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『28番』  作者: コアラ
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『バケモノ』

ホテルにたどり着き、部屋でようやく一息ついていた俺たち。

ニュースでは首都高で爆発事故が起きたと報道されているのをソファーで休んでいる沙夜ちゃんが見ていた。

「これ私たちですよね?警察にも追われるのかなぁ……」

「……沙夜ちゃん」

「はい?」

沙夜ちゃんはこちらに顔を向けた。

「逃げる準備して」

「え?」

俺は嫌な事に悪い予感がすると大体当たる。

しかも、間に合わないぐらいのタイミングで。

俺は拳銃のマガジンに弾が入ってる事を確認すると、ガチャっと叩き込みセーフティを外した。

「なんでですか?」

「なんとなくだよ」


そんな話をしていると、やつは急に現れた。


ドォン!!


壁を突き破って、部屋に入ってきた。

で、でかい……その2mほどはあろう大男は顔全体……

いや恐らく全身だろう、装備の隙間にも火傷の跡があり、目は白く濁っていた。

見えているのだろうか?

「に、29番……!」

沙夜ちゃんが悲鳴に似た声で叫ぶ。


俺は反射的に1発……2発……3発と撃ったが、恐ろしいほどの身のこなしで全て躱した。

(嘘だろ!)

「なんだこいつ!人間か?!」

俺は29番に顔を鷲掴みにされ、そのまま万力のような力が込められる。

(潰される……)

「こなくそー!!」

俺はすかさず頭に一撃弾丸を叩き込んだ。

29番はそのまま投げ捨てるように俺を壁に叩きつけた。

「げふっ!」

肺の空気が全て抜ける感覚。


――おかしい、頭に当たったはずだ。

29番の額を見ると、しっかりと銃創があった。

が、皮膚の下から何かが蠢き、弾丸を押し出した。

そして何事もなかったように、こちらに無感情な顔を向けた。

(嘘だろ……額だぞ……)


俺は沙夜ちゃんを抱えて窓を突き破って外に出た。

1階で助かったが、

奴は物凄いスピードで追ってくる。

スプリンターなんて生易しいものじゃない。


(バケモノだ……!)

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