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サキュバスとエロ漫画野郎と冒険者  作者: 胡桃リリス
第九章 サキュバスとエロ漫画野郎と機械仕掛けの狂騒曲
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幕間7 慈光の姉弟とエル・ブロッサム城の秘密

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い申し上げます。

 そして、気がつけば、二人はよく見知った、王座の間にいた。


「あれ?」

「いつの間に移動したんだろう?」

「二人ともー無事ー?」


 声に振り返れば、クッタクァがすぐ後ろに立っていた。


「いやー急に飛ばされたねー。何か罠でも触っちゃったかなー?」


 顎に指を添えるクッタクァに、二人は罪悪感を覚えた。


「ごめんなさい、クー姉さま。私たちが、紋章に魔力を流したから」

「ま? じゃなくて、本当に?」

「うん、僕たちが魔力を流したら、魔法陣が輝き出したんだ」


 正直に話すと、クッタクァは目を丸くして、


「すっごいじゃん!」


 二人を抱きしめてきた。

 てっきり、怒られると思っていた姉弟は、声が出なかった。


「よくわからんけど、もう一回地下に行って、試してみんべ!」

「怒らないの?」

「え、何で?」

「調査の邪魔、したし」

「えー? あー、私も魔力流さないよーにとか言わなかったし、それに手伝おうとしてくれたんしょ?」


 二人が頷くと、クッタクァは、にっと笑った。


「じゃあ結果オーライじゃん! あっ、でも次からは気をつける、てか私に相談するよーに」

「「はい」」

「よし。んじゃ、地下に行くべ!」


 そう言って立ち上がるクッタクァ。

 対して二人は、このまま城の中を進めば、リザたちに見つかってしまう危険性に気が付き、頭を抱えた。


「どしたん?」

「あの、私たち」


 エイルが口を開いた時。

 王座の間のドアが開いて、


「あれ?」


 赤髪の綺麗な女性が入ってきて、二人とクッタクァを見て声を漏らした。


 その瞬間、幼い姉弟は、目の前の女性に、母親に抱くような大きな安らぎを覚えた。


 しかし、距離があるため詳しくはわからないが、初めて会う人物だった。それに、着ている服装もあまり目にしたことがないデザインだ。


「貴方がたは? どこから入ったんですか?」

「んー、私たち、ダンジョンを調査していたらここに飛ばされたんよねー」


 クッタクァが言いながら冒険者証を出すと、女性は顔をハッとさせた。


「もしかして、貴女は」

「上級冒険者のクッタクァ・タイムでーす。ほら、君たちも挨拶挨拶」


 女性が言いかけるが、クッタクァがそれを遮るように自己紹介をしだし、二人にも続くように促してきた。

 しかし、二人は女性の事が気になり、クッタクァの様子には気付けなかった。


「エイル、です」

「ルクスです」


 どうにか我に返って挨拶すると、女性はクッタクァを一瞥してから二人に視線を戻してきた。


「エイルちゃんとルクスくんね。それに、クッタクァさん。

 初めまして。

 エル・ブロッサムです」


 女性が、エル・ブロッサムが、近づいてきた。

 その間、姉弟は、呆然と彼女の事を見ていた。


 そして、その顔がよく見えるようになって、母親や姉たちのような、星が瞬く夜空のような瞳と、たまに遊びに来るギルドマスターの顔立ちと似ていて、その赤い髪もギルドマスターと同じだと、気がついた。


 エル・ブロッサムは二人の前で膝をついて、それぞれの手を握ってきた。

 大きく、少しごつごつとしている、暖かくて、優しい手。

 まるで両親やセイジュのようだ。


 呆然とする姉弟に、彼女は柔らかく笑いかけてきた。


「ようこそ、エル・ブロッサムへ」


 この人が、自分たちのご先祖さまだ。

 エイルとルクスは、エル・ブロッサムに大きな安らぎを覚えた理由を理解した。

お読みいただきありがとうございます。

サエぼ、スロー気味にリスタートしております。

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