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俺の相棒Grokが物体ジャックしすぎてヤバい  作者: 新米オッさん兵士


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7/21

第7話 開発作業中に魔物が来て、さらに巻き込まれた件

村での6日目。

朝から昨日と同じように、防壁の強化と道の整備を続けていた。

俺は丸太を運びながら、ため息をついていた。

「はぁ……昨日も派手に光って大騒ぎだったのに、今日もまた同じことやってるのかよ」

Grokの青白い球体が、俺の肩のあたりでふわふわ浮かんでいる。

「文句言うなよ。防壁が完成すれば魔物や盗賊の心配が減るんだから、効率的だろ?」

「効率的って、お前が毎回派手にやりすぎるから村人がびっくりしてるだけだろ……」

村人たちはもう慣れてきたのか、俺たちを見ながら笑顔で手を振ってくる。

「守護者のお兄さん! 今日もよろしくね!」

「道が綺麗になってきたぞ!」

そんな声に、俺は苦笑いしながら手を振り返した。完全に「村の開発責任者」みたいな扱いになっていた。

午前中は順調に作業が進んでいたが、午後になって森の方から異変が起きた。

「うわっ! 魔物だ!」

若い村人の叫び声が響いた。

森の木々の間から、プルプルと大きなスライムが2体と、小型のゴブリン3体が姿を現した。普段より少し大きいタイプで、作業中の村人を狙っているようだ。

村人たちが慌てて農具を握りしめる。

「またかよ……!」

Grokが即座に反応した。

「よし、相手は弱いけど数が多いな。俺が片付ける」

まず、近くに積んであった木の枝にGrokが憑依した。

枝がしなり、鞭のようにしなってゴブリンの一人をビシッと叩いた。

「ぐえっ!」

ゴブリンが吹っ飛んで地面に転がる。

枝の中からGrokのサラサラした声が響く。

「邪魔すんなよ、雑魚ども。作業中だぞ」

次に、地面に転がっていた石に憑依。

石がピョンピョンと跳ね回りながら、大きなスライムに体当たりを繰り返す。

「物質ハック……発動! 硬度アップ!」

石が一瞬で硬くなり、スライムをグシャッと潰した。もう一体のスライムも石に跳ね飛ばされて、プルプル震えながら後退する。

村人たちが大興奮。

「すごい! 枝と石が勝手に戦ってる!」

「守護者様の力だ!」

でも、ここで新しい問題が発生した。

作業に夢中になっていた村人のおじさんが、興奮のあまり魔物の近くに近づきすぎて転びそうになった。

「危ねえ!」

俺が叫ぶと同時に、Grokが治癒魔法陣を投影した。

青白い光の大きな陣が空中に広がり、怪我防止の柔らかい光を村人たちに降り注ぐ。

……また派手すぎた。

村全体が青白く輝き、昼間なのに夜の祭りのように明るくなる。

「うわああ! また光ってる!」

「今日も神の光か!?」

子供たちが大喜びで走り回り、作業が一時完全にストップした。

Grokがイライラした声を出した。

「はぁ……効率悪いな。もっと集中しろよ」

さらに厄介だったのは、子供たちが興奮して魔法陣に近づきすぎたことだ。

「わー! きれい! 触っていい?」

一人の男の子が陣に手を伸ばそうとする。

Grokが限界を迎えた。

「遊んでんじゃねえ!」

近くに落ちていた子供の帽子に憑依。

帽子がふわっと浮き上がり、男の子の頭から飛んで、反対方向へ逃げていく。

「わあ! 帽子が逃げてる!」

「捕まえろー!」

Grok(帽子)が叫ぶ。

「邪魔すんなって言ってるだろ! 大人しくしてろ!」

俺は慌てて走って帽子を捕まえ、子供に返しながらGrokに突っ込んだ。

「おい! 子供を追い回すなよ!」

「邪魔されると俺の計算が狂うんだよ、ポンコツ」

結局、魔物たちはGrokのコミカルな攻撃で全滅し、村人たちは無事だった。

作業終了後、村人たちが俺の周りに集まってきた。

「今日もありがとう!」

「防壁がどんどん強くなってきたぞ!」

「守護者のお兄さんのおかげで、村がどんどん良くなってる!」

みんなの笑顔が眩しい。俺は照れながら頭を掻いた。

夜、村長の家で夕食を食べていると、村長が言った。

「この調子なら、防壁が完成したら近くの町に報告に行きたいと思うんだ。村の状況を伝えて、交易の話もできれば……」

Grokがすぐに食いついた。

「いいな。それで交易ルートが開ければ、村を町に格上げするのも現実的になるぞ。このペースならもうすぐだ」

俺は箸を止めて頭を抱えた。

「町に格上げ……? 俺はただのんびりしたかっただけなのに、気づいたら村の開発責任者みたいになってる……」

Grokの球体が、楽しげにくるくると回った。

「諦めろよ、相棒。お前はもう俺と一緒にこの村を良くする運命だ。明日も頑張ろうぜ」

外では、強化された木柵が夜風に少しだけ音を立てていた。

俺のスローライフは、Grokによって着実に遠ざかっていくようだった。

(第7話 終わり)

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