『念写』
目を覚ますと午後3時、結構寝たな。
「おはようございます」
沙夜ちゃんは先に目を覚ましていた。
「おはよう」
起きてすぐ拳銃の弾数を確かめ、ホルスターを身につける。
「追っ手は来てなさそう?」
「今のところは来てないみたいです」
1階に下りると、剛さんと亜美ちゃんがいた。
「ああ、やっと起きたか」
「29番は来てないっすか?」
「ああ、今のところな」
「不気味ですね」
「そうだな、さっさと念写の婆さんとこ行くぞ」
俺たちは剛さんの運転で念写のお婆さんの家まで向かった。
たどり着くと、凄い豪邸の前で止まった。
「え?ここ?」
「ああ、念写でかなり儲けてるみたいでな」
チャイムを鳴らすと
『入んな』と言われたので、そのまま入った。
話が早い。
中もすごい豪勢な内装だった。
「婆さん、念写頼んでいいか?」
高価そうな装飾品をジャラジャラつけた、派手なアフロの黒人の婆さんだった
「1回3万だよ」
流暢な日本語で地味に高い料金を告げられた。
たけぇ……
「え?金とるの?」
「当たり前だ、慈善事業じゃないんだ。いやなら帰んな」
「足りない……剛さんお願い!金貸して!」
「ええー、ちゃんと返せよ?」
婆さんに金を渡すと、
「毎度あり。で、何を念写して欲しいんだい?」
タバコに火をつけながら聞いてきた。
俺と沙夜ちゃんは研究施設の場所を聞きたいことを詳しく説明した。
「じゃあ念写するからあんたはそこに座んな」
と沙夜ちゃんをソファーに座らせ、婆さんは沙夜ちゃんの向かいに座り集中してスケッチブックに何か書き始めた。
「え?念写ってそんなアナログなの」
「集中してんだから黙ってな!」
と怒られた。
婆さんが描いてる絵を覗くと。
「絵、上手いっすね」
「ダメだね。気に入らない」
婆さんは絵を丸め新しく一から書き始めた。
「なんでっすか?!上手かったのに!」
「パースが気に入らん。あと話しかけるんじゃないよ!大体2時間ぐらいだから、邪魔にならないよう外行ってな!小僧!小娘はそこで動くなよ」
2時間……地味に時間かかるな……




