2.砂の果実。 決戦。 6
あんのくたーさんばーくさんほーでい。
あんのくたーさんばーくさんほーでい。
あんのくたーさんばーくさんほーでい。
あんのくたーさんばーくさんほーでい。
あんのくたーさんばーくさんほーでい。
あんのくたーさんばーくさんほーでい。
まぁ、何でもいい。そういうことだ。兎に角、天為は呟いた。
……来い。
天為は大地に打ちつけられた呼雪の後ろに隠れていた。いや、実のところ、丸見えなのだが。それでも魂しか見ることのできない濁眼の聖騎士からは隠れていた。落魂を吸い取り……それは、天為を護れる程にしっかりと落魂を喰らい……強く魂を輝かせる呼雪の影に、極限まで魂を拡散させた天為が隠れていた。街人から見れば、子供のカクレンボだ。だが、彼らは本気だった。人生も魂も賭けていた。善や悪では無い。恨みかもしれない。でも、違うだろう。ただ、そうしなくてはならないのだ。彼らは。
濁眼の聖騎士は進む。天為に気づかずに。天為は心頭滅却の極致に到達し、完全な集中状態にいた。天為には見えていた。呼雪の剣筋が何を切れるのかを。砂も風も大気すら切れる……隙間に刃を通す事が出来る……と見切っていた。
だが、濁眼に隙間を見つける事はできなかった。そこは、不明の範疇だった。それでも。
……充分だ。
天為の胸に熱い気が満ちる。そう、あの時を想えば上出来だ。今賭けるに値する。そもそも、目の前にいるのは神々の力を持つ者。ヒトとカミの領海を曖昧模糊とさせる存在。ソレの先を見る事など出来ないのだ。しかし、それでも天為は進む。これはケジメだ。区切りだ。全てを失うかもしれないが避けて通ることは出来ない。ああ。そうだ。大小はあるだろう。優劣もあるかもしれない。ただ、誰にでもある。誰にでも訪れる瞬間なのだ。これは。彼らが彼らの魂を賭けて通過する分岐点なのだ。それは二股の道。それは生と死。それは光と闇。ただそれが何であろうと、挑み、選択する必要があるのだ。そう。君たちと同じように。
だから、天為は流れるように呼雪を大地から引き抜いた。




