第78話 “守人の道”の入口と、未来樹が示す最初の試練
総集編もあるので、テンポよく読みたいかたはそちらがおすすめです。
未来樹の根元に広がった光の紋が、
恒一の答えを受けて完全に輝きを取り戻した。
その光は、
まるで新たな道を呼び覚ますように
未来樹の幹を伝って上へと昇っていく。
リオが目を輝かせる。
「すげぇ……!
未来樹が、なんか“生き返った”みたいっす!」
エイルは胸に手を当て、
光の流れを読み取る。
「はい……
恒一さんの答えが、
未来樹の“守人の道”を開いたんです……
これで……次の段階へ進めます……」
影は腕を組んだまま、
未来樹を見上げる。
「だが……
あの光、ただの道標じゃねぇな。
何か……呼んでる。」
ナギは静かに頷く。
「うん。
未来樹は“守人の試練”を持ってる。
恒一が選んだ未来を、
ちゃんと歩けるかどうかを確かめるために。」
残響は短く告げる。
「つなぎ手。
守人の道は、お前の覚悟を試す。」
◆未来樹が開く“守人の道”
未来樹の幹がゆっくりと割れ、
その内部に光の階段が現れた。
リオが驚く。
「うわっ……!
木の中に階段が……!
これ、登れってことっすか!?」
エイルは静かに頷く。
「はい……
未来樹の内部は、
“守人の道”の入口……
ここから先は、
恒一さん自身の未来と向き合う場所……」
影は階段を睨む。
「だが……
この階段、ただの道じゃねぇ。
何か……重い。」
ナギは静かに言った。
「うん。
守人の道は“上へ進む”道。
未来へ向かうほど、
過去の重さが足に絡みつく。」
残響は恒一を見る。
「つなぎ手。
進め。」
◆階段を登るたびに“重さ”が増す
恒一が一歩踏み出すと、
階段が淡く光り、
その光が足元にまとわりついた。
リオが眉をひそめる。
「なんか……重くなってません?
階段ってこんなに重かったっすか……?」
エイルは震える声で言う。
「これは……
“過去の重さ”……
守人として未来へ進むためには、
過去を抱えたまま歩く覚悟が必要なんです……」
影は低く呟く。
「つまり……
過去を捨てるんじゃなく、
抱えたまま進めってことか。」
ナギは静かに微笑む。
「うん。
守人は“過去を切り捨てる”んじゃなく、
“過去を抱えたまま未来へ進む”存在。」
残響は短く告げる。
「つなぎ手。
過去の重さに負けるな。」
◆未来樹の内部に現れる“影の階層”
階段を登るにつれ、
周囲の光が揺れ、
影が混ざり始めた。
リオが身構える。
「なんか……影が増えてきてません!?
これ、また敵っすか……?」
エイルは首を振る。
「いえ……
これは“影の階層”……
守人の道には、
過去の影が形になって現れるんです……」
影は拳を握る。
「つまり……
恒一の過去が試練として出てくるってわけか。」
ナギは静かに言った。
「うん。
未来へ進むためには、
過去の影と向き合わなきゃいけない。」
残響は恒一を見る。
「つなぎ手。
影の階層を越えねば、
守人の道は開かれぬ。」
◆影の階層に現れた“最初の影”
階段の先に、
ひとつの影が立っていた。
リオが息を呑む。
「えっ……
あれって……!」
エイルは震える。
「そんな……
どうして……!」
影は目を細める。
「なるほどな……
最初の影は“そこ”から来るか。」
ナギは静かに言った。
「恒一。
これは……
あなたが“最初に後悔した未来”の影。」
残響は短く告げる。
「向き合え。
つなぎ手。
守人の道は、ここから始まる。」
影の階層に立っていたのは――
恒一が最初に失った“つながり”の影だった。
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