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永遠のブルー  作者: 結城 遼介
第一章 レッド選抜試験

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4. レッド選抜試験 ④

 バトル・ロワイヤルが始まった瞬間、俺は火野さんことゲキレツレッドとサムライブラックと相対した。ガンバルマンピンクと新人坊やは、実戦ならともかく、模擬戦で本気では戦いにくい。

 神城さんには甘いと言われるが。イイ男は女・子供には甘いもんだよな。


 正直、俺にはそれほど特別なギフトはない。

 俺のギフトは基本的には一番ありふれた《身体強化(バフ)》だ。全能力値が引き上がる。ギフトを使うと全身を蒼いオーラが包み込む。

 俺は、それを《蒼の爆炎(ブルーフレア)》と呼んでいる。単純であるがゆえ、強い。いろいろな条件が重なれば、無敵になる。俺はこの力で、神城さんに認められてきたんだ。

 ダイレンジャーのレッドレンジャーは誰にも渡さねえ。

 正直、この中の誰よりも俺は強いと思っていた。

 いつもの力なら……。

 ギフトを発現した瞬間、何か違和感を感じた。

 なんだ……、力がでねえ。

 《蒼の爆炎(ブルーフレア)》をまとっても、いつもの半分も力がでていないのがわかった。《蒼の爆炎(ブルーフレア)》の光自体いつもより弱いのだ。


「なんで!?」


 反射的に神城さんを見ると、俺のアイドルは腹を抱えて笑っていた。

 ウソだろ、この状況で腹を抱えて笑うやついる!? あいつ、ぜってぇなんか企んでるだろ。

 火野さんが炎で覆われた拳で攻撃してくる。正直、火野さんの炎は、赤星さんの炎の劣化版でしかない。いつもの俺の《蒼の爆炎(ブルーフレア)》なら、簡単にいなせるはずだった。

 火野さんの炎の拳が、俺の《蒼の爆炎(ブルーフレア)》に叩き込まれる。俺はボロ雑巾のように吹き飛ばされた。

 んな、バカな。素人じゃあるまいし、単純に力押しで負けるなんて。そこは絶対に負けるはずのない勝負のはずだ。もともとうちのエースだった赤星さんにだって、単純な力勝負なら負けるつもりはない。


「くそっ」


 俺は壁に叩きつけられて、一瞬息ができなくなった。視界の端で、なんだこんなもんか、みたいな目で見てくる火野さんがうつる。

 ちげえよ、こんなもんじゃねえんだ、俺の《蒼の爆炎(ブルーフレア)》は最強なんだよ。

 俺なんかいないかのように、火野さんの炎とサムライブラックの黒い刀がぶつかり合っている。火野さんが炎を生み出すように、サムライブラックは黒い刀を生み出せるようだ。それぞれ条件はあるだろし、特性もそれぞれ違うだろうが。細かい手の内をこんなところで明かしはしないだろう。

 ちくしょう。俺はこんなもんじゃねえ、ダイレンジャーのブルーレンジャーはこんなもんじゃねえんだ。俺の身体は一体どうなっちまったんだ。全然言うことをきかねえ。

 気を抜くと意識が飛びそうだった。歯を食いしばって耐えていたが。

 その時、ガンバルマンピンクの叫び声が室内に響いた。何が起きたのか、わからない。ただ室内の温度が急上昇した。火野さんの炎では100%の力でもここまでの温度にはならないはずだ。

 ここまでの炎の力、それはずっと隣で感じていた。

 最強の炎。

 誰よりも、何ものよりも強き力の証。


 赤星さん……。


 そこで、俺は力尽きて意識を失った。


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