 ―――それは、新たな出会いがあるところ――――

 



 新入生代表、は瑞樹幸平だった。

 新入生代表は基本的に外部学生が行うのが伝統らしい。

 ちなみに私は出戻り組。

 新入生代表が終わると会長挨拶。

 生徒会長は何と言うかいかにも俺様、って感じの人だった。

 ……確か天道暦てんどう れき先輩。

「これで、聖御朝学園高等部入学式を閉会させていただきます」

 それから退場になり、席順はクラスごとで名前の順。天白あましろなので早い段階で退場になる。

 え、苗字は白雨院ではないのかって?

 ―――なんでも、サプライズの一種らしい。

 過去の履歴的には一般の中学校卒業した特にずば抜けているのもがない普通の人間。取りあえずこの学校に入学できるくらいは資産のある家柄の人間、と言うことになっているそうだ。

 まぁ、個人的にはなんの文句もないので従っているが。

「お疲れ様でした、静流様」

「ありがとう、百夏」

 さすがはお金持ち学校と言うべきかメイド、執事が結構な人数いる。

「これから教室までお送りした後、従者科の方へ行かせていただきます」

「わかりました」

 何と言うか、お金持ち学校に戻ってきてしまったと思い知らされる今日この頃である。





 入学から早くも2週間。

 面倒な委員会へ所属が決定しました。

 どちらかと言うと、“押し付けられた”が正しいと思われるが。

 『俺は(女との関係が)忙しいから代わりに、この学校になれる意味も含めて委員会へ所属してみてはどうでしょう?』

 的なお誘いだ。

 この程度で権力を振りたくもないのでおとなしく委員会に着くことになった。

 その委員会は風紀委員会。

 それなりに伝統があり、名誉ある委員会なのだが、仕事量の多さに逃げ出すことが多いと言われる。多分、私に押し付けたのは仕事が嫌だったのだろう。

 学園の風紀を乱す者に注意をしたり、学園祭の時などに警備に回ったりする一見地味な委員会だ。

 この委員会に入って幼馴染の海道陸人かいどう りくとと再会した。

 これについてはアイツはあの白雨院静流と気が付いていないようだ。

 性格も見た目も変わっているしな。

 もう、中身なんておっさんに代わっている。

 そう言うと、何と言うかこの学園のスカート長くもなく、短くもない、絶妙な長さを保っている。

 一部の女子生徒はロングスカートが目立つ。何と言うかすごくお嬢様です。

 ちなみに私は膝下で、校則は守っている。

 揺れる布一枚の向こう、その中の園を想像しただけで―――――おっといけない。思考が乱れた。

「こんにちは、天白さん」

「こんにちは、海道様」

「この学校には慣れた?」

「ええ、なんとなくは。メイドの霧島さんが優秀ですから、自然と生活リズムが出来てきました」

 霧島というのは百夏の名字だ。ちなみに私みたいな偽名じゃなく、本名。

 そしてふと私に支給された机に書類が置かれる。

「天白さん、これお願い」

「あ、はい。わかりました」

 ネクタイのカラーが白と言うことで仕事を渡してきた先輩は三年だと言うことがわかる。

 一年が赤、2年が青、3年が白だ。

 それにしても仕事が多い。

 新学期のせいか予算申請をこちらで調節したうえで上の生徒会にまわすことになっている。

 後は、部活動の新入生の呼び込みに権力を乱用しないようにとの注意や、その他諸々。

 将来は人の上に立つ立場が多くなると言うことで、こうゆう仕事にも慣れないといけないらしい。

「大変そうだな、手伝おうか?」

「いいえ、海道様の御手をお借りするほどの量ではございませんから」

 書類を見ながらパソコンに打ち込んでいく。

 これでも情報処理能力検定は一級を取得している。

 10分間に1000文字近くなら打つことは可能だ。

 それなりの速さで書類を整理してくと、今度は机に紅茶が置かれた。

「これ、飲んでおけ」

「ありがとうございます」

 今度はちょこちょこ紅茶を口にしながら書類をかたずける。

 ……もうこんな時間か。

「そろそろ、時間ですので失礼させていただきます」

「お疲れ、後は俺が――――――って終わってる!?」

 敬語になれるまで大変だったな。

 なんだか幼馴染が驚いているが気にしない。

 あの程度の量(積み重ねた枚数の高さおよそ2㎝)は余裕だ。

 時間はそれなりにしっかりと把握していないとできることもできないし、サッカーでも勉強でもペース配分、全体の把握が重要になる。

 それを一番実感したのはテストの時間かもしれない。

 自分の解きやすい分野から入っていく。無理に順番道理にⅠからⅡへ行く必要は無い。最後の問題を最初にやってもいいんだ。

 そうすれば、時間制限いっぱいで問題が解けなかった、それが『簡単にとける問題だった』と後悔することはない。

 さっきやったのは簡単に行える仕事からだんだん難易度が上げる。

 この無駄に良い記憶能力が役に立った。

 風紀委員会の部屋から出て、昇降口に向かう。

 その途中で百夏が待ち構えており、そこで荷物を預け帰宅をしようと―――


「天白、仕事は慣れたか?」


 白髪、赤眼。男性平均を少し上回る身長。なんというか美形。

 カッコいいには、格好良いんだが。

 この方は風紀委員長の鴻慧おおとり けい先輩。

 何と言うか無口な人である。


「はい。風紀委員の皆様も優しい方ばかりですし、霧島さんのサポートも心強いですから慣れてきました」

「それは良かった。ん、呼び止めて悪かった」

「それでは、失礼させていただきます」

 そう言って淑女的に挨拶をし、昇降口を出て車に乗り、自宅へ向かう。

 その途中、廊下あたりから変な目線を感じた。


 

 翌日、面倒なことが起きることになるとはまだ知らなかった。

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