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11.七歳になった

 それから一年が過ぎて、私は七歳になった。

 この一年間に何が起こったかというと……Aランカーになりました。キラッキラ金色のペンダントはごめんなので、頑張ってランクアップしたら一年内で金ランクからミスリルランクになった。ちなみにAランカーは全国、千人ぐらいしかいないという。……やり過ぎたかな?

 ま、まぁ、悪いことじゃないから別にいいか……きっと…おそらく…多分。


 そしてギルドの皆に懐かれた。いつのまにか多くの冒険者(おっさん)たちに依頼をこなす速度が異常に早いとか何とか言われて認められたらしく、このギルドをよく出入りする冒険者は男女問わずいつも挨拶してくれる。……前世も今世もおっさんにモテるのはなぜ?!

 あといつのまにかギルドマスター夫婦ことアルトンさんとシンシアさんに娘…というより孫娘扱いされてる。会う度にお菓子をくれる。甘いものはちょっと…って断ったら甘くないクッキーかダークチョコをくれる。全く、もう子供じゃないんだから。

※子供である。


 そしていつのまにかミシェルさんにも妹扱いされてる。ちなみにミシェルさんには女の子だってバレてた。ある日依頼を受けに行ったら……


「あ、マルちゃん!待ってたよ!こちらに来て」

「??はい」


 素直について行ったら、ミシェルさんはゴスロリ風のワンピースを持ってきて私に着てみて欲しいって無理やり脱がせた。


「ちょ、待っ」

「マルちゃんかわいい顔してるから絶対似合……えっ」

「……」

「……お」

「……」

「女の子ぉぉおお?!!」


 はぁ。あの日のことを思い出したら思わずため息をつきたくなった。別にわざわざ隠したいわけじゃなかったが、初めから勘違いされて敢えて訂正しなかっただけ。その方が動きやすくて安全だから。

 ちなみにそのミシェルさんですが、冒険者のレオンさんと結婚した。前から脈ありかなって思ってたけど、ついにラブラブ夫婦になったのかぁ。おめでとうございます。でもなぜかミシェルさんが嫁いでいくんじゃなく、レオンさんが婿入りしたらしく……ギルドの跡継ぎとかかな?


 ところで今日も冒険者として頑張ります。今も依頼を受けにギルドに行った。


「あらマルちゃん、いらっしゃい。今日は何の依頼を受けたい?」

「こんにちは、ミシェルさん。今日はそれよりちょっと聞きたいことがあって」

「あら、いいわよ。何かしら?」


 一年が過ぎてもミスリルを手に入る方法を見つけてないので、ミシェルさんに聞いてみようと思う。

 鉄の剣ってやっぱりあんまり使いたくないからね。錆びるし。剣術の練習はしているけれども、この一年間で受けた依頼はほとんど魔法でこなした。


「実はミスリルが欲しいんですが、どうすれば手に入れますか?」

「ミスリル、ですか。……ギルドが売ってはいるけど、卸売じゃないと販売対象外なの」

「そう…なんですか……じゃあギルド以外の入手方法は?」

「そうね……忘却のダンジョンに行けば手に入れるはずよ。第十層のボスのミスリバッファローを倒したらその角がもらえるわ」


 ミスリバッファローの角は名前通り、ミスリルです。この牛擬きのBランク魔物倒したら素材として角と、なんと肉も落ちるらしい。味も牛肉と同じで美味しいんだって。


「ソロでダンジョンに潜るのはちょっと危ないかもしれないけど、マルちゃんなら大丈夫でしょう。でも一応気をつけてね」

「はい。じゃ行ってきます」


 忘却のダンジョン、レッツゴー!


◇◆◇


 わぁ!生ダンジョン!……って、やっぱどっかで見たことあるような……ゲームやりすぎだからかな?心なしか既視感がやけに多い気がする。

 ま、とりあえず潜ってみよう。十層まで潜るのにどれくらいかかるかな。


〜〜一時間後〜〜


 ……ミスリバッファローの角と肉、ゲット。……嬉しくないわけじゃないんだが……なんか拍子抜け。

 ミスリバッファローはCランクで第十層のボスだから、多少やり甲斐があるんじゃないかなって期待してたのにぃぃ!《大火球》を使って一撃で倒せたなんてえぇぇ!

 それに十層まで潜ったのに、出くわしたのは雑魚雑魚雑魚雑魚ボス(それも雑魚)、そして雑魚雑魚雑魚雑魚雑魚雑魚ボス(やっぱ雑魚)、そしてまた雑魚雑魚……(以下略)だとか、つまんないよ!

 ……もうやだ。帰る。刀を作るのに十分すぎるほどのミスリルを手に入ったから、もう帰る。

 ボス部屋にある転移陣で地面に戻った。そしたら近くにある茂みに、血まみれの何かが倒れていた。


「……魔物の死骸?……いや違うな」


 魔物が死んだ後骸なんて残らない。……って、まさか大怪我した冒険者?!…にしては小さいが……。


「……子供…?!」


 そこにいるのは、多分私と同じぐらいの歳の、子供の男の子だった。

やっと……!

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