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第103話 お一人様一人勝ち

ライカリス→リビダ→ビフィダと視点が変わります。

「ゴシュジンから、さしいれがとどいたぞ!」


 蝙蝠少年の声を合図に始まった、奇妙な茶会。

 いつの間にか出現していた大量の皿が、音もなく降りてきて円を描いて並び、ついでに人間たちも勝手にその周囲に移動させられた。

 抵抗しても無駄だと、さっさと腰を下ろしたライカリスに倣って、他の男たちも料理の前に座り込むと、男しかいない茶会の始まりだ。

 むさ苦しいが料理に罪はない。

 早々に幾つかの皿を確保したライカリスに続いて、残った料理に他の手が伸びた。




「………………詐欺だ」


 行儀悪くフォークを咥えたリビダが、葛藤も露わにぼやく。

 その手には、食べかけのオペラの乗った皿が1枚。ケーキの上にはチョコレート細工に、ラズベリーとブルーベリーが添えられている。

 チョコレート細工は精巧な薔薇の花が特に見事で、オペラの特徴である幾重にも重ねられた生地の断面と相俟って美しい。


 こんなにも美しいケーキを手に、食べるのがもったいないと惜しむのでなく、その美しさと味に納得がいかないとリビダが呻く。

 だがその気持ちが理解できるライカリスは何も言わず。

 代わりに、情けなく眉を垂らしたライラックが首を傾げた。


「あれ、僕何か失敗してたかな?」


 申し訳なさそうに頬を掻く、その指は太く、手は無骨で厳つい。有事の際には自身の身長に匹敵する大剣を振り回し、そのための鍛錬も欠かさない男の手だ。

 厳つくて当然……なのだが、同時にリビダ食すケーキを作り出した手でもある。

 リビダの皿だけではない。今、ライカリスたちの前に並ぶ大量の料理、その内のデザートのほとんどがライラックの手によるものだった。

 それを分かった上で、というか分かっているから、リビダは唸っているのだ。ライラック作と教えられたケーキを、半信半疑通り越して9割疑って食べてみれば、見た目が美しいだけでなく疑いが吹き飛ぶほど美味しかったものだから。


「おとーさんのけーき、おいしーとおもう。すぴはかばんだからたべられないけど……でいじーちゃんも、りこりすおねーさんも、おいしーっていってた。いまも、いってるよ」


 ライラックの膝の上から、幼子が懸命にライラックを励まし、リビダを宥める。


「…………いや、味はいいんだけどさ」


 ちょっと納得が、と呟くリビダに、普段の勢いはない。

 天然ドS(カバン)2人に散々弄ばれ、意外にも普通の人間のように疲れているらしい。その上、ソニアには会えず、隣にいるのはライラックで、と精神状態を回復できる要素がないのだろう。

 げんなりとしたリビダの力ない皮肉には全く気づかず、ライラックは安堵に表情を緩めた。


「よかった! 凄く楽しかったけど、久しぶりだったから、何か失敗してたかと思ったよ」


 どんどん食べてね、とにこやかに勧められ、リビダの顔はますます複雑怪奇の様相。

 黙々と自分の皿に向き合っていたライカリスは、そんなリビダを横目で見、独り言のように呟く。


「……本当、味は保証できるんですけどね」


 ライラックのむさ苦しさ暑苦しさに辟易している者なら、この微妙な心境も理解できるだろう。

 やはり料理は、誰が作るかも大切なのだ。ライカリスが今、大事に抱え込んでいるこのタルトケーキのように。


「…………そう言うライカのそれさ、リコリスのだよね」

「そうですよ。私用です」


 恨みがましい視線をさらっと流して肯定すると、ライカリスはまた一口とクラフティを口に運ぶ。

 そんな目をされても、これを差し出す選択肢はない。絶対にないのである。


 ライカリスたちの目の前で、揺れることもなく静かに佇む大量の皿の内、デザート類のほとんどがライラックのお手製。だが、その中の幾つかは、確かにリコリスの作ったものだった。

 目にも鮮やかで華々しいライラックのデザートと比べると、随分大人しく素朴な印象のそれらは、見た目の違いもあるがそれ以上に、ライカリスが好きだと言ったものばかりだったから。

 リコリスの手料理は菓子も含めてどれも美味だが、甘味好きのライカリスが特に好んだものを選んで送ってくれたのだと思った。

 それだけで、諦観と苦痛に満ちたこの時間に光が差したように感じてしまうのだから、やはりリコリスは凄い。そして、ケーキの味も素晴らしい。


 若干甘さを控えたカスタードのようなしっとりとした生地と、サクサクと香ばしいタルト部分が食感の違いを生む。

 たっぷりと使われた赤と黒、クラフティのメインである大ぶりのさくらんぼとチェリーは甘酸っぱく瑞々しかった。

 一息に全部食べてしまうのがもったいなく、それでいてフォークを止めるのは困難だ。

 まあ、これを食べ切っても次がある。アップルパイにしようか、フルーツグラタンでもいいか。いやいや、何もデザートばかり食べなくても、リコリスの手料理は他にもたくさんある。

 わりと幸せに悩むライカリスの視界に、既にリビダは存在しなかった。




 目の前の皿に集中し始めたライカリスには、もうどんな言葉も届かないだろう。

 それならそれで、まあ暇つぶしができなくなっただけと、気は進まないが目の前の料理をつつけばいい。

 だから問題はライカリスではなく、もっと別の……例えば音もなくリビダの左右ににじり寄ってきたヒトモドキたちとか。 


「ムダだぞ、ケダモノ。イヌがゴシュジンのケーキをわけるなんてコト、ケダモノがシンシになるよりないからな」

「君のそれはホントに天然? リコリスより毒吐いてくるよね。まぁ、僕も紳士とか冗談じゃないけど」

「大丈夫だ。お前が獣でも変態でも、主はお前のことを愛している。今更見捨てられたりはしない」

「……ねぇ何なのこのドSサンド。まだ撮ってるし」


 止まらないフラッシュで、目より心が痛い。

 こんな繊細さが己の内に存在していたことは新鮮な驚きだが、別にこんなことで驚きたくはなかった。何より、リビダは驚くより驚かせる方が好きだった。

 お前のは驚くだけで済まない、と詰られる(ツッコまれる)かもしれないが、全然構わないのだ。その表情が嫌悪や苦痛に歪んでいたなら、なおさら美味しいとさえ思う。

 だというのに、今リビダを挟撃する相手はというと。

 1人はツッコんではくるが思考回路が明後日でやたらと自信満々の蝙蝠少年、もう1人は淡々として会話が噛み合わず、ひたすら双子の弱点を押さえようとしてくるローブ男である。やりにくいことこの上ない。

 確かにこの2人を追い詰められたらきっととても楽しいだろうが、現状、追い詰められているのはどう考えてもリビダの方だった。


(そもそもローブの方とか、顔もいまいち見えないし…………ん?)


 表情をどうこうどころではないなと考えたあたりで、ふと気づく。そういえばまだ、このローブ男の顔をしっかりと見ていない。

 蝙蝠少年や子熊を例にするなら、その顔はほぼ間違いなくソニアなのだ。そんなもの――是非見てみたいに決まっている。

 そう結論づけると、リビダは己の好奇心の勧めるまま、隣に向かって手を伸ばした。


「ところでさ。ねぇ、ちょっと顔見せて」


 もしかしたら多少は嫌がってくれるかもと、勿体をつけてフードの端を抓んでやるが、残念ながら期待したような反応はなく。

 ローブ男はリビダの手を振り払うことも、慌てて距離を取るようなこともなく、ただ僅かに首を傾げた。


「見たいのか? 私は主とは性別が違う。年齢の幼さで誤魔化すこともできない」


 蝙蝠少年や子熊は性差を感じさせるような外見年齢ではないからまだマシだが、ローブ男は間違いなく青年以上である。

 つまり、全くの本人ではないにしろ、恋仲の相手が男になったようなもの。そんな姿を見せられても平気なのか、と。

 問われ、リビダは思わず鼻で笑ってしまった。


「は。何言ってんの。ソニアはソニアでしょ」


 性別が変わったくらいで、何だというのか。

 確かにソニアの外見は大変に好みだが、別にそこだけを好きになったわけでもあるまいに。

 オマケに、元々リビダは楽しければ相手は何でもいいタチだ。それがソニア(もどき)なら、言うに及ばず。


 言い切ったリビダにローブ男は何も返さず、ただ傾けた首を戻しただけだった。蝙蝠少年も特に何も言うことはなく、視線だけを背中に感じる。

 どうやら逃げられることも、邪魔が入ることもないと、リビダはフードを抓んでいた指先を、そのまま上に押し上げた。


 まず最初に目に入ったのは髪だった。

 リビダの指を擽ったローブ男の前髪は、ソニアのそれとは似ても似つかない、烏の濡れ羽色。その柔らかさだけは、そっくりだと思ったけれど。

 その髪の下にある瞳の色も真っ黒で、表情も乏しくて、けれども大きな差異はそれくらいか。

 顔の作りそのものは本当にソニアと見紛うほどで、ローブ男の声から連想するよりもずっと中性的だ。女に見間違うことはないが、だからといって男らしくも男臭くもない。


「何だ。思ったより普通。むしろ全然イケる」


 どうせなら、もっとガッツリと「男!」な見た目の方でも面白かったのに。

 あっさりとフードから手を離して言ってやれば、ローブ男と蝙蝠少年がリビダ越しに顔を見合わせ、次いで蝙蝠少年の方が大仰なため息をついた。


「うーむ。このセッソウのなさ、イヌにもみならわせたい」

「…………」


 節操のなさを見習わせてどうすると、柄にもなく真面目なことを考えてしまったが、リビダは口には出さなかった。柄にもないからではなく、言っても無駄だと直感したからだ。

 どうやらライカリスのヘタレ具合を嘆いているらしい蝙蝠少年に、ローブ男がフードを直しつつ頷く。


「人間はそういう時、爪の垢を煎じて飲ませるというな」

「それはただのことわざだけどな。…………でも、そうか。ツメのアカか」


 赤く光る視線がリビダの手に向けられる。

 殺気も害意も感じないのに、リビダの背を悪寒が走った。


「ツメ……ツメ………………イチマイでたりるかな?」

「あげないよ!」


 今度は堪らず叫んだ。

 リビダも経歴が経歴なので、爪どころでない大怪我をしたこともあるが、それでも爪が剥がれれば痛いものは痛い。リビダは弟と違い、痛いことが大嫌いである。

 しかもその理由が、ライカリスがヘタレだから、ではとばっちり以前の問題だ。納得できるか。


「そうか? ユビのイッポンくらい……」

「増えてるし?! っていうか、爪の垢取るのに指毟る必要ないからね!」


 完全に千切られたら、回復魔法でも治すのが難しい。よほど実力のある神官(プリースト)でもなければ。

 慌てて手を体の後ろに回したリビダに、蝙蝠少年は真顔で首を捻っている。


「いや、ツメのアカだけだとたりないからな」

「…………足りないって何に」

「きまってるだろ。まぜるのにだ」


 決まってないし、混ぜるって何だ。

 何をするつもりなのか、何をされるのか予想がつかないが、確実に、絶対に、いいことではない。

 蝙蝠少年の声のトーンも気配も、特に変化はなく、まるで世間話のように軽い。その不穏なことといったら。


「だが、そちらに混ぜてしまったら、こちらが減るだろう?」


 そして差し挟まれるローブ男からの問いも、何かがおかしかった。否、何か、ではなく全体的に変だ。

 だというのに、蝙蝠少年はその意見に「それもそうだ」と頷いた。


「じゃあイチド、ゼンブまぜてからわけてみるか? ブンカイはしたことがないが、タブンできるぜ」

「そうか。それなら問題ない」

「あるから!!」


 ないわけがない。むしろ問題しかない。

 リビダも混ぜたりバラしたりしたことはあるが、このヒトモドキたちが言っているのはそういうことではないのだろう。具体的なことは分からないが……何にせよ、お断りだ。


「ライカがヘタレなのは同感だけど! だからって僕と混ぜてどうするのさ? 僕、リコリス大っ嫌いだし、混ぜても逆効果だよっ」


 リビダはリコリスが大嫌いだ。憎んではいないが、ひたすらにムカつく存在。仮に指先だけだとしても、リコリスといい仲になるなど虫唾が走る。

 対するリコリスも、リビダのことを心底嫌っているのは、誰が見ても疑うことのない事実。

 そんなリビダとリコリスが一つ所にいれば、待ち受けているのは破綻と破滅だ。お互いに嫌い合っているこそ、明白なこともある。


 蝙蝠少年がリコリスの一部なら、よく分かっているはずだと、リビダは蝙蝠少年を睨めつけた。もういっそ斬りつけてしまいたい。

 ヤケクソ気味に突きつけられた短剣は、やはりそれでも蝙蝠少年の表情を変えさせることはなかった。

 警戒も怯えもしないこの空間の主は、リビダの主張に鷹揚に頷いてから、牙を見せ笑ったのだ。


「うむ。ジョウダンだ」

「?! …………っ、…………!!」

「あぁ、いい画だな」


 罵詈雑言は言葉にならず空回りし、リビダの口は役目を果たせないまま開閉する。

 ローブ男の構えたカメラがまた1枚、そんな瞬間をしっかりと切り取って吐き出した。




 蝙蝠少年とローブ男にやいやい言われている兄の向かいでは、ビフィダがケーキの皿をまじまじと眺めて難しい顔をしていた。

 最初こそ兄たちに混ざりたくて、爪の10枚や20枚と差し出そうとしていたビフィダだったが、混ぜる分けるのくだりを聞いてそっと(心の中で)回れ右をした。

 兄とは違ってリコリスのことはそれなりに好ましく思うし、多少千切られるのはむしろ大歓迎だが、それが誰かの物になるのはいただけない。だって、ビフィダの全てはソニアに捧げられるものなのだから。


 そんなわけであっさりと兄を見捨てたビフィダは、今別のターゲットを見つめている。時折、兄らしくない悲鳴(ツッコミ)が聞こえるのは、きっと気のせいだろう。

 それよりも、問題なのは目の前にあるものだ。

 ビフィダが両手で捧げ持つようにしている皿の上に乗るのは、全体的に赤を基調としたベリーケーキだった。


 チョコレートスポンジにベリーのババロアが重ねられ、鮮やかに赤いグラサージュの上にはミックスベリーと薔薇の飴細工。この飴細工がまた見事なもので、自分こそが主役であると言わんばかりに大輪の花を咲かせている。


「こういうの作れるようになったら、ご主人さま喜んでくださるかな……」


 ビフィダの愛する主人、ソニアは牧場でたくさんの薔薇を育てていて、所持品にも薔薇をあしらった物を好んでいる。ならば、こういった菓子を作れるようになれば、さぞかし喜んでもらえるのではないか。

 ビフィダも普段から料理はするし、菓子類も作るが、リコリスの味には及ばない自覚があった。そして今、目の前にしたライラックのケーキは、何よりもまず見た目が素晴らしく美しい。


「……美味しいなぁ」


 そして、味もリコリスのそれに劣らない。

 果たしてこんなものを作れるようになるだろうか。もちろんソニアのためならばいくらでも努力はするけれども……。

 フォークを持って難しい顔をするビフィダに、ライラックが嬉しそうにはにかみ、大きく頷いた。


「それなら、僕が教えようか?」

「え、本当ですか?」

「もちろんだよ!」


 思いもよらぬ申し出に、ビフィダが表情を明るくする。

 他者から遠巻きどころか全力逃亡されることの多い(そしてそれを喜んでいる)双子に、親切にも教鞭を執ってくれる奇特な人間がいようとは。

 しかもそれが製作者本人なのだから、願ってもないことだ。


「是非お願いします! 思い切り厳しく厳しくしてください! 包丁で刺したりとか、斬ったりとか!」


 勢い込んで頼めば、ライラックは気圧される風もなく、朗らかに笑って首を振った。


「えぇ? 駄目だよ、ビフィダ君。包丁をそんなことに使ったら」

「ほーちょーは、ざいりょーをきるもの」

「そうだね、スピちゃん」


 キリッと真面目な顔で言った幼子の頭を、ライラックは「偉い偉い」と撫でてから、ニコニコとビフィダに向き直る。

 その顔には厳しさなど僅かばかりも存在せず、恋人のために努力しようとする青年への微笑ましさに溢れていた。


「大丈夫。そんなに気負わなくても作れるようになるし、ソニアさんも絶対喜んでくれるからね」

「う……」

「うん。びふぃだおにーさんががんばってくれたら、そにあおねーさんうれしいね」

「うぅ……」


 微笑みと共に向けられる励ましに、重ねられるのは純真無垢。

 繊細さとは無縁に見える大男と、得体の知れない幼子のようなモノは、しかしまるで穢れなく清らかにビフィダを攻める。ビフィダの全く望まない方向に。


(塩をかけられたナメクジってこんな気分なのかなぁ。塩っていうか砂糖な感じだけど……あれ、砂糖でも縮むんだっけ)


 以前、リコリスのクイーンに優しくされ困ったことがあったが、今ビフィダに向き合うのはあの女神の皮を被った悪魔(褒め言葉)とは比べ物にならない、偽りなく無邪気で純真な2人である。

 湿った薄暗い場所を這い回る軟体生物のごときビフィダから、ライラックと幼子の優しさはビフィダから水分……ではなく気力を容赦なく奪っていった。

 自分とは違う普通の人間ならば、この太陽のような輝きも受け入れられるのだろうか。どうにも想像がつなかい。


「頑張ろうね、ビフィダ君!」

「がんばって。でいじーといっしょに、すぴもおーえんするの」

「あ、ありがとうございます……。あの、でも、やっぱりちょっと厳しめに……」


 ついついダメ元でそう懇願するも、やはり通じないライラックはうんうん、と楽しそうに頷いた。


「やる気いっぱいだね! うーん、僕もすっごくやる気出てきたなぁ。新作に挑戦しちゃおうかな〜」

「おとーさん、すぴみたいなのつくれる?」

「スピちゃん? 熊さんってことかな。熊さん、熊さんかぁ。……うん、そうだね、頑張ってみるよ」

「やった。たのしみ」

「そうだねぇ。ビフィダ君、一緒に頑張ろう!」

「はぁ、はい……」


 ソニアのためならいくらでも頑張りはするが、これはケーキを作れるようになる前に干からびるかもしれない。

 気合の入った笑顔を向けられたビフィダの口から、返事ともため息ともつかない声が零れた。




 悲喜こもごも、所により阿鼻叫喚の男子会は、こうして実に賑やかに過ぎていった。

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[一言] 途中で終わっている作品と知りつつ読みましたが、続きがないのは残念です。できることならこの続きを書いて欲しいと思います。
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