エピローグ
女王エリザベスは、王太子ベルクールが卒業した5年後、彼に王座を渡し隠居した。既に彼女の両親は天に召されており、両親の住んだ屋敷にルイス・キャセイと共に住んだ。その後彼女は、学園にいた頃仲良くしていた者達と何度も茶会を開き、その度に昔話や惚気に華を咲かせた。そして時は経ち、彼女は床に臥せっていた。
「ベル、私はもう長くありません。既にルイスは天のお導きを受け、キャセイも今は元気ですが、それも長くは続かないでしょう。きっとこれは貴方にあげる最後の教訓です。心して聞くのですよ」
「・・・はい、母様」
「いいですね?私の孫にも言って聞かせるように。・・・友の存在というものを大事にしなさい。同性でも、異性でも構いません。その友はきっと、あなたに良い影響を与えるでしょうから。そして、その友とは大人になっても友であり続けるのです。そうすれば未来の強い味方になってくれます。私からいうことは以上です」
「はい・・・教訓、しかとお聞きしました」
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それから数ヶ月、エリザベスはこの世を去った。御歳93。大往生であったが、彼女の旅立ちの顔はたいそう穏やかであり、最期の言葉は「愛しています」であった。その言葉が誰に向けてだったのかは今は知る由もない。
・・・これが、王国唯一の女王の一生である。
「・・・おしまいおしまい。どうじゃったかな、わしの読み聞かせは」
「おじいさま、分かりやすくてすごくよかったです!ひいおばあさまのお話はいつ聞いてもおもしろいですね!」
「はっはっはっ、そう思うなら天国の母様も喜んでいるじゃろうなぁ」
「あ〜、親父。あまり娘を甘やかさないでくれるか」
「なんじゃ、いいではないか。お主の婆様、つまりは母様じゃが・・・儂がお主を見せに行った時はいつも幸せそうにお主と話しておったのじゃから」
「はっ、違いねえ。俺もそうなるのかなぁ」
「心配せずとも、これは遺伝のようなもんじゃ。間違いなくなるじゃろうて」
「婆ちゃんの教訓、娘にも聞かせてやらないとな。それも、学園に行く前に」
「うむ。そうしておくれ。そうすりゃ儂も母様も満足じゃ」
こうしてエリザベスの残した言葉は受け継がれ、後世でも教えられる教訓となったのであった・・・。
〜完〜
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