第1話 行方不明事件の捜査引き継ぎ
少しSF風(多分)
ここはどこかの星のとある部屋。円卓があり、5人ほどが座って会話をしている。
真ん中にはモニター。
「星の意思がダンジョンを作ってアタシ達に警告をしてきたって!?はーん。警告ねぇ」
女の大きな声が響く。
「星が意思を保つなんてあったか?・・・あったか。アレは災厄となった星だったな」
と若い男の声。腰には剣を佩いている。
「酒は?まだ届かないのか?アイツはまだ用意できていないのか?ノクス」
ソワソワ落ち着かない様子のこちらも若い男性。左耳のピアスがゆらゆら揺れる。
モニターにはノルフェウス。ちなみにノクスは愛称である。
「ああえっと、もう少ししたら届くはずです。四角い箱の中に入っているそうです」
と黄色いメイド服の人物が姿を現す。
「酒が届きました」
「おお、届いたか!きちんと伝えたんだよな?」
興奮して、ガタンと音を立てて立ち上がるピアスをつけた男性。
「はい」
とノクスが答える。
「まだ呑めないじゃん?
アーヌリア、それ保存庫に置いといて」
残念そうに言う女性。
「かしこまりました」
アーヌリアと呼ばれた人物は音を立てずに去っていく。
「あれから1週間?よくやっているな。ま、まだまだだが」
そう言うのは厳つい顔の中年男性。
「あの子達と比べるのは時期尚早じゃなくて?まだ『災厄』は来ていないのよ。
あの子達並みになるにはまだまだ鍛錬が必要だけれど」
落ち着いた雰囲気の女性がそうひょうする。
「ハハハッ楽しみだなァ!じゃ、俺は訓練してくるぜ。楽しみにしてるって伝えとけ」
「了解です」
その言葉に満足そうに頷くと、剣を佩いた男性が立ち上がり去って行く。
「やれやれ、あのバカ。戦いたくなったのね」
呆れる落ち着いた雰囲気の女性。
「ま、昔からだし変わらんだろう。悠久の時を生きる我らには、な」
厳つい顔の中年男性が言う。
「それでは頼むぞノクス」
そう言うと通信を切る。
「やれやれ。始祖さま達に期待されているアイツらは、幸運なのか不運なのか・・・」
いささか遠い目をしてノクスが呟いた。
~ほぼ同時刻。
「へっくしゅ!」
「・・・任務内容を説明する」
くしゃみをしたアルマートに何かを感じたターニャだが、無視をする。
「惑星ソーラルで行方不明者の捜索任務。
ここ数ヶ月で孤児の行方不明が多発し、その後遺体の発見や保護が多発。
保護された人達も、薬物中毒や精神の錯乱などを起こしていた。
現地職員やソーラルが捜査中だったが何かを掴む事ができず、進展なし。
最後に行方不明となった者が『大災厄』時に戦闘に参加した戦士の子孫で行方不明になる直前に「何か」を見た。
接触しようとした職員が負傷し任務続行不可能。我々に引き継ぎをしたいという事だ」
「相変わらずあそこは荒れてんな」
マサトシが暗い顔で呟く。
「こちらに引き継ぎですか。現地の職員では対応に限界が?」
オトハが質問する。
「任務にあまり協力的ではないそうよ。現地の警察は。あそこは孤児や弱い者の立場は弱いから。
これでもマシにはなったのだけれど」
とターニャ。
「はぁ。やっぱりかよ。
で、任務は誰が? 俺入っているんでしょう?あそこは地元だし」
マサトシ。
「アララギ少尉は入っているけれど、囮の面が強いわね。あとはアイザワ少尉とヴァータイト大尉。
バックアップにキサラギ少尉がつきます」
「へ?僕?何で?」
驚くアルマート。
「魔術世界の住人がいればやりやすいだろうとの現地からの報告よ。
あそこは魔術を馬鹿にしている所があるからって」
とターニャ。
「ああ、魔術を知らない人あるある」
遠い目をして呟く。
「キサラギ少尉は情報処理の能力に長けているから、同行して。ハッキングも許可が出ています。
他は待機。場合によっては機体に登場して戦闘を行ってもらいます」
「了解」
「アイザワ少尉は僕のお目付役?」
アルマートの質問に
「それもあるけど。
私は能力にムラがなくて、なんでもそつなくこなせて重宝されているから、それで選ばれたのかも。
器用貧乏ともいうけど」
本人が答える。
「正解ね。お目付役もしつつ、任務をして」
とターニャが言う。
「合ってるの」
大変だね、言うアルマート。
「暴走しないで下さいね?まぁ能力については事実だし、努力はしているのだけれど。
諜報が一番得意なのは私だし。次がテイラー少佐で、イジュン、隊長って順番ね」
へーとなる。
「では準備にかかって」
そしてソーラルへ転移した。
が
「支部には入れたけど、ソーラルの街に入るのに諸々手続きがいるのは面倒だな。
しかも出入りを監視されるし。
うちの国も情報収集の一環で監視はするけどここまではしないよ?
相変わらずのガチガチ思考の惑星だな」
タラタラと不満を言うアルマート。ちなみに髪と瞳は変えてある。
「まー俺はここの出身だからバッチリ出入りの記録は録られてるけど、
裏技があるからまだ大尉やアイザワ達は動きやすいはずだぞ?」
とマサトシが言う。
「それ、今言って大丈夫・・・なのね。流石に驚いた」
とオトハ。
視線の先には
「あ、記録を書き換えたので、大丈夫です!」
さらりとマキが。
「ハッキング能力凄いね。あとそのサポートの子。
【プロテクター】の人達の魔改造っぷりがよく分かる」
白と黒のツートンの小さな人型のロボが、アルマート達に敬礼をする。
「色々な形になれますよーこの子。猫に鳥に魚とか。
今は人型で、私達以外は姿は見えません。ね?ひかり」
話しかけるとコクコクと頷く。
「ひかりってその子の名前?皆色んな名前をつけるなー」
関心をしていると1つの建物を指さすひかり。
「ここね、職員が入院している病棟って」
マキが言うとコクリと頷くひかり。。
「組織所有の病院なんだか、重傷患者用の病棟だ。
ここに入る奴らは体を無くしている。手とか、足とか、臓器とか」
マサトシガが説明する。
「うわあ、そんな重傷・・・。今は少しだけ面会可能なんだっけ?ちゃっちゃと聞こうか」
「そうね、そうしましょう」
そうして建物に入っていった。




