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【更新休止】魔法使いの花嫁たち  作者: 春夏 冬
6月:キングス・ファイブ 【魔法使い】VS【魔女】
51/62

第3話:【二つ名】、集う ③

 ■六月度魔法対抗戦


 種目名:キングス・ファイブ


 ルール:

 各チームはそれぞれ五名の選手を選抜し、各々に『キング』の役職に任命する必要がある。

 次にさらに一名の選手を『クイーン』、残りすべての選手を『ポーン』の役職に任命する。

 

 ゲーム開始時、フィールドには『キング』が最低でも一名、『クイーン』一名、『ポーン』全員が参加している必要がある。

 各チームはフィールド上で魔法による戦闘を行い、いずれかのチームが勝利条件を満たす、もしくは制限時間切れの際に最も有利に戦闘を進めたチームを勝者とする。

 

 また、各選手には与えられた役職に応じて幾つかの役割を負う義務が生じる。

 

『キング』には以下の特徴および役割が与えられる。

 ・常時魔力制限の解除

 ・ゲームへの途中参加が可能(クイーンの命令により参加が可能)

 ・フィールドに存在するすべての『キング』が戦闘不能と判断された時点で敗北となる。


『クイーン』には以下の特徴および役割が与えられる。

 ・常時魔力制限の解除

 ・試合開始時点でフィールドに参戦する必要がある。

 ・『クイーン』の命令により試合に参加していない『キング』をフィールドに呼び出すことが出来る。(『キング』の登場位置はゲーム開始前に決められた固定位置から任意で指定することが可能)

 ・フィールドに存在する『クイーン』およびすべての『ポーン』が戦闘不能と判断された時点で敗北となる。


『ポーン』には以下の特徴および役割が与えられる。

 ・一時的な魔力の制限およびゲーム進行に伴う制限の解除(『キング』を倒す毎に段階的に魔力制限を解除する。『キング』を二名倒した時点で魔力制限が完全に解除される)

 ・試合開始時点でフィールドに参戦している必要がある。

 ・フィールドに存在する『クイーン』およびすべての『ポーン』が戦闘不能と判断された時点で敗北となる。


 

 勝利条件:

 以下いずれかの勝利条件を満たすこと。


 1:フィールドに存在する自チーム以外のすべての『キング』を全員戦闘不能にする。

 2:フィールドに存在する自チーム以外のすべての『クイーン』および『ポーン』を全員戦闘不能にする。

 3:制限時間切れの際により有利な状況であると判断されたチームが勝者となる。

 判定基準としては主に『キング』の残り人数、次に『クイーン』が戦闘可能な状態であるか、最後に『ポーン』の残り人数を加味することとする。



 敗北条件:

 以下いずれかの条件を満たした場合、チームは敗北となりフィールドから撤退する義務が生じる。


 1:フィールドに存在する自チームすべての『キング』が全員戦闘不能になる。

 2:フィールドに存在する自チームすべての『クイーン』および『ポーン』が全員戦闘不能になる。

 

 特別ルール:

 各チームが合意する場合、参加人数、勝利条件、魔力制限の有無など特別なルールを追加しても良いこととする。



 ******

 

 六月度魔法対抗戦 特別ルール:

 今回の魔法対抗戦では以下の生徒について制約を設けることとする。

 

 ・魔術学科クラス:松永 音子(制約:金の指輪の使用を禁ずる)


  ******



「――以上が六月の魔法対抗戦【キングス・ファイブ】に関する説明となります。それでは各自、手元の資料を再読の上で質問があれば挙手をお願いします」


 時間にしておよそ十分程度。

 はじめにマシロ先生から数枚の資料を手渡されると、続けて生徒会長である姉さんから今月開催を予定している魔法対抗戦についての説明が始まる。


『それではまず六月の魔法対抗戦の種目についてですが――』

 

 対抗戦の種目が【キングス・ファイブ】であること。試合ルールの確認。そして対戦カードの情報公開。

 いつも家で見せる温和な雰囲気とは異なる淡々とした口調で、しかし実に姉さんらしいまとまりのある話は僕たち傍聴者たちへと理解をもたらす。

 また、もとより僕たちが【キングス・ファイブ】の情報を周知しているという事実が滞りなく話を進める要因の一つとなっている。

 そしてそれは、彼女もまた同じようで。

 

「どう、なんとなく分かったかな」

「えぇ、そうですね。ちょうど先ほど映像を拝見していたものですからある程度理解はできたものかと思います」


 隣に立つ後輩女子――雪代紗耶の表情は至って冷静なものであり、また何やら思案する様子で手元の資料に目を通す。

 つい先ほど実際の【キングス・ファイブ】の試合映像を見てもらった矢先、さらに姉さんの説明と資料が合わさることで彼女の解像度は一段とクリアになっているはずではあるが、いつになく興味を示している様子でじっと文章を眺め続ける。

 

「ただ少しお聞きしたいことがありまして――」


 やがてその視線はある一点へと集約し動きを止める。

 うん、まぁその一文は気になるよね。

 

「いいよ。また後で聞くよ」

「はい。ありがとうございます」


 そんな僕の返答に、彼女は小さく頷くと再び資料に目を通し始める。

 こういうところ、なんだか可愛らしいよね。

 

「さて、それじゃあ――どう、ユーくん? 何か質問はないかな」


 ふと姉さんから声が届く。

 いつの間にやら手に持っていた資料を机の上に置き、リラックスした姿勢で椅子に深く腰をかける姉さんは、先ほどよりも幾分砕けた態度で僕に笑顔を向ける。


 その表情を見るになるほど話を一区切りしたいのだと意図を悟ると、僕は並び立つ一同の様子を確認する。

 一瞥すれば、それぞれが十分に時間を得たといった雰囲気を見せている。

 であればと、僕は姉さんに対して「特にありません」と言葉を返す。

 姉さんはといえば、何か話を広げるでもなくただ一言「分かりました」とだけ口にする。

 そんな簡素なやり取りの先、そしてようやく本日の本題へと移り始める。


「西園寺さん。私と黛先生からも特に補足などはありません。あとは残りの連絡事項ですが――黛先生」

「えぇ、分かってます。ではよろしいかな、生徒会長」

「はい。お願いします」


 端的で短いやり取り。

 生徒会長と教師陣で交わされる何気ないそのやりとりに、僅かばかり部屋の雰囲気に変化が生じる。

 待ちに待った、と表現すれば良いものか。

 実際はまだただ話を聞くだけに過ぎないが、それらを耳にすることは即ち時期が近づいているという事実に異ならない。


「さて、それではこれより八月に開催予定である日本プロチームとの対抗戦についての説明を始める」

 


 ******



 ■八月度魔法対抗戦

 私立有栖川魔法学園チーム VS 日本選抜プロチーム


 種目名:キングス・ファイブ


 ルール:

 基本ルールに準ずる。

 

 特別ルール:

 1:ゲーム参加人数は私立有栖川魔法学園チーム(以下魔法学園チーム)が二十名、日本選抜プロチーム(以下プロチーム)が十名とする。


 ※以降のルールは7月にて決定する。


 

 ******


 

 魔法学園チームの選定方法:


 参加条件:魔法学園に所属する魔法使いであることを参加条件とする(学年年齢問わず)

 

 1:うち最大十名のメンバーをプロチームからの推薦で決定する。

 ※推薦はプロチーム上位十名それぞれの個人基準を以て、7月の発表会にて通達とする。


 2:学園教師推薦枠で最大五名を決定する。

 ※選抜者はチーム参加を拒否する権利を有する。


 3:残り枠のメンバーは生徒会主体のもと決定する。

 ※決定の采配は生徒会長に一任する。


 

 ******


 

 連絡事項:

 生徒会推薦枠については、6月のクラス対抗別魔法対抗戦、および7月の学年魔法対抗戦それぞれの成績をもとに公平な判断のもとメンバーの選定に努めるものとする。

 

 また学園教師推薦枠として以下の生徒を魔法学園チームのリーダー、副リーダーとして任命する。


 魔法学園チームリーダー:西園寺皐月(第三学年生)

 魔法学園リーム副リーダー:天神泰斗(第二学年生)


 ※上記二名のいずれかがプロチームからの推薦枠に選定された場合、学園教師推薦枠として新たなメンバーを再度選定することとする。


 

 ******


 

 この時この瞬間、僕たちはようやく始まりの一歩を踏み出し始めるのだ。

 そう。ようやく持ってこの時を――。

 

執筆再開します。

また定期的に更新していきたいと思いますので、お気軽にご一読いただけますと幸いです。

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