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14.言い忘れた

遅くなってすみません (*´Д`*)

 ルークに私が倒れたルークを見つけてからの経緯を簡単に説明した。


「んじゃあ私はルークがここにしばらく泊まっていいかギルマスに聞いてくるよ」

「あ、なら俺も…」

「だーめ、ルークは大人しく休まなきゃ。ほら早く、横になって」


 治癒魔法で治したとはいえ、かなり大怪我したから多くの血を失くしたはずよ。いっぱい食べていっぱい寝ないと回復できないじゃない。


「でも」

「いいからいいから。じゃ行ってきます」

「ま、待て!」

「うん?」


 やっぱり自分も行きたいとまだ諦めないのか。頑固だなぁ……怪我人ちゃんと休まなきゃいけないのに。


「お前の名前、教えて」

「……え」


 あ、あれ?言ってなかったっけ?


「こ、これは失礼しました。私はマルです」

「……マル……」

「じ、じゃこれで!」

「あ、待っ…」


 うう、自己紹介しないで何してんだよ私!いたたまれなくさっさと部屋から出て、一気にミシェルさんとこまで走った。


「あ、マルちゃん!どうだった?」

「それはですね……」


 ミシェルさんにルークの状況を説明した。目覚めはしたけど記憶喪失したことや、孤児院はすでに満員どころかオーバーしたので引き取れないことなど。


「というわけで、ギルドに引き取ってもらえないでしょうか?あ、もちろん生活費は私が出しますんで」


 ただで泊まらせるわけにはいかないからね。この一年間いろんな依頼を受けてかなり稼いだと思うから、ルーク一人の生活費なら余裕なはずです。


「うーん、多分大丈夫だと思うけど……一応お父さんに聞いてくるわ」

「すいません、ありがとうございます」


 待つことしばし、ミシェルさんが戻った。オッケーらしいです。よかった。


「これ、ルークの一ヶ月分の生活費です。金貨五枚ですけど、足りなければいつでも…」

「もう、払わせるわけないでしょう」

「…えっ、いや、でも…」

「あの子をこき使って稼がせるからマルちゃんは心配しないで。ほらお金しまってしまって」


 こ、こき使うって……。まぁ、ミシェルさんたちなりのお気遣いか。


「じゃ…お言葉に甘えて。必要になったらいつでも言ってください」

「はーい。で、マルちゃんは今日も依頼を?」

「はい、そうですよ」


 今日は時間に余裕があるので、幾つかの依頼を受けたいと思います。


「このミノタウロスとこのデュラハンと……」

「そうだわ、マルちゃん。ワイバーン討伐、お願いしてもいい?」

「……ワイバーンですか……」


 《レーザーカッター》で一撃で倒したあの激弱か……。やる気出ないなぁ。


「お願いよマルちゃん!最近なぜだか討伐依頼が増えて……皆ワイバーンが空を飛ぶから嫌がるし。ね!」


 ……ミシェルさんや、涙目で見ないでください。。。


「はぁ、わかりましたよ。場所がミノタウロスやデュラハンと一番近いやつを受けます」

「わーい、ありがとう!この二つね!マルちゃん大好き!」

「はいはい、騒がないの。じゃ行ってきます」

「行ってらっしゃーい」


 はぁ、結局依頼を四つも受けたとは……。まぁ、お金を稼げるからいっか。


◇◆◇


 マルが依頼をこなしに出た後。


「さて……こんな朝早い時間で来る人もいないでしょうから、ちょっとあの子…ルークくんだっけ…の様子を見に行こうかしら」


 そう思ってミシェルはルークのいる部屋に向かったのですが……。


 コンコン


「マル嬢!……じゃない。誰だ」


 扉が勢いよく開けられた。マルが戻ってきたのかと思って嬉しそうに扉を開けたルークは、期待外れで一瞬落ち込んだ顔になったが、すぐに警戒な色を見せた。


「……ええっと……マルちゃんじゃなくてごめんね。初めまして、ルークくん」

「……誰」


 ルークはなぜマルが取った俺の名前を知ってる、と言わんばかりに顔を顰めた。


「は、ははは……そう警戒しないで。あたしはミシェルという、このギルドで受付をやっている者なんですわ」

「……受付嬢だったのか。失礼しました」

「いえいえ。……ええっとね、好きなだけここにいていいからとお父さん…じゃなくギルドマスターが言ったの。何にせマルちゃんのお願いだからだって」


 ルークは警戒するの止めて、ぺこりと頭を下げた。


「感謝します。家事も仕事も手伝いますので」

「ふ、ふ、ふ……言いましたわね。もちろん思いっきり手伝わせるつもりよ。でも今日はちゃんと休みなさい」

「いや、俺はもう大丈…」

「はいお黙り。まだ本調子じゃない怪我人をこき使ったらマルちゃんが怒ったり悲しんだりするわよ」


 それを聞いてルークは渋々承知した。


「……あの、マル嬢はどちらに」

「うん?マルちゃんなら依頼をこなしに出たわよ」

「……は?依頼?冒険者の?マル嬢が?」

「そう。マルちゃんはああ見えてもうちの屈指の実力者なのよ」


 あんな可愛い子が、とルークはショックを受けた。そしてすぐ、だからさっき自分の攻撃を難もなく受け止めたのか、と納得したルークであった。

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