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異世界殺人―クロスゲート・サスペンス―  作者: 橘靖竜
第十二章 光影反転編

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第百八十一話 重なる街

第181話 重なる街



【現実世界・駅周辺対応点/規制区域内・朝】


駅前は、もう駅前だけではなくなっていた。


現代のロータリーがある。

白線が引かれ、バス停の標識が立ち、駅舎の柱が朝の光を受けている。


そのはずだった。


だが、その同じ場所に、異世界の石塔が立っていた。


駅前ロータリーの中央。

本来なら車が旋回する場所に、王都イルダの広場で見たような細長い石塔が半透明に重なっている。

石塔の根元には古い紋様が刻まれ、その上を現実側の白い道路標示が横切っていた。


白線と石紋。

アスファルトと石畳。

駅舎の柱と異世界の尖塔。


二つの世界が、同じ場所で互いに譲らず立っている。


「下がれ!」

木崎が叫んだ。

「そこはもう駅前じゃない! 重なってる!」


だが、避難者たちはすぐには動けなかった。


目の前で起きていることが、理解の範囲を超えていたからだ。


ロータリーの道路上に、王都の兵士が見えた。


現実側の道路を走るはずの車道。

そこに、槍を構えた異世界の兵が一瞬だけ立っている。

次の瞬間には消え、また別の位置に現れる。


兵士の向こうには、現実側の警官がいる。

その警官の背後には、駅員の制服を着た人影。

そのさらに奥に、教師らしい影。

そして避難者の群れ。


全部が同じ空間に重なっていた。


「進んでください」


駅員の声。

「下がってください」


警官の声。

「整列しろ」


兵士の声。

「生徒はこっちへ」


教師の声。


その声が、あちこちから同時に聞こえてくる。


しかも、声の主が本当にそこにいるとは限らなかった。


駅員の制服を着た黒い影が、避難者の列へ手を伸ばす。

警官の帽子をかぶった黒い影が、規制線の内側へ人を誘導する。

兵士の鎧の輪郭をした黒い影が、現実側の道路上で槍を構える。

教師のような影が、子どもたちへ向かって手招きする。


顔はない。

ただ、役割の輪郭だけがある。


「こっちへ」


「待機」


「進め」


「下がれ」


正しい言葉と間違った言葉が、同じ声の温度で流れてくる。


人々は、何を信じればいいのか分からなくなり始めていた。


「こっちでいいの!?」

「駅員さんが進めって!」

「警察は下がれって言ってるぞ!」

「どっちだよ!」


木崎はカメラを構えながら叫んだ。


「名前を確認しろ!」

「顔じゃない、役割じゃない! 名前で呼べ!」


本物の警官たちがすぐに動く。


「田村! そっちの列を見るな、こっちを押さえろ!」

「佐野さん、駅員を下げて! 同じ案内してる奴は交代!」

「避難者に直接触らせるな!」


名前を呼ばれた者は戻る。

だが、名前を持たない黒い影は止まらない。


駅員の形をした影が、避難者の一人へ手を伸ばした。


「こちらへお進みください」


その手に触れかけた瞬間、避難者の目がぼんやりと揺れた。


「こちらへ……」


避難者まで同じ言葉を繰り返しかける。


木崎が飛び込んだ。

「おい! 名前!」


近くの女性が叫ぶ。

「真由!」


その声で、避難者の女性がはっと顔を上げた。

「……え?」


「下がれ!」


警官がすぐに引き戻す。

その直後、駅員の影は黒い煙のように崩れ、別の人混みの中へ溶けた。


木崎は歯を食いしばる。

「増えてる……」


さっきまで点だったものが、もう群れになっていた。


◆ ◆ ◆


【異世界・駅周辺/臨時防衛線・朝】


異世界側の駅前も、同じように崩れ始めていた。


石畳の広場に、現実のロータリーが重なっている。

異世界の防衛柵の向こうに、現代のガードレールが現れる。

駅舎の柱と王都の石塔が、同じ場所に立とうとして、互いに揺れている。


そして、異世界側の兵士たちの前に、現実側の警官が見えた。


半透明の警官が、こちらへ向かって何かを叫んでいる。

その声は聞こえない。

だが口の動きだけが見える。


「下がれ」


そう言っているように見えた。


若い兵士が思わず一歩下がる。


「待て!」

指揮兵が怒鳴った。

「見えているもの全部に従うな!」


だが、その指揮兵の横で、別の兵士が声を上げる。


「整列しろ」

「整列しろ」

「整列しろ」


まただ。


同じ言葉。

同じ間。

同じ目。


同僚がその兵士の名前を呼ぶ。

「ミルド!」


兵士は一瞬、戻りかける。


だが、その背後に、兵士の鎧をした黒い影が立った。

影の手が、ミルドの肩へ重なる。


「整列しろ」


ミルドの口も同じ言葉を繰り返す。

「整列しろ」


同僚が叫ぶ。

「ミルド! 妹の名前は!」


「整列しろ」


「妹の名前だ!」


ミルドの目が苦しそうに揺れる。

「……リナ」


「そうだ! 下がれ!」


同僚がミルドを引きずるように後退させる。

その瞬間、肩に重なっていた黒い兵士の影がぐにゃりと歪み、石畳へ溶けた。


だが、別の場所でまた影が立つ。


今度は教師の形。

現実側の学校の教師のような影が、異世界側の避難者の子どもたちへ手を伸ばす。


「生徒はこちらへ」


子どもが一歩動きかける。


母親が叫んだ。

「行っちゃだめ!」


教師の影は顔のない頭をゆっくり傾けた。

「生徒はこちらへ」


その言葉に、子どもがまた動きかける。


指揮兵が怒鳴った。

「子どもの名前を呼べ!」

「教師の声に従わせるな!」


母親が子どもの名を何度も叫ぶ。

子どもが泣きながら母親へしがみつく。

教師の影は薄く揺れたあと、ふっと消えた。


光路の外側に、影が増えている。


それはもう、ただのノイズではなかった。


◆ ◆ ◆


【異世界・転移した学園/体育館脇・朝】


ハレルの手の中で、主鍵が悲鳴のように震えていた。


「くっ……!」


視界が揺れる。

駅前の混乱が、遠いはずなのに主鍵を通じて流れ込んでくる。


ロータリー。

石塔。

警官。

兵士。

駅員。

教師。

黒い影。

人の声。

名前を呼ぶ声。


全部が一度に押し寄せる。


ノノの声がイヤーカフから響く。


『人流ノイズ、急増!』

『役割影、複数確認!』

『現実側と異世界側、両方で黒影が増えてる!』


リオが副鍵を押さえながら言う。

「第三層が食われてるんじゃない! 人の流れに引っ張られてる!」


ダミエが結界を強める。

「ハレル、主鍵を広げるな!」

「駅全体を見ようとするな!」


「分かってる!」


だが、分かっていても難しい。


駅全体が崩れているように感じる。

全部を支えたい。

全部を戻したい。

そう思うほど、主鍵の光が広がろうとする。


その広がりに、影が乗る。


レアが箱の中で静かに言った。

「全部を見たら、全部が入ってくるよ」


ハレルが睨む。

「黙ってろ!」


「黙っててもいいけど」

レアは続けた。

「今の駅前は、場所じゃなくて“役割の集まり”になってる」

「駅員が駅員で、警官が警官で、兵士が兵士で、教師が教師で」

「みんなが正しい顔をしてるから、影も入りやすい」


サキが紙を握りしめた。

「じゃあ、どうすれば……」


レアはサキを見る。


「名前」

「場所より、人」

「役割より、本人」

「さっきと同じ。もっと徹底するしかない」


ノノがすぐに反応する。


『全班へ共有!』

『役割ではなく名前確認!』

『駅員、警官、兵士、教師の呼称だけで動かさない!』

『個人名で呼び戻して!』


リオが歯を食いしばる。

「それで間に合うのか」


レアは答えない。


代わりに、体育館の床を走る光が大きく揺れた。


◆ ◆ ◆


【異世界・王都イルダ/北西区画・朝】


北西区画の奥で、黒い獣影が一斉に動いた。


そして、その影の向こうから、ジャバが現れた。


崩れた石壁の上。

さっきまでいなかったはずのその場所に、黒い影をまとった男が、乱暴に肩を回しながら立っていた。


「よお」

ジャバが笑う。

「休憩は終わりだ」


ヴェルニが舌打ちした。

「来やがったな、筋肉馬鹿」


「誰が筋肉馬鹿だ!」


ジャバの声が北西区画に響く。

その声と同時に、猪型、狼型、牛型の獣影が前へ出た。

さっきまでより濃い。

駅周辺の混線に呼応するように、輪郭がはっきりしている。


アデルは左腕の副鍵を押さえた。


駅側を支える第三層。

北西で迫る獣影。

その両方が、同時に負荷をかけてくる。


イデールが叫ぶ。

「アデル、支えすぎないで!」


「分かっている!」


「分かってる声じゃない!」


ヴェルニが前へ出る。

「前は俺がやる!」

「お前は腕を切らすな!」


ジャバが笑いながら片手を上げた。

「守るものが増えて大変だなあ!」

「駅か? 街か? 学園か? どれを守るんだ?」


その言葉に、アデルの表情が硬くなる。


ジャバはさらに腕を振る。


黒い獣影が一斉に突進した。


「来るぞ!」

ヴェルニが叫ぶ。


王都軍兵が槍を構える。

術師たちが光杭を放つ。

イデールの治療班が負傷者を下げる。


アデルは副鍵の光を細く保ちながら、前線へ結界を走らせた。


「〈封界・第三級〉――『通すな』!」


透明な壁が獣影の突進を受ける。

衝撃で石畳が割れる。

兵士たちが歯を食いしばる。


ジャバはその向こうで笑っていた。

「いいねえ!」

「そのまま全部抱えて潰れろ!」


◆ ◆ ◆


【現実世界・駅周辺対応点/規制区域内・朝】


現実側でも、ラストが姿を現した。


最初に気づいたのは、木崎だった。


駅前の混乱の奥。

警官と駅員と避難者の間を、黒と赤錆色の髪をした男が静かに歩いている。


警官の制服。

深い隈。

目の奥を流れる黒い影と文字列。


ラスト。


彼はもう隠れるつもりがなかった。


「……人は」

「流れる」

「でも、支えるものは……錆びる」


ぼそぼそとした声が、ざわめきの中でも妙に耳に届いた。


木崎が叫ぶ。


「ラストだ! 駅前左、警官の制服!」


ラストは片手を上げた。


その瞬間、駅前のガードレールが赤茶けた。

バス停の支柱が軋む。

仮設規制柵の足元がぼろりと崩れる。

誘導灯の金属リングが割れる。


そして、現実側に戻りかけていた駅前の柱の一部にも、錆のような赤茶が走った。


日下部の声が通信で飛ぶ。

『駅側構造物に腐食反応!』

『現実側の戻りかけた輪郭にも干渉しています!』


木崎は歯を食いしばる。

「戻りかけを食うつもりか!」


ラストは答えない。

ただ、静かに歩く。


黒い役割影が人を動かし、ラストが支えを錆びさせる。

人の流れと構造の両方が同時に崩されていく。


城ヶ峰の声が響く。

『光路を切るな!』

『だが駅全体に広げるな!』

『人流中心を守れ!』


木崎はカメラを下ろし、隊員へ叫ぶ。

「交差灯を前へ!」

「ラストの進路に光の節を作れ!」

「人を前に出すな!」


点滅灯が運ばれる。

ケーブルが引かれる。

人混みの中で、即席の交差光路が作られ始める。


ラストの歩みが、ほんの少しだけ鈍った。


だが、止まらない。


「……面倒」

「でも、崩れる」


ラストの手が、駅前の仮設ゲートへ向いた。


ゲートの根元が、赤茶けて軋み始める。


◆ ◆ ◆


【現実世界・湾岸方面/資材ヤード・朝】


日下部の画面は、警告で赤く染まっていた。


《ROLE SHADOW / MULTIPLE》

《RUST INTERFERENCE / STATION STRUCTURE》

《OVERLAP / CRITICAL》

《THIRD LAYER / STRESS INCREASE》


村瀬が青ざめる。

「これ、もう試行じゃない……」


佐伯も画面を見たまま言う。

「駅周辺が、戦場になってる」


日下部は歯を食いしばった。

「でも光路は生きてる」

「まだ切れてない」


城ヶ峰が言う。

「なら切るな」

「ただし全部は追うな」


日下部は一瞬だけ手を止める。


全部は追わない。

つまり、駅全体を救おうとしない。

今は人流中心。

避難者がいる導線。

そこだけを守る。


それが正しいと分かっている。

だが、画面には戻りかけた駅の輪郭が映っている。

見えているものを捨てるのは、簡単ではない。


木崎の声が通信に入る。

『日下部!』

『全部見ようとするな!』

『今守るのは人だ!』


その言葉で、日下部は息を吸った。

「……分かりました」


彼は画面上の範囲を絞る。


駅舎全体ではない。

ロータリー全体でもない。

避難者がいる導線。

光具と規制線が重なる場所。

名前確認が機能している人の輪。


そこへ光路を絞り直す。


《TARGET / CIVILIAN FLOW CORE》


「人流中心へ再設定します!」


◆ ◆ ◆


【異世界・転移した学園/体育館脇・朝】


ハレルは、主鍵の光を細く絞った。


駅全体ではない。

全部ではない。


人がいる場所。

今、踏みとどまっている人たち。

名前を呼ばれて戻ってくる人たち。

黒い影に引っ張られそうになっている人たち。


そこだけを守る。


「……俺は」

ハレルが低く言う。

「全部を見ない」


サキが隣で頷く。


「うん」

「今は、人を守ろう」


リオが右腕の副鍵を合わせる。

「右側の導線、支える」


アデルの声が遠くから入る。

『左側、こちらで保つ』

『北西はヴェルニが押さえる』


ヴェルニの怒鳴り声も混じった。

『任せろ! こっちは馬鹿を殴ってる!』


ジャバの怒声が遠くで響く。

『誰が馬鹿だ!』


その声に、ほんの一瞬だけ、サキの口元が緩みかける。

だがすぐに表情を戻した。


ダミエが結界を維持しながら言う。

「人流中心へ絞れ」

「箱の外側も揺れる。だが保つ」


レアは箱の中で、静かにハレルを見ていた。

「全部じゃなくても、選んだならそれは道だよ」


ハレルは答えない。


ただ、主鍵を握りしめる。


光は細くなる。

だが、弱くなったわけではない。

むしろ、さっきよりまっすぐになった。


◆ ◆ ◆


【異世界・駅周辺/臨時防衛線・朝】


駅周辺の混乱の中で、光路が細く絞られた。


駅全体を包むのではない。

人々がいる場所。

避難者の列。

光具の周囲。

現実側と異世界側の声が交差する場所。


そこだけが、白く強くなった。


黒い影がいくつか弾かれる。


教師の形をした影が、子どもへ伸ばした手を引っ込める。

駅員の形をした影が、白い線の外へ後退する。

兵士の鎧をした影が、名前を呼ばれた本物の兵士から離れる。


完全には消えない。

でも、近づきにくくなっている。


指揮兵が叫ぶ。

「今だ!」

「名前を呼べ!」

「人を線の内側へ集めろ!」


兵士たちは互いに名前を呼び合う。

避難者も、家族の名を叫ぶ。

子どもが母親の名を呼び、母親が子どもの名を呼ぶ。


役割ではなく、名前。


その声が、光路の内側で白く反響するようだった。


◆ ◆ ◆


【現実世界・駅周辺対応点/規制区域内・朝】


現実側でも、同じことが起きていた。


警官たちは肩書きではなく名前で呼び合う。


「田村、右!」

「佐野さん、駅員を下げて!」

「真由さん、こっちです!」

「お子さんの名前を呼んで!」


避難者たちも、互いに名前を呼ぶ。


黒い影はまだいる。

ラストもまだ近づいている。

仮設ゲートは錆び、バス停の支柱も傾きかけている。


だが、人流の中心だけは崩れない。


白い光の節が、現実側の道路と異世界の石畳の重なりの中で、細く揺れながら保っていた。


ラストがその光を見て、ほんの少しだけ足を止めた。

「……名前」

「役割じゃない」

「面倒……」


木崎はそれを見逃さない。

「効いてる!」

「名前を呼び続けろ!」


だが、次の瞬間、駅前の石塔とロータリーが同時に大きく揺れた。


現代の舗装。

異世界の石畳。

駅舎の柱。

石塔。

それらが一瞬、ひとつの巨大な影になって重なる。


日下部の声が通信で叫ぶ。

『混線、まだ止まってません!』

『人流中心は保ててますが、駅全体は無理です!』


その言葉が、全員の胸に刺さった。


駅全体は無理。


つまり、今この瞬間、全部を戻すことはできない。


◆ ◆ ◆


【異世界・転移した学園/体育館脇・朝】


ハレルは、その報告を聞いた。


駅全体は無理。

今守れるのは、人流中心だけ。


その現実が、重く落ちてくる。


サキが小さく言う。

「お兄ちゃん……」


ハレルは目を閉じた。


全部戻したかった。

駅も、道も、学園も、王都も、現実も。

全部を元に戻せるなら、そうしたかった。


でも、今それをやれば、全部が混ざる。


ハレルは目を開けた。


「……分かった」


声は震えていなかった。

震えないようにした。


「今は、人がいる場所を守る」

「駅全部は、追わない」


その言葉に、リオが静かに頷いた。


サキも、涙をこらえるようにして頷く。


レアは箱の中で、ただ静かに見ていた。


そして、小さく言う。

「最初の選択だね」


ハレルは、今度はレアを見た。

「そうだ」

「でも、終わりじゃない」


主鍵の光が、細く、まっすぐ伸びる。


全部ではない。

でも、今守るべきものへ。


◆ ◆ ◆


駅前に、現代のロータリーと異世界の石塔が同時に立った。


道路を走るはずの場所に、王都の兵士が見えた。

一般人の群れの中に黒い影が増えた。

警官も、駅員も、兵士も、教師も、役割の輪郭ごと混ざり始めた。


ジャバは王都北西へ戻り、獣影を押し出した。

ラストは現実側へ戻り、駅前の支えを錆びさせた。

パイソンはどこかで盤面を見ている。


完全に戻すには、まだ届かない。

今のまま全部を追えば、全部が混ざる。


だからハレルたちは、最初の苦い選択をした。


全部ではない。

まず、人を守る。


その細い決断の上で、光路はまだ切れずに揺れていた。



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