勉強会のお誘い
「今度ライブあるから今日息抜き出来て良かった〜」
ニコニコと感想を述べる鹿島さんに福羽は言う。
「ライブって俺達も観れるの?」
既に頭数に入れられているが機会があったら観たいとは思う。
「それがね〜次やるライブは女子限定ライブなんだ〜」
女子限定ライブなんてあるのか、知らない事だらけだ。福羽は聞いて崩れ落ちてる。
「まあまあ、また夏休み終わりの方でライブやるから〜その時は誘うからね!」
習い事に課題にライブをやって遊んで…凄いバイタリティだなと感心しかない。
「うう…絶対行くからね!」
「その前に課題を片付けないとな…」
「現実に戻すなよ…」
そんな福羽とのやり取りに鹿島さんは力強く宣言した。
「大丈夫、今度一緒に課題やるし教えるから!」
なんとも頼もしい限りだ、手を煩わせないようにしなければ。
「よろしくお願いします!…ってもうこんな時間か」
昼頃遊び出して夕方前になっている、充分遊んだだろう。三人で施設横の食事処で早めの夕食を頂こうと決めて更衣室に入る。
「柊…鹿島ちゃんめっちゃ可愛いな」
「ん?うん、そうだな」
福羽が改まって言い出すので一瞬何事かと思ったが、そういう色恋話に鈍い自覚のある自分でも何となくは察する。
だが茶化したり突くのは野暮だろう。
「ほら、早く着替えなきゃ待たせちゃうぞ」
「そうだな、急ごう急ごう」
今はまだそっとしておく…と言うよりどう扱って良いかが見えないのが本音だ。
自分の中で仕舞っておく。
施設を出て合流し食事処へ向かう、日中たっぷり泳ぎお腹も空いてていい具合だった。
「柊は家が店だから満足出来るもんなの?」
「いや、店だからってチェーン店批評したりしないぞ?何だと思ってるんだ」
「ふふ、でも柊くんのお店また連れてって貰おうとお父さんお母さんと話ししてるよ」
「ありがたい事です本当に」
「ウチも父ちゃん母ちゃん気に入っててさ!また近く食べに行くぞ!」
「…自分がバイトしてない時に来て」
「何でだよ!」
思わぬ流れで自分の店の話になりイベントの時の事等で盛り上がったまま帰宅の時間になる。
泳ぎ疲れて喋り疲れて帰りの電車は三人ぐっすりだった。
目が覚めたらもう降りる駅で慌てて降りる、それすらも面白く笑い合い最初の集合場所に辿り着く。
「それじゃ…今日は楽しかった!二人お疲れ!」
「本当面白かった〜!次は課題会ね!」
「二人共ありがとう、楽しかったよ」
解散の時は寂しいが、またどこか行こうと約束し三人は解散した。
自宅までの帰り道に今日一日を思い出し満足感に浸る。これまで経験があまり無かった高校生の仲間内だけで遊ぶ。
こんなのも楽しかったなと夕日を見ながら家路をゆっくり歩いて帰った。




