『ここはどこだ?』
「う、うぅ……ん…」
俺はハッと目を覚まし飛び起きると、まるで見覚えのない家だった。
(ここはどこだ?研究施設じゃなさそうだ!民家っぽい!)
傍らでショートカットの女の子が座っていた。
(誰だ?敵?味方?若い。活発そう)
意識がクリアになると疑問が次々と湧いて口から出てきた。
「こ、ここは?君は?沙夜ちゃんはどこ?」
「まあまあ、落ち着いてよ。ここは私の家。沙夜は無事。私は亜美。私が治した。わかる?」
亜美ちゃんは明るい声で言った。
俺は頷きながら、
「あ!君が沙夜ちゃんの友達のヒーラーか」
歳の頃は沙夜ちゃんと同じぐらいだろうか?
「うん!そうそう!」
(痛みがない。怪我が治ってる。疲れすら感じないぞ)
「すごい能力だね。俺、どれぐらい寝てた?」
「いつから倒れてたか知らないけど、ここ来て私が治してすぐだったよ。私のお父さんが倒れてるところ見つけたの」
しばらく状況を教えて貰っていると、沙夜ちゃんが部屋に入ってきた。
「青島さん!目が覚めたんですね!」
「あー、よかった。沙夜ちゃん無事だ」
意識を失う時、目覚めたら敵に捕まってる可能性を考えていたから心底安心した。
「おー、目覚めたか」
沙夜ちゃんの後ろからちょいワイルドなオールバックの中年が入ってきた。
「あ、お父さん」
「あなたが俺たちを運んでくれたんですか?」
「おー、そうだよ。戦いの跡があったから訳ありだと思ってね。沙夜だけ連れて帰ろうと思ったけど、一応な。最初、死んでるかと思ったわ」
「ええ、俺は青島晃って言います」
「沙夜に聞いたよ。俺は剛だ。沙夜を助けてくれてありがとな」
「俺も助けられたんでお互い様なところありますけどね」
「で、お前さんはこのあとはどうするつもりなんだ?」
剛さんは腕組みをして聞いてきた。
「沙夜ちゃんを送り届けようと思って。研究施設に連れてかれたって言ってたから親御さんも心配してるだろうし……」
「聞いてないのか?……沙夜、両親いないぞ」
沙夜ちゃんは複雑そうな表情をすると
「すみません、話すタイミングなくて……」
申し訳なさそうに頭を下げた。
「あ……そうだったんだ……ごめん」
「いえいえ!話してない私が悪かったです!」
「でもなぜか行くところ行くところ場所がバレてるんだよね。ここも安全とは言えないかも……」
俺は腕組みをして考えた。
「ドローンじゃないか?最近虫みたいに小さいからな」
「ドローンかぁ……、千里眼の能力者とかもいるのかも……沙夜ちゃん思い当たる?」
「んー、……わからないです……すみません」
「そっかぁ、剛さん、この街には超能力者どれぐらいいるんですか?」
「雀の涙ほどさ」
「どんな能力ですか?」
「テレパシーとか、透視とか、あとは念写とかいるぞ」
(戦えねー……)
「沙夜は特別な能力でね。亜美以外には怖がられてて、人付き合いを怖がってたんだ」
「やっぱ沙夜ちゃんの能力、特別なんすね」
「そんな沙夜が懐いてるんだ。あんたはいいやつなんだな」
「まあね!」
と俺は後頭部をかいた。
「謙遜ぐらいしろ」




