「相棒〜Buddy」
春休み最終日でございます………
「決着。つきましたね、これで」
翠綺がスクリーンの老人たちに向かって淡々と告げる。
戦闘訓練のためだけにコンクリで造られた、殺風景な正四角形の巨大な部屋。
そこに広がるのは2人の青年の激戦の跡だ。
拳を振り上げ、仁王立ちを続けているBランクの青年。そして吹っ飛ばされ、腹を抑えながら仰向けで、体全体を使って[戦闘不能]を体現しているAランクの少年。
ランクはもちろんBよりAの方が上。
つまり格下が格上に勝ったという状況。
ありえないわけではないが、滅多に起こることではないだろう。
しかし、この状況が起こることを、ありえない。と、たかを括っていた人物がいる。
「玲渡 廻の勝利、という形で、異論はありませんね」
そう、廻の処刑を企んでいた、MARSの最高幹部たちだ。
そして翠綺はそんな彼らに確認を取る。
『………くっ、…』
流石にこの結果を無視して、自分たちの思惑を押し通すことは流石に不可能だ。
ただ、優越感に満ちた2つの背中がドアの向こうに消えていくのを、黙って見ていることしかできないのであった。
*
建物を出ると、そこにはすでに車が待っていた。
が、歩くたびに体がズキズキして、普通に歩くのも一苦労だ。
「痛たた…翠綺さん、ちょっと待ってくださいよ」
「…ん?、あぁすまんな。にしても、さっきの戦い、また一段と強くなったんじゃないか?」
「ええ、なんか、烏が僕に教えてくれるような感じがするんですよ……『こう戦え』て」
「………」
そう話すと、翠綺さんはまた難しい顔をして黙ってしまった。
しかし、天気はもうすっかり良くなった。雲ひとつない。
傷が痛むのを無視して、とってもハッピーな気分で、車の後部座席に乗り込み、ドアを閉めようとすると…
「ちょい待ち、ジブン。ワイを置いてくなや」
そう言ってドアをつかんだ手の主は、
金髪、オールバック、片目だけのサングラス、さっきまで戦っていた本人、鷹宮 慧その本人である。
違うのは、謎の関西弁。
助手席に座っている翠綺さんは、「クックック」と、さっきまでのシリアスな雰囲気はどこへやら、抑えきれない笑みをこぼしている。
*
「改めて、自己紹介でもどうかな」
後部座席はさっきまで殴りあっていた2人が、無言で並んで座っているという気まず過ぎる空気感。
そこに翠綺さんが爆弾を投下してくる。
「おー、そうやな。まずはワイからや。〈MARS:未成年安全保障機構・代表〉〈Aランク〉鷹宮 慧 あと…18歳や」
「えっ?!年上??!。年上だったんかオマエ?」
「ぁあ?…」
「アッ、いえ、…だったんですね…」
(終わったー!!殺される!コロサレル、絶ッッッ対殺されるゥ…。 今度こそ例の5秒間見つめられたら死ぬ目で殺される!!)
「次はおどれの番や」
怖いッ…! 関西弁なのも相まって、さながらヤ◯ザの威圧感じゃないか。
「次は君の番だよ廻君。仲良くしないと、バディになる相手なんだから…」
翠綺さんがもう一個爆弾を落とす。
「…………ハッ!アッ、えっと、レッ、玲、渡…玲渡 廻です…」
「ワイは年齢も明かしたで」
「ひっッ!じゅ、1…5歳…です」
「ほーん、若いな…、、、なんでタメやと思ったん?」
「………」
「あてたる。身長やろ、怒らへんから正直に言うてみ?」
「そっ、そうです…」
「貴ッ様ー!」
そう言い、慧は左眼のサングラスに手を掛けた。」
「嘘つきッ!」僕はそう言って手で顔を覆うことしかできなかった。せめてもの反抗だった。
…
………
しかし、いつまで経っても身体に異常はない。
そうしていると…
「目、開けや」
意外と落ち着いている慧……、いや慧さんがいた。そしてしばらくすると口を開いた。
「オマエの事情を全て知ってるわけとちゃうが、ある程度は知ってる」
困惑した状況でいると、翠綺さんがさらに説明をしてくれた。
「彼は私が面倒を見ていた人物であり、私が最も信頼してる人間の1人だ」
曰く、計画はこうだ。
・僕が役に立つほどの実力があると証明させる
↓
・対戦相手に鷹宮 慧を指名
↓
・実は翠綺さんと慧さんは裏で連絡を取り合って、手加減をするように指示していた
幹部連中が認めるかは五分五分だったらしいが、もしものためにここ最近は連絡を取らなかったことと、Aランクの実力が買われたこと、この二つが功を奏したらしい。
「そいで、ワイに対する無礼は水に流したる。ワイも敗北した身やしな」
「ほっ、本当ですか?!」
「ただし!条件がある」
さっきとはまた違ったベクトルの威圧感が漂う。
「…その…条件てのは?」
「ゾンビ狩りに、協力して欲しい」
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【キャラ紹介】
名前: 鷹宮 慧
年齢:18歳
身長163cm 体重65kg
特徴: 金髪オールバック、左眼だけサングラス、「チビ」て言うとバチキレる、普段は関西弁だが、重要な場面では標準語で話している
肩書き:Aランク、【MARS未成年安全保障機構・代表】
能力: Curse Eye
この能力には、以下の制約がある。
1、5秒間見つめると、相手は死ぬ。
2、写真や動画などは効果がない。また、対象を、鏡の反射、ガラス越し、メガネ越しに見ても効果はない。
3、この眼を持つ副作用で、動体視力が向上する。
4、1、2秒継続して見られても効果なし。3秒時で呼吸がしづらくなる。4秒時で手足が動かなくなる。5秒時で絶命。
5、見つめる対象の、地位や財産、また寿命など関係なく、能力を使用した場合、5年分の寿命が減る。
今回の慧の関西弁は、自動変換のサイトを使わしていただいておりますが、
『なんか、所々エセ関西弁の方がワイは好きやわ』
てことで、このような感じになりました。
ハイッ!エセ関西弁にわざとしてる。と書いたので、これで関西弁間違ってますは発生しません




