手伝いorアルバイト
ある日の営業終了間際に閉店作業を手伝いに行った時だった
長年来店してくれている常連のお客さんから話しかけられる
「おや?優斗君もう十六歳になったんだろ?早いもんだねぇ初めて会った時にはランドセル背負ってたのに」
「皆様のおかげですよ無事高校生になれました」
「ハハ優斗君落ち着いてて大人だよねぇ高校生には思えないよ、悪い意味じゃなくてね」
「まだまだ十六になったばかりで知らない事だらけですよ」
「もうそう言えるのが大人だね、フフまた来るよご馳走様」
常連さんは笑いながら肩を叩き店を後にしていった
大人に見えるものなのか疑問はあれど悪い気はしなかった
「優斗手伝い来てくれてありがとう火を落としてるから客席テーブル頼む」
父から声が掛かりテーブル拭きを始めてしばらくすると視線に気付いた
「どうしたの父さん?」
「ん?いや優斗デカくなったなと」
確かに成長期もあり身体は中学から大きくなったと思うが見つめられる程だろうか
「優斗も十六歳になって手伝いをもうお駄賃で済ます事は出来ないな」
これまで手伝いは簡単な補助作業や清掃作業で決まった賃金で決まった時間ではない
それでも可能な限りまた自分が仕事する父と母そして店に関わる事を望んでやっていたので気にはしてなかった
「お前も茜みたいにバイト契約して働くか?」
「姉ちゃんみたいに?」
「そう茜は週二回を基本でやってる、高校生の頃からだが自分からここで働きたいと言い出してな」
先日に姉が話していた店の未来と想いに通じてる行動だったのだろう
しかし自分がまさか提案されるとは思ってなかった
「ん〜...ちょっと考えるよ」
「ああ心決まったら教えてくれ無理強いはしない」
思わぬ提案にふわふわした感覚を覚えながら残りのテーブルを一心に拭きその日の店を閉めていった




