嵐の前の
(な、なんと2年半ぶりの更新です…ヒエェエ…)記憶が飛び飛びのため手繰り寄せながらの亀更新とはなりますが、がんばります!!
「あれ、エディさんは~?」
「これから課外の打ち合わせだってさ」
「そうなんスね~ってウィーくんなに食ってんスか!!うまそ!!」
朝練後、息抜きに食堂で試作を食べながら屯することが日常となりつつある。
エディソンとウィーもすっかり馴染み、美味い飯を共にすると仲が深まるものだと改めて思う程だ。
料理番達に関しても、本当に全く何もない。
ディート曰く、他国の領主息子が関わっているからこそ動きが無いのかもしれないと。
今更だが、遣り過ぎたか?良好な状態が続いているルフェが今後此の国へ来る事が絶対に無いとは断言できぬ中、控えるべきだったか…
「そういや今日、カイ見てねぇな~?」
「そうだったそうだった!聞いてくれよコルガー、アイツ振られて寝込んでんだよ!!」
「ハ?!」
「しかも手紙一枚でなッ!!」
恋バナで盛り上がる連中。
まあ、この年頃の男はそんなモノだろう。というか、手紙で傷心とは、余程惚れ込んでいた相手なのだろうか。
「何か美味いもんでも差し入れてやるか」
「ハッ!発想が食いしん坊っちゃんだなーーッてぇ!」
コルガーに肘を食わせ、カイの失恋話で大笑いしてる野郎共へ軽蔑の眼差しを向ける。全く、酷い奴らだな。
「というか、意外じゃねーか?ルフェ、そーゆー話キョーミなさそうなのになッ!」
「たしかにたしかに!なあなあ、ルフェの好みはどんな女だ?!」
「好みか…」
「待てオレ当てるわ!!ルフェはなァ…年上じゃねェか?!」
「年上…ああ、あの方か~?」
ルジより先に思い浮かんだコルガーに、あの日の鮮烈な記憶と心奪われたあの瞬間の感情が甦って来た。
「ああ…あの御方か……生まれて初めて、一目惚れというものを経験した…あの…」
恍惚とした表情で呟くルジ。意外や意外な反応に盛り上がる面々。
「一目惚れって…やっぱりルゥさん、面食いなんだね?」
「おいウィー、聞き捨てならないな。あの御方とお前が想像している様な貴族令嬢達とを同じするな」
素面でも輝く秀麗さ、そして完璧なる艶やかな肢体…汗を滴らせ御髪を振り乱すあの御姿は此の世のヒトとは思えぬ美しさだった…と熱弁すれば、連中が有らぬ妄想を繰り広げるであろう機微を察知した。
「おい。あの御方でヤマシイ妄想をするな!私よりお強いあの剣士様を例え脳裏であったとしても侮辱するな!」
ああそういうことかと、一気に冷める一同。
自分より強い女を好きになるとは流石ルフェだと言われる始末。何なのだその反応は。解せぬな。
そう苛立つルジのその傍で、コルガーとディートが目を合わせていたことには気付かなかった。
其れにしても、貴族令嬢か。
同盟国の令嬢達は昨年の剣術大会でしか見掛けていない。矢張りウィーは令嬢達を嫌厭している様だが、其れ程までに厄介な相手なのだろうか。
自室に戻り、リューバの”秘宝”を手に取る。
昼から着手する故に登城せよ、との御達しだ。昼間からとは、何をされるのかとゾッとする。
“お嬢様の日”が、まさか斯様な形で役立つ日が来るとは。ああ…リューバの得意顔が目に浮かぶ…
「コルガー、私は今から夜まで不在になる」
「あー、ルゥもか?俺も夜いねぇよ」
「ああ…お前もか…私を見掛けても絶対に、寄ってくるなよ。というより、視界に入ってくるな」
「ッたりめぇだろ!騎士団長様に叱られるわ!」
盛大な溜息を吐き出し、王女宮への案内役である護衛騎士様の元へ足早に向かった。
ルゥさん、コルガー、ディートの三人組は女性の好みが一緒です笑笑




