銀色の砂漠設定資料集
銀色の砂漠
概要
無明律人によって生み出された災害跡地。
かつては住宅街だった場所だが、現在は地平線まで銀色の砂が広がっている。
この場所は神との戦いによって生まれたものではない。
無明律人という人間が持つ危険性を象徴する土地である。
外観
一面に広がる銀色の砂。
風が吹く度に細かな粒子が舞い上がり、鈍く光を反射する。
一見すると美しい景色にも見える。
しかし、その正体は砂ではない。
かつて住宅街を構成していた建造物の残骸である。
木材など比重の軽い物質は風に運ばれた。
結果として金属や鉱物などの比較的重い物質が多く残り、銀色の砂漠が形成された。
発生原因
ある日、一人の犯罪者がこの住宅街へ逃げ込んだ。
追跡していた無明律人へ向かって、その男は言った。
「咲なんて居ない。」
「頭のおかしい奴だ。」
その言葉は無明にとって単なる侮辱ではなかった。
無明の人生そのものへの否定だった。
結果として周囲一帯は斬り刻まれた。
住宅。
道路。
電柱。
車両。
建物。
区別なく破壊された。
その結果生まれたのが銀色の砂漠である。
災害規模
詳細な被害人数は不明。
しかし街一つが消滅した事実から、対策課史上でも最悪クラスの事故として記録されている。
現在も立入制限区域として管理されている。
特徴
文明の墓場
銀色の砂は自然物ではない。
人間が築いた文明そのものが粉砕された結果である。
風が吹く度に舞い上がる粒子は、かつて存在した日常の残骸である。
異様な静寂
生物はほとんど存在しない。
人の気配も無い。
風の音だけが響く。
だからこそ、この場所が住宅街だったという事実が不気味なほど際立つ。
無明との関係
銀色の砂漠は無明律人を象徴する土地でもある。
彼は咲以外に何も持たなかった。
だからこそ咲を否定する言葉は、自分自身を否定する言葉と同義だった。
銀色の砂漠は、その執着が生み出した傷跡である。
現在
後に犬飼優人と無明律人は、この場所で会話を交わしている。
「お前にとっての味方ってなんだ?」
住宅街を砂漠へ変えた怪物へ向けられた問いだった。
しかし返ってきたのは怪物の答えではない。
人との関わり方を知らない、一人の人間の答えだった。
総評
銀色の砂漠は災害跡地である。
文明崩壊の象徴である。
無明律人の危険性を示す証拠でもある。
だが同時に、
それは無明がどれほど咲という存在を大切にしていたかを示す場所でもある。
たった一言。
「咲なんて居ない。」
その言葉だけで街一つが消えた。
それが銀色の砂漠である。




